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修学旅行⑩

22話です!

よろしくお願いします!

今回はチルハ主観で描かれています。


なんでお母さんがいるんだ?


たしか俺はメルトたちと話していたよな?


それから、油断してメルトに刺されて……


これは夢?


いや、これが俺の'走馬灯'なのか。



小さい頃にお父さんを亡くして母親ひとりで俺を育ててくれた。


この家は俺が幼少期、小学校卒業まで住んでいた家だ。


市街地とは少し離れていて、隣には森林が続いている。



俺は自分の部屋に置いてある鏡を見た。


そこに映ったのはまだ小さい頃の俺の姿だった。


「これが、俺なのか? 」


俺は確かに見覚えのある顔なのに、これが俺だということを信じられなかった。


「なんだ、これ 」


気がつくと自分の頬からは涙が滴り落ちていた。


泣いたのはいつぶりだろうか。


なぜ泣いているんだ?



俺の現在の姿はとても醜い。


昔の俺の姿をみて、自分が変わってしまったことにショックだったのだろう。


「なんでこうなっちまったんだよ! 」




俺がなぜナルノス神教に入ったのか、それは俺が中学校に入学する時の事だ。


~~~~~~

その頃はお母さんの外出が極端に増えて、夜ご飯を作ったり、家事もほとんど自分でしていた。


そんなある日お母さんが俺に言った。


「チルハ、お母さん少し出かけてくるね 」


「分かった 」


(またか…… )


俺は最近外出が多いお母さんのことが気になって、ついて行くことにした。


お母さんが玄関から出ていくと、少し時間を開けて俺も家を出た。


お母さんはどうやら街とは反対の森の中に続く道を進んでいた。


(どこに行くんだ? )


俺は恐る恐るついて行った。


しばらく山道を歩き、木々が開けたところに出た。


するとそこに居たのは、数人の黒装束の集団だった。


(こんなところで何をするって言うんだよ )


俺は怒りが隠せなかった。


まだまだ未熟だった。


そこで声を上げてしまったのだから。


「お母さん!

何やってるんだよ! 」


俺の普段出さないような枯れた声に、お母さんは目を丸くして驚いていた。


いや、俺がそこにいたから驚いていたのかもしれない。


そして、お母さんは俺の方に振り向くと、にこにこしながら言った。


「チルハ、ずっと言ってなかったけど、私ナルノス神教っていうところに入ることにしたの

この人達の言う通りにすれば、お父さんとまた会えるのよ 」


「お母さん、ほんとに言ってるの?

そんなの騙されてるに違いないよ! 」


俺は必死に止めた。


(お父さんが死んで、お母さんまでいなくなったらもう立ち直れないよ。)


でも、俺の言葉はお母さんには届かなかった。


「チルハ、この人たちはお父さんを生き返らせる方法を知っているの

だから、お願いだから言うことを聞いて 」



(なんで、なんで分かってくれないんだよ!)


俺の足は気づいた時には黒装束の奴らの方に向かって走り出していた。


「お母さんを返せよーー!! 」

~~~~~~~~~~~~~~~~~

続く

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