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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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第三回イベント告知



 カーテンの隙間からギラギラと眩しく照り輝くように差し込んでくる太陽と外は風が強いのか台風の時よりも大きな音でガタガタとする音で目が覚めた。晴れているのにも関わらず窓が今にも割れそうだなと思い重たい身体を起こす。そのまま勉強机の引き出しからガムテープを手に取り、窓の補強に向かう。大きな欠伸をしながらカーテンを開け、早速窓の補強をしようとしたとき蓮見の手が止まる。


「なんとも朝から紛らわしいな……」

 寝ぼけた頭が風ではなく、隣の住人がホウキで窓をガンガン叩いていると頭が認識すると再び睡魔に襲われる。だがここで美紀を無視して寝れば今度は玄関から入ってくる気しかしないので窓の鍵を開ける。


「遅いのとさっさと退いて!」

 言われるがまま蓮見は一歩後ろに下がると、美紀が『YOU FANTASY MEMORY』のハードを抱えたまま飛び移ってくる。朝から元気がいいなと思いながら美紀を見ていると視線が重なる。すると美紀の顔が真っ赤になる。


「ちょっと恥ずかしいからそんなの人の顔をジロジロと見ないで」


「ゴメン」


「それより寝起きでしょ? とりあえず顔を洗ってきなさい」


「はい」

 蓮見は部屋を出て、朝の身支度と一緒に朝ごはんをリビングで食べる事にする。



 部屋に戻ると、ベッドの上でスマートフォンを触りながら美紀が待っていた。

 まるで自分の家かのようにくつろぐ美紀を見て、嬉しくもどうなのかと言う思いを心の中で抱えながら近くに行き座る。


「お待たせ」


「うん。なら早速ログインしよっか。今日この後第三回イベントの告知があるし」


 そのまま二人は『YOU FANTASY MEMORY』にログインする。

 二人がログインすると、噴水広場には沢山のプレイヤーが集まっていた。

 ただイベント内容が告知されるだけなのに何とも皆さん気合いが入っているようで。


 すると、蓮見と美紀の元にエリカと七瀬が歩いてくる。


「よし、これでちゃんと皆揃ったわね」

「偉いぞ。紅君ちゃんと起きて」


「はっ、はい」

 蓮見は七瀬の手が触れている物につい自然と視線が誘導されてしまった。

 とても柔らかそうな果実をマッサージするかのように手つきである物を触っていたのだ。


「こら! 変態、さり気なく胸触るな」

 美紀の手が強引に七瀬の手を離して怒る。

 人目を気にしない大胆さこそが七瀬の長所である。ただ度が過ぎる事が多いのが玉の傷ではある。


「あら、紅君。そんな羨ましそうな顔してどうしたの?」


「いっいえ、なんでもありません」


「私ので良かったら後で触らせてあげようか?」

 耳元で囁くエリカの言葉に心臓の鼓動が高まる。

 頭ではダメだと分かっていながらこれはチャンスなのではと考えていると、美紀が手を引っ張って自分の所に引き寄せる。


「こら、エリカも紅をからかわない。もし本気にしたらどうするのよ?」


「その時は責任を取ってもらうから大丈夫よ?」


「なんも大丈夫じゃないでしょうが! 後、紅もデレデレしない」


「……はい」


 そして噴水広場の上空に大きな青いパネルが出現する。

 プレイヤー達はそれぞれ自分の目でイベントの内容を確認していく。


『第三回イベント内容


 ギルド対抗陣取りゲーム。


 各ギルドにイベント開始時に渡される専用マップ限定のギルドホームを制圧することで陣地を獲得可能。尚、一度負けたギルドのプレイヤーは復活出来ないが、ギルド拠点が存在する場合はデスペナルティとして5分後拠点で復活する。その間に拠点を失った場合は失格。ただしギルド長は例外。拠点は大規模ギルドから小規模ギルドそれぞれに合わせたポイントが与えられる。ポイントの説明等詳しい内容はイベント参加時にギルドイベント申請時に説明。受付時間は今から24時間。イベント日は1週間後の土曜日12時から21時までの9時間。途中参加はなし。途中ログアウトはその場でイベント棄権とみなす。※イベント上位十位までのギルドには特別報酬あり』


 と書かれていた。


「なぁ、里美これどうする?」

 蓮見が副ギルド長の美紀に参加するかを聞くと返事が返ってこない。

 疑問に思い視線を、上空のパネルから下に下げるがやはりいない。


「あれ、エリカさんとミズナさんもいない……」

 気づけばいつの間にか一人になっていた。

 そのまま「う~ん」と言ってその場で考えていると、近くにいた女性プレイヤーが声をかけてきた。


「どうしたの?」


「いえ、ちょっと仲間とはぐれてしまいまして」


「仲間って里美たちの事?」


「はい」


「里美たちならさっき三人でギルドに向かって走っていったわよ」

 その言葉に蓮見は納得した。

 イベント大好きな美紀が告知を見て、ただ大人しくしているわけがないと。

 第二回イベントの時もそうだった。


「教えてくれてありがとうございます。それで貴女は?」


「私? 私は綾香って言うの。これからよろしくね【神眼の天災】君。とりあえずフレンド登録しない。イベントでは敵になるけど」


「えっ? あっ、まぁいいですけど」

 蓮見は綾香とフレンド登録をして友達になる。

 すると、周囲にいたプレイヤー達の視線がイベント告知をしていたパネルから蓮見と綾香に向けられる。


「おい、あれ?」

「あぁ、間違いない」

「まさかミズナだけじゃなく綾香まで仲間に引き入れるつもりか……」


 周囲の視線と声に綾香は興味がないのか蓮見だけを見てくる。

 金髪セミロングで胸は見たところ七瀬と同じぐらいで、背丈は蓮見より少し小さいぐらいの細身だった。


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