里美とミズナ
日間71位になりました。
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美紀は奥へ奥へと進んでいく。
七瀬は少し離れて後ろを付いてくる。
「何もないわね。もう少し奥に行くわよ」
「えぇ。それにしても里美変わったね」
「えっ?」
「今はゲームが楽しそう。昔だったら強い相手と戦う事しか頭になかったのにね」
その言葉を聞いた美紀は笑みを溢した。
確かに七瀬の言う通りだったから。
「まぁね」
美紀は周囲の壁や床を観察しながら返事をする。
岩で出来た壁は所々に窪みがあり、少しいびつな形をしていた。
「でも里美に何があったの?」
「それは……紅を見ればきっとすぐに分かるわよ。第一回イベントの事覚えてる?」
「うん」
「アイツね私相手にVRMMOゲーム初めての癖にめっちゃ楽しそうにプレイしてたのよ。それで十七位よ。そんなの見せられたら羨ましいと思うわよ。でも紅の成長はそれで止まらなかった。今では皆の注目を集めながらも自由に楽しみながらも急激に成長しているの。だからそんな紅に実はずっと憧れてるの。だからかな」
美紀は心の中で蓮見に感謝しながら口にする。
本人の前では恥ずかしくて言えないが、昔仲が良かった同性の友達なら言ってもいいかなと思いながら。
「そっかぁ。でもニヤニヤしながら言うって事は紅って人の事が好きなのね」
「だっ、誰があんな奴!?」
「違うの?」
「……ちっ、ちがうわよ!」
「ふーん」
顔を真っ赤にした美紀が七瀬から逃げるようにして更に奥の方に進んでいく。
すると奥の方から足音が聞こえ始めてきたので、美紀と七瀬が気を引き締める。
そして奥の方から剣と盾をもったリザードマンが現れる。
装備品からしてそんなにステータスは高そうには見えなかった。
美紀がリザードマンの群れに飛び込み、七瀬が魔法を使いフォローする。
魔法はスキルと同じくMPを消費する物とMPを使わない通常攻撃魔法があるが七瀬は今回通常魔法で対応する。
リザードマンによる数による攻撃は二人の前では意味をなさず、すぐに全滅した。
「相変わらずミズナ強いわね」
「里美もね」
二人は敵がもういない事を確認してからポーションを使いHPとMPを回復しておく。
この先何があるか分からない以上、油断は禁物である。
美紀は七瀬がポーションを飲んでいる間にフレンドリストを開き七瀬のステータスを確認する。レベルは34で美紀より低かったが、MP値、INT値、MND値が高かった。魔法使いとしては定石通りと言った所だった。
「ごめん、お待たせ」
「は~い」
七瀬の準備が終わると再び止めていた足を進める二人。
道中何度か先ほどと同じリザードマンが集団で襲ってきたが二人の前では時間稼ぎにすらならず光の粒子となって消えていく。
「思ったより簡単ね」
「そうね」
敵に手ごたえがなさすぎてこれでは二人にとってはボス戦を前にした準備運動にすらならなかった。
そんな事を思いながら二人が進んでいると、目の前に巨大な扉が出現する。
「行くしかなさそうね」
他に道はなくどうやらココを脱出して地上に戻るにはボスを倒すしか方法がなさそうだった。美紀と七瀬がアイコンタクトで頷き、二人がかりで巨大な扉を開ける。油が切れたような嫌な音を鳴らしながら扉が開き、中へ入る二人。
美紀と七瀬が完全に中に入ると今度は扉が勢いよく閉まり、玉座に座っていたリザードマンが立ち上がり、近くに置いて合った槍を手に持つ。今までのリザードマンとは違い、今目の前にいるリザードマンはハンマーナイトの怒り状態と同じく目が赤い光を灯し光っている。そして手に持った槍と身に着けている防具も見ただけでも分かる性能が良い物だった。
「ミズナ援護はお願い!」
「里美任せて!」
美紀が槍を構え、七瀬が杖を構える。
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