表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/27

シャーリアの聖女様


前半、勇者。後半、皇帝視点で進みます。



「ねぇ、カイン。知ってる? シャーリア街に聖女様がいるらしいよ」


馴染みの者のこえに僕は素振りをやめ顔を上げる。


「シャーリア街に?」


シャーリア。そこはあのクソ叔父が治める領地だったような。シャーリアの聖女様、か。


そう聞いて思い浮かぶのは、ただ一人の大切な人。

綺麗な翠の髪と蒼い目を持った幼馴染。


ロゼ。


クソ叔父によって、僕にもわからない、辺境の地に追いやられた、僕の女神。


「その子さ、緑魔法の使い手らしくってさー」


滅茶滅茶可愛いロゼとの思い出に浸っていると、馴染みの者……ルークの声で、現実に引き戻される。


「緑魔法……?」


ロゼの属性は、緑だった。


嫌な予感がする。あの子はすぐ危険に首を突っ込むから。


「その聖女様、名前は?」


思わず問いかけると、ルークは首を傾げた。


「あれ? もしかして、心当たりある?」


不思議そうな顔をしたルークの口は、この世の可愛いもの、美しいものすべて集めたような、僕の愛しい女の子の名前を紡いだ。


「ローゼリリー様、だってさ」


ロゼ……君は何をやってるのかな?


「その子、僕の従妹だよ。ローゼリリー・コーデリアでしょ? なんで、シャーリアに……」


まぁ、そんなのクソ叔父のせいに決まってるけどさ。


心の中で悪態をつき、思わず顔をしかめていると、ルークは驚いたように目を見開く。



ローゼリリーってだけなら下級貴族にいても、コーデリアが付けばまず間違い無く、スーリラ公爵の娘、突如消えた社交界の天使、だが。


シャーリア街に、公爵令嬢がいるのは明らかにおかしい。


「……なんで、天使様が?」


「わかんない。

……ごめん、ちょっと抜けていい?」

「ーーーあぁ、了解! 団長には俺から言っといてやるよ」


察しの良い友人に感謝しながら、自室へと向かう。


来月の第二王女の誕生祭。



その時までに、ロゼの為に出来ることはしたいから。






☆★☆






「へぇ、シャーリアの聖女様、ね」

「はっ、はいっ!」


真っ赤な肉片となったモノを適当に蹴り飛ばしながら、可哀想なくらい怯えた影の者の報告を聞く。



そんなに怯えなくっても、リリーに関わってない限りは、なーんにもしないのにな。


7歳の子供に大の大人が情けない。



「それでーー? ローゼリリー嬢の報告は終わり?」


「は、はい……」

「なら、消えていいよ」

「失礼、します」


あの子の話以外はどうでもいい。


それにしても。

シャーリアの聖女、ローゼリリー。

聖女様……。


「……アーヴェルに盗られるのもヤダし、会いに行っちゃおっかなー!」




ふと、そんなことを思いつく。


聖女だというならばアーヴェル(あの国)はロゼを逃しはしないだろう。



なら目を付けられる前に、奪っちゃおう。




最近更新頻度減っててすみません。


カインは只今騎士見習いとして、騎士団見習い修練場にいます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ