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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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アイテムGET


 街を出て楽園の泉を歩く美紀はエリカからもらったリストを見ていた。


「素材は三つ。一つは霊鳥の羽が3つ、一つは朱里色の毛糸が6Kg、幸いこの二つは一層の時に私がアイテムをドロップして持っているから問題なさそうね。問題は最後の一つ、七色のベールね……」


 七色のベールとは楽園の泉の中心地にある噴水で手に入るアイテムの事だ。


 美紀がため息を吐く。


「……はぁ、紅の為じゃなかったら絶対にこんな所に来ないのに」

 美紀の気があまり乗らないのにはちゃんと理由がある。

 それはトッププレイヤー達のレベル上げの隠れポイントにもなっているのだ。

 そして【深紅の美】ギルドはメンバーが三人しかいないが『YOU FANTASY MEMORY』の中ではかなり有名ギルドとなっている。

 なので美紀がこんな所で暴れれば、当然注目され後日行われる予定となっている第三回イベントに合わせて手の内がバレ対策される可能性があるのだ。


「ったく周りを見れば第一回イベント、第二回イベントで上位にいた人達ばかりとはね」

 ブツブツ文句を言いながら周りを警戒しつつ足を進める。


「まぁ、でもいっかぁ。どうせ手の内バレても私を倒せるのは限られてるし」

 美紀は堂々と胸を張って歩いて行く。


「あっ、モンスターね」

 美紀は槍を構え、空を飛んでくるガーゴイルに集中する。

 ガーゴイルは全部で三体。

 そのまま三方向からの低空飛行による攻撃をギリギリでジャンプして躱す。

 そして、三体の内の一体の脳天に槍を突き刺す。Killヒットだ。


「悪いわね。単純な攻撃じゃ私にダメージを与えられないわよ」

 そのまま地面に着地して槍を回収する。

 残りの二体が方向転換をして再び美紀に襲い掛かる。

 ガーゴイルの身体が青いエフェクトとで包まれ動きが速くなる。


「スキル『ライトニング』!」

 一体のガーゴイルを雷撃で撃ち落とし、もう一体にカウンターを入れる。

 雷撃で撃ち落とされたガーゴイルはHPを全損し光の粒子となって消え、もう一体は赤いエフェクトをまき散らしながら再び大空へ逃げていった。


「あれ? 一体逃がしちゃった。まぁいいっかぁ」

 とりあえず無傷で戦闘を終えた美紀は再び目的地に向かって歩き始めた。



 美紀が楽園の泉に着くと一人の少女がモンスターと戦っていた。


「凄いわね……あの子魔法使いでありながらあの火力と防御力」


 美紀は感心しながら呟く。

 その少女は巨大蜘蛛の一撃を結界を使い受け止め、魔法による大火力で倒していた。

 少女の装備は黒をモチーフとした漆黒シリーズの装備一式で美紀や蓮見の物と同じく破壊不能効果が付いた最高ランクの装備である。


 美紀は第一回イベントと第二回イベント上位十人は警戒するべきプレイヤーとして頭の中に情報を入れているがどちらでも見た事がなかった。これは蓮見のようなイレギュラーがまだまだこのゲームにはいるのだなと思うと少し嬉しい気持ちになった。


「でもそうよね……紅が目立ち過ぎてるせいで埋もれる人材は普通に考えて多いわよね……」


 実力以上の評価を周囲から得ている蓮見と比べれば実力相当の評価を受けているプレイヤーはどうしても印象に欠けてしまう。かと言って皆が過大評価しても目を離せばすぐにその斜め上を簡単に行く蓮見を誰も止める事は出来ないのだ。故に評価はドンドン大きく凄い物に今もなっている。

 そのまま美紀は目的地に向かう。


 そして目的地に到着した美紀は楽園の泉の中心地にある噴水の横にある七色のベールを入手する。

 すると、泉の中央部分に紫色の魔法陣が出現する。

 恐らく特殊なクエストなのだろう。

 美紀が警戒しながら足をゆっくりと進めて行くと、急に魔法陣が巨大化し美紀の足元まで広がる。

 急な展開に美紀の反応が遅れ魔法陣の眩しい光に呑まれた。



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