死神の面接?
今日二話目です。
「暗殺技術を、俺が! ローゼ様に!」
「はい! お願いします! リーデル!」
このやり取りも何度目だろう。
いつまで、リーデルは理解しないのか。
「なんで! 俺なの!」
「死神から教えてもらえる事など!ないですから!」
二人して、ぜえぜえと息を吐きながら、声を抑えて、疑問をぶつけあう。何も知らない人から見たら、頭がおかしいと思われそうだ。
「良いですよね! リーデル!」
「なんで、9歳の子に暗殺なんて教える必要があるの!」
それを言われるとなんとも言えない。
まぁ、強いて言うなら。
「大切な人達の役に立つ為です!」
「他の方法があるよね⁉︎」
……ごもっともです。
でも、でも……。
「かっこいいでしょ! 美少女暗殺者って!」
「自分で美少女って言っちゃうんだ!」
本音をぶちまけると、リーデルが理解できないものを見る目をしてくる。
「あったりまえです!滅茶苦茶に可愛いでしょ!天使です! 永遠に見てられます!」
あ、今度こそやばい奴を見る目してるや。
リーデルを暗殺の師匠にしようと思ったんだけど。何気に親切だから、引き受けてくれそうだし。でも、これは無理……かな?
「お願いします! 私、闇属性なんで!」
「は? 闇属性なら、教えてもらわずにできるだろ!」
おぉ、闇属性のこと知ってるんだ。
実は闇属性って、裏社会の人間しか知らなかったりする。
「無理です!闇属性も人間ですよ!
こんなに暗殺に向いてる属性ないのに! なんで教えてくれないんですか!
気配消したり! 思考誘導したり、記憶も消せるし、瞬間移動とか出来るのに! 他に何をしろと!」
やばい、息が切れる。
いやでも、暗殺者になりたいから。
闇属性って暗殺向きだから。
「人間殺すのって割と精神的にくるからね!」
「覚えるだけでも役に立つでしょ!」
精神的に人殺すのがくるのはわかる。
でも、それを理由にされるのはやだ。
「お願いお願いお願い!! リーデルのケチ!」
「いや、そういうことじゃなくない⁉︎」
「そういうことですよ!」
「そんな子供みたいな駄々のこねかたしなくてよね!」
いや、子供だから。
「もう! エリクに言いつけますよ! だからー!いいでしょ! お願い、リーデル!」
「お母さんに言いつけますみたいな⁉︎」
「私とリーデルにお母さんいないですよね!
だから、お願い!」
「なんかごめん! だけど、だからってなに!」
しつこい。なにがなんでも師匠にしよう。
闇属性のこと言っちゃったし。
「あの、リーデル。私は何かあった時、大切な人を守れるようになりたいんです。私は役立たずですから。足手まといになりたくないから」
これが、本当の理由。カインやアルくんの役に立ちたいから。
「……はぁ、そこまで覚えたいの?」
お、これはいけるか。
「はい。大変なのもわかってます。
それでも、全部、全部、頑張ります。だから、お願い! リーデル!」
心から頭を下げると、リーデルが黙り込んだ。
恐る恐る顔を上げると、彼はしょうがない、というように目を細めた。
「……覚えたからと、危険な真似をしない事。本当に死んじゃうような事は教えませんからね」
これは……合格!
「ありがとう! 先生!」
思わず抱きつくと、なんだかんだ親切な死神さんは、苦笑しながら受け止めてくれた。
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