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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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二年振りの再開と共闘

カクヨムでは百八十二話まで更新していますので早く続きが気になる方はそちらで見て頂ければと思います。一応こちらでは一日数話更新で追いかけて今月末には追いつければなと思っています。


 美紀が目を開ける。

 目の前には奥へと続く通路がある。


「……あれ? ここ何処?」


 美紀の声ではない。

 慌てて美紀が視線を上、下、右、左と泳がすと先ほどいた魔法使いの少女が隣にいた。

 どうやらさっきの魔法陣に巻き込まれたみたいだ。


「貴女……だれ?」


「……いてて、私? 私は……ってあーーー!!!」

 少女が美紀を見たと思いきや慌てて指を向けて驚いたように声を上げる。

 突然の事に美紀が両耳を塞ぐ。


「美紀だぁ! ずっと会いたかったよ~」

 そのまま抱き着いてくる少女。


「えっ? ……知り合い?」


「覚えてない? 昔『World phantom』で一緒に遊んだの?」

 それは美紀が二年前に遊んでいたVRMMOゲームの一つである。そんな懐かしい事を二年前の記憶と一緒に今も抱き着いたまま目をキラキラさせてくる少女の事を考える。

 すると髪型は違うものの似たような少女が一人いた事を思い出す。


「もしかして七瀬?」


「そうだよ! やっぱり覚えててくれたんだ! 私とても嬉しいよ!」


「わかったからなら一回離れて。後さり気なく胸揉むな!」


「あはは。美紀は相変わらずだね~」

 笑顔で笑いながら離れる七瀬を見て、とても懐かしい気持ちと一緒に相変わらずの変態だなと思った。七瀬は本名が水樹七瀬で短髪ショートヘアーで茶髪。美紀より一つ年上で身長156センチ、体重は38キロ、小柄で明るい子である。が、胸が美紀より小さいのが不服なのかそれとも嫌がらせなのかは分からないが会うとこうして人の胸を揉んでくる。一番の問題点は場所を選ばないところだ。


「また大きくなったね。今、Cの65ぐらい?」


 その一言美紀の顔が真っ赤になる。

「なんで知ってるのよ!?」


「何となく触った感覚で?」


「この変態! 絶対に人前で私の胸について触れない喋らない見ないと約束しなさい!」


「なら二人きりだったら見て触って色々と口にしていいの?」


「うっ……」

 美紀の言葉が止まる。


「ダメに決まってるでしょ!!」


「まぁ、顔を真っ赤にして可愛い」

 からかわれた美紀が頬を膨らませてソッポを向く。

 すると七瀬はその膨らんだ頬っぺたを指でツンツンとつつく。


「あっ、こっちも柔らかい~」

 美紀をおもちゃにしてこの状況を楽しむ七瀬。

 少なくともこの状況を蓮見には見聞きされなくて良かったと内心思うことで美紀は心の安定を図る。


「……むぅ」


「あっ、拗ねた拗ねた! 可愛い~。それでこのダンジョンどうする?」


「……攻略するに決まってるでしょ」


「ならフレンド登録しよ?」

 そう言って七瀬が美紀にフレンド登録の申請を送ってくる。

 美紀は表示されたパネルを見て【YES】を選択する。

 すると、七瀬がこのゲームではミズナと言う名前でプレイしている事に気付いた。


「あれ? 七瀬ギルド入ってないの?」


「うん。だって……」


「だって?」


「私より弱い人が運営するギルドに入っても楽しくないじゃない。かと言ってトッププレイヤーが運営するクランは競争率高いし、暗黙のルールで貢献とか嫌じゃない」

 七瀬の言葉に美紀が腕を組んで考える。

 戦力増強と言う意味では性格に難があるものの欲しい人材では合った。

 ただ蓮見の実力は間違いなく七瀬以下なのもさっきの戦闘見ただけで分かっていた。七瀬のPSプレイヤースキルは非常に高く、逆立ちしても蓮見がそれに今すぐ追いつく事はない。


「ギルドリーダー弱かったらダメ?」


「ん?」

 七瀬は首を傾げる。


「いや……もし良かったら私のギルドに来ない。私がギルド長ではないけどまぁ七瀬が言う貢献以前にその仕組みすら知らないギルド長だけど。でもまぁ実力は……そうね……未知数と言った所かしら」


「美紀が良いなら私は良いけど、実力が未知数ってどうゆうこと? めっちゃ弱い人とかだったら悪いけどパスよ?」


「……ギルド長は紅よ。通り名で言うなら【神眼の天災】。まぁ噂通り自由な人かな?」


「ならこのダンジョンクリアまでに考えとくわ。あの【神眼の天災】がギルド長って本当だったんだ。そしてそれを手懐ける可愛い子はまさか美紀だったとは……」


「あはは……。まぁね」

 右手で頭をかきながら笑う美紀。

 実際噂通り手懐けられていたら一体どれだけ楽なんだろうかと思わずにはいられなかった。たった一日目を離しただけで【ピッケル最強説】を作る男を誰が手懐けられると言うのか……。


 もしかしたら、今も何か凄い事をしているのでは……と思わずにいられない美紀。

 よくよく考えて見たら蓮見の周りには珍発明をするエリカもいるのだ。

 そしてその珍発明が蓮見の窮地を救っている事もまた事実。

 

 噂とは美化されて世に出回るのだなと実感する。


「とりあえずこの先は私達以外にもプレイヤーがいるかも知れないから本名で呼ぶのは止めましょう」


「そうね。なら行くわよ」

「えぇ」


 そうして二人は歩き始めた。


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