幼馴染とのドキドキイベント!?
ラ、ランキングに載っている!?
ありがとうございます。61位!!!
これからも頑張って行きますのでよろしくお願いします。
あれから街に戻りログアウトした蓮見。
すると視界の先に誰かがいた。
…………んっ?
……不法侵入者?
頭がそう決断するのに要した時間は僅か一秒。
早速ベッドから起き上がろうとした。
が、起き上がれない。
よく見ると、不審者らしき女の子がお腹の上に乗っていた。
「……重い」
ようやく出た言葉に女の子の機嫌が悪くなる。
そのまま顔を近づけて来る。
「本気で言ってる?」
刺さるように痛い視線を苦笑いで誤魔化す蓮見。
「あはは……。冗談です」
「何よ……春休みで全然会えてなかったからわざわざこんな夜遅くに会いに来てあげたのに。しかも30分以上待たせておいてごめんの一言もないなんて……プィ」
頬を膨らませてソッポを向く女の子。
正直に言おう。
……可愛い!
「そう言えばどうやって来たんだ? 玄関から来たんなら普通母さんが俺を呼ぶはずなんだが……?」
「あ~それはあれよ」
女の子がある一点を指さす。
その先を視線で追う。
「お前……忍者かなにかにでもなるつもりか……?」
いくら家が隣同士とは言え……。
それはダメだろ……。
ましてやよく見たらミニスカートの女の子がそんな事を……。
下から見たら下着が見えるぞ……。
「ならないわよ?」
残念ながら冗談が通じなかった。
「はい。これお土産」
そう言って蓮見の首に手を回しシルバーのネックレスをつけてくれる。
そのまま蓮見の上から降りて今度は部屋にあるクッションに座る幼馴染。
彼女は同じ高校に通う石井美紀。赤みのある紫色の髪で腰下まで伸びた髪が印象的。身長は少し小さく157センチ、体重は40キロで小柄で童顔。なのだが顔に見合わず女性らしさを強調させるかのように胸部は大きく膨れている。ロリ巨乳で可愛いことから校内の男子達からは絶大な人気を誇る、幼馴染である。
今度は少し嬉しそうに笑みを向けながら蓮見に質問をする美紀。
「それで初めてのVRMMOはどうだった?」
「楽しかった。なんか出遅れた感はやっぱりあるけど、このゲームして良かったと思った」
「なら良かった」
「ありがとう、美紀」
すると美紀の顔が少し照れくさそうに赤くなった。
「うん」
その声と笑みに不覚にも可愛いと思ってしまう蓮見。
「ところで今レベルはどれくらいなの?」
「えっと……15かな?」
「へぇー蓮見にしては頑張ってるじゃん」
「まぁな。これも美紀のおかげだよ」
「ちなみに3日後にあるイベントはどうするの?」
蓮見が考える。
提示版を一切読まない蓮見はイベントの事を当然知らない。
なので、当然知っているわけがない。
だが腕を組んで頭の中で何かを思い出そうと頑張る蓮見。
そんな蓮見を見て美紀が口を開く。
「ギルド前にある提示板見てないの?」
「……うん」
「3日後の土曜日13時からバトルロワイヤルスタイルのイベントだよ? どうせなら蓮見も出て見なよ。私も出るしね?」
「……そうだな。っても俺まだ弱いからな」
「そんなことはどうでもいいの! 蓮見も出る! それで私と同じ時間を共有する! そこに大きな意味があるの! だからお願い?」
「わかった、わかったから……そんな涙目で見るなって」
今度は笑顔になる美紀。
「えへへ。ありがとう」
「美紀って笑うと可愛いよな」
「ホント? そう言ってくれると嬉しい。ならこうしよ?」
「ん?」
「イベント当日までお互いに干渉しない。それでイベントが終わったら約束通り二人でプレイしよ? イベントではお互い敵になるんだからスキルの詮索とかもなしにしたいしね」
「ちょっと待て。お前は過去に他のVRMMOでも沢山入賞してるだろ? 俺なんか初めてなんだ。勝てるわけないだろう? そもそも美紀の相手にすらならねぇよ」
「それはやってみないと分からないじゃない。宝くじ一等プレイヤーさん?」
「えっ? なんで旅行中だった美紀がそれを知ってるんだ……」
「いや提示板の情報は誰でも公式サイトにアクセスすれば見れるし、ユーザーネームはゲームをする前に初期設定だけしたって前に聞いてたからよ」
そこらへんが全く詳しくない蓮見にとっては、きっと美紀の言う通りなんだろうなぐらいにしか思えなかった。
「……なるほど」
「ならまたね~」
そう言って立ち上がったかと思えば、そのまま窓から窓へ飛び移って自分の家に帰る美紀。
その時、チラッと見えてしまった。
「ふむ……黒か。悪くない」
蓮見は一人になった部屋で呟く。
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