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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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ミズナ抱き着く


「お前が男で良かった。流石に女相手にはこの切り札は使えないからな」

 右手には複製された【鏡面の短剣】。

 蓮見の鋭い視線の先には執事がいる。


「では行きますよ!」

 執事は視界の悪さ等一切気にしていないのか、一直線に蓮見に向かって急降下してくる。

 勝負は一瞬。


 蓮見は上空から手を槍の様に突き出してくる執事の攻撃をギリギリまで引き付ける。

 そのまま右斜め前方に身体を捻り、顔を天井に向けながら執事の下に潜り込む。


 途中執事の長く鋭い爪が蓮見の身体を掠める。

 蓮見のHPゲージが一割まで減るが気にせずに、力を込めて【鏡面の短剣】を握りしめて全力で突き刺す。


 そして【鏡面の短剣】は……。


 ――ブスッ!!!


 見事蓮見の狙った所に突き刺さる。


 空中で攻撃を受けた執事がバランスを崩し近くに合った柱に激突して悲鳴を上がる。

 対して蓮見も無理な姿勢からの攻撃だったので背中から地面に落ちる。


「いててててて」

 蓮見が頭を擦りながら立ち上がると、執事は四つん這いになり苦しんでいた。


「ウォォォォッ!!」


 それを見てドヤ顔で笑い始める者――【神眼の天災】。


「アハハ! やっぱり俺は天才だぁ!!!」


 苦痛の悲鳴と勝者の叫び声が広い神殿の中で響く。

 そして執事の近くまで行き、不敵な笑みを浮かべ、最早どちらが悪魔か分からない笑顔で最後はKillヒットで倒した。


 どう倒したかは……お尻に刺さった短剣を思いっきり足を使い全力で刺さった穴の中に強引に更に押し込んだと……人事非道の技を使ったとしか言いようがなかった。

 するとパネルが出現し、レベルアップとスキル獲得の通知を教えてくれた。


 蓮見が何とか勝てたと思い安堵のため息を吐いた瞬間眩しい光に包まれる。


 次に目を開けると、一人の少女が目の前にいた。

 豪華な服装からして何処かの貴族のお嬢様と言った雰囲気だった。


「まさか一人で私の執事を倒すとは思わなかったわ。面白い物を見せて貰ったお礼に貴方のスキルを一つ強化してあげるわ」


 蓮見の前に出現したパネルには


『『複製Ⅰ(別名 模倣Ⅰ)』 or 『投影Ⅰ』』と表示されていた。

 そこで蓮見は少しその場で迷ったがスキル『投影Ⅰ』を選択した。

 すると少女は蓮見に手を向け、何か呪文のような物を唱え始める。


『スキル昇格。 スキル『投影Ⅰ』→『投影Ⅲ』』

 と先程のパネルの文字が変わった。


「フフッ。これは私からのお礼。だけど今度は私が貴方の命を取りに行くわ。その日までには今より強くなっててね。少しだけ貴方には期待してるから」

 少女がそう言った瞬間蓮見は再び眩しい光に包まれ、さっきいたボス部屋に戻らされた。

 そして執事が倒され、イベントの消化まで終わった。

 役目を果たした玉座と祭壇が神殿の中から消え、部屋の扉が開き毒の霧がようやく外へ排出され始める。


 視界が回復するまでの間に先程手に入れたスキルを確認する。


 スキル『投影Ⅲ』

 効果:相手の魔法をコピーする。コピー可能効果範囲は本人が視認出来る距離。

    コピーした魔法のステータスは使用者のステータスに依存する。コピーした魔法の貯蔵は15分まで可能。それ以降は自然消滅。

 使用回数:一日五回

 獲得条件:スキルのレベル上げor特定イベントクリア。


「おっ! 投影は大分強化されたな。もう一つの『猛毒の捌き』は……しばらく皆には黙っておこう。また何か言われそうだし……。んでスキルポイントはDEXに二ポイント振っておくか」

 このスキル名前以上の効果を秘めているのだ。

 一日の使用回数が決まっている事から連発は出来ないがそれでもかなり強力なスキルだった。これで機械少女にまた一歩大きく近づいた事は確かだった。



 視界が回復するとエリカと七瀬が走ってくる。


「くれないー?」

「くれないく~ん」


「バカ! なんで一人で無茶したの」

 七瀬はどうやら怒っているらしく蓮見の頬に平手を入れる。

 が、すぐに目から涙を溢して抱き着いてきた。



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