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シンデレラの世界に転生しちゃいました!

挿絵(By みてみん)

 大学生になって3か月。

 心理学を学ぶことがとても楽しい。

 研究課題を提出するようにとゼミの教授に言われて、私が選んだのは子どものころから大好きな「シンデレラ」。


 本当は怖いグリム童話を読んだ小学生の(ちいさな)頃は恐怖でしばらく眠れなかったこともあったっけ。


 大好きで何度も読んだ本だけど、気になっていたのは継母(ままはは)と二人の姉。

 最後はシンデレラの結婚式で目玉をくりぬかれてしまう二人の姉は、継母の洗脳下にあったのでは?と少し可哀そうに思えて、なぜそこまで酷い目にあわなければいけないんだろうとずっと疑問に思っているからだ。


 継母が娘二人にあらぬことを吹き込んで、あんな歪んだ性格に育ってしまったけど、本当なら二人の姉はとても美しい容姿をしているわけだし、足を切ることも無くどこかの貴族に嫁げたんじゃないかと考えることが多くなったんだよね。

 まあ、当のシンデレラもかなり性格が歪んでいるようだから、そちらも気になるところだけど…。


 それで親が子に与える影響を研究しようと、題材を「シンデレラ」に決めたんだ。

 大好きなシンデレラ。

 出来れば本当は怖いグリム童話みたいに、少し性根が歪んだシンデレラより某有名なネズミ(ピー(自主規制))を創った会社のアニメみたいに心が清らかで素敵なシンデレラであってほしいから。


 バイトが終わったら家に帰ってじっくり考察しようと大学の門を出て、ちょっとバイトに間に合いそうにないから近道の裏路地を小走りに抜けて大通りに出たあたりで私の記憶は途切れた。


 事故だ。


 路地を抜けたところに建設中のビルがあった。

 たまたま強風が吹いてクレーンが揺れ、運んでいた鉄骨が滑り落ちてきた。

 私は宝くじに当たる確率より低いそんな事故に当選してしまったのだ。


 私自身、その時の記憶はすっぽり無くなってるけどきっとパパとママはすっごく悲しんだに違いない。


 はあ、私これから先、一体どうなるの?


 そう思いながら目を開けると、そこはとても華美な装飾で彩られた部屋のベッドの上だった。

 スプリングの効いたふかふかの布団、天蓋付きのとってもゴージャスなベッド。


 ここはどこ?


 しばらくあたりを見回してみたけど、全く記憶にない部屋。

 頭痛とは違うズキズキとした痛みを頭部に感じる。


 私、どこかに頭をぶつけたかしら?


 自分の頭を撫でてみると、なるほど。なんだか大きなたんこぶが出来ている。

 痛みの原因が分かってほっとしたところで、よく手を見るととても小さな手。

 これは子どもの手。

 自分の手とは思えないくらい小さい。

 動かしてみると自身のコントロール下にしっかりある。


 慌てて鏡を覗き見ると、とても可愛い顔をした茶髪で巻き毛の女の子が写る。


 これ、私?ネグリジェもやたら豪華だけど……。

 もしかして良く読んでたラノベの主人公みたいに転生しちゃったの?


 そう思うと合点がいく。

 深呼吸をして目をつむり意識を探ると、少しこの女の子の過去の記憶を思い出すこともできた。

 痛む頭をさすりながら、状況を把握するためドレッサーに置いてあった紙に記憶の断片を書き留めていく。


 私の名前は「ドリゼラ」ね。

 んーと、お母さまが最近お金持ちと再婚したみたい。

 妹の名前が「アナスタシア」で、再婚相手の連れ子が「エラ」。


 ん……?


「ええ~~~!? これってシンデレラの世界じゃない!!!」


 思わず声を荒げてしまった。

 だって、憧れていたシンデレラの世界に転生していて、しかも主要キャラ(意地悪な姉)って……!!!

 この先、足をちょん切られて小鳥に目をくりぬかれて、目が見えないまま生活しちゃう未来しかないじゃない!



「どうしたんだ、ドリゼラ? 頭を打って何かあったのか?」



 ドンドンと扉をノックする音がする。

 扉を開けるとそこには新しいお義父(とう)様が立っていた。



「大丈夫かい? ドリゼラ。昨夜は階段から降りる時に滑って頭を打ったんだよ、覚えているかい? どこか痛むかい?」



 新しいお義父(とう)様……シンデレラである「エラ」の実父は優しく肩を抱き、心配してくれている。


 なんて素敵なジェントルマンなんだろう?これは惚れてまうやろ~!


 見た目は子どもだけど中身は18歳。年上の素敵な男性(しかもコロンの良い香りが漂っている)に抱きしめられて心臓のドキドキがすぐには止まりそうもない。

 落ち着けと言い聞かせ、スーハーと息を整える。



「お義父(とう)様、大丈夫です。いつベッドに寝たのか分からなくて少し大声が出てしまっただけですわ。心配してくださってありがとうございます」



 丁寧に何でもないと伝えると、義父(ぎふ)は目を丸くしてこう叫んだ。



「やっぱり! 頭を打ってしまったから少し変になっているようだ! やはりお医者を呼んでこなければ!」


「お義父(とう)様、少し頭は痛むけれどたんこぶになっているなら大丈夫です。お騒がせして申し訳ありま」



 きっと、本来のドリゼラはこんな丁寧な子どもじゃないのだろうと少し半眼になる。

 でも仕方ないじゃない。シンデレラでは父親が生きているときの描写はほとんどないし、その時の意地悪な姉妹の様子なんてもっと分からないんだから!


 物語のとおりなら、義父が事故で亡くなってから母親のトレメイン夫人はやたら意地悪になるはず。

 とりあえずここは穏便に済ませたいな。

 まだこの世界の記憶も曖昧だし、今の状況もしっかり把握しておきたいし。


 そうこうしているうちに、母親のトレメイン婦人と妹のアナスタシア、そしてエラが部屋に集ってきた。

 トレメイン夫人もとても美しい女性だが、アナスタシアもエラもなんて美少女なんだろう。思わず見とれてしまうほど素敵な家族だ。


 このままこんな素敵な家族が争う未来なんて絶対に嫌だ!


 私がこの世界をバッドエンドじゃない未来に導くためには、トレメイン婦人(お母さま)の心の傷を治して、出来れば義父には事故に遭わないよう行商の旅に出るのを1週間延ばしてもらい、舞踏会ではエラを王子に見初めさせて将来安泰な幸せ家族を作る!


 目標は決まった。

 足をちょん切られたうえに、目ん玉くりぬかれる未来なんて絶対ゴメンだもの。

 バッドエンド回避のためには、シンデレラの(この)世界で上手く立ち回るのよ!私。


 気合いを入れる私を見て、また義父がおかしな顔をしている。

 医者を呼ぶと言いかねないので、再度大丈夫アピールをし頭が痛むので休むと伝えて部屋の扉を閉めた。


 槌瀬梨蘭(つちせりら)十八歳、ドリゼラとしてとにかく頑張ります!

まだ書き始めですが、面白いと少しでも思ったら続きを書く原動力になるのでブックマークや評価をお願いします。

シンデレラは王子様と無事に結婚できるのか。バッドエンド回避のために奮闘するドリゼラこと梨蘭の奮闘をお楽しみに。


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