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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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美紀のソロ活動


 ――翌日。

 蓮見の宣伝効果が想像以上の為に発掘系のアイテムを全て完売させたエリカはギルドホームで美紀とお話しをしていた。


「それでエリカ一つ聞きたいんだけど?」


「なに?」


「ちなみに今回幾ら儲けたの?」


「発掘系アイテムだけで350万ゴールドよ」


「……はぁ、まさかそんな事が起こるなんて信じられない」

 美紀はそんな有り得ない数字を平気で出したエリカの悪知恵を素直に凄いと思う。

 恐らく自分達に言ってないだけで裏ではあの手この手を使い金儲けをしていたのだろう。今日美紀がログインした時に高価なピッケルを持っていたプレイヤーが街に多かった理由はエリカのお店で皆が買ったからだと分かった。


「それで里美にお願いがあるんだけどいいかな?」


「うん」


「ギルドの寄付金は私がしばらくは受け持つから紅君に今回のお礼として防具を一式プレゼントしたいのよ。今の装備だとよく動き回る紅君向けじゃないし。だからAGIとCRIに特化した装備をあげたいと考えてるんだけどどう思う?」


「いいと思うわよ」


「なら私と里美からのプレゼントって事でいいわね」


「……えっ?」


「そうゆう事で足りない素材集めよろしくね!」

 それなりの装備を作るには当然素材が必要になる。エリカも売買を通してかなりの素材を懐に溜め込んでいるがそれでも全部の素材を満遍なく持っているわけではない。


「はい、これリストよ。里美も紅君の喜ぶ顔みたいでしょ?」

 エリカは予め用意していたリストを里美に渡す。


 正直気が乗らないが蓮見の為と言われると断れない自分が美紀の中にはいた。


「わっ、わかったわよ。仕方ないわね」


「ならお願いね」


 ガチャ


 その時ギルドホームの扉が開く音がする。

 二人が玄関の方に視線を向けると、蓮見が入ってくる。


「さっきの話しはまだ紅君には内緒よ?」

 エリカが小声で美紀に言う。


「わかってるわよ」

 美紀も小声で返事をする。


 二人はあくまでサプライズ形式で蓮見には喜んでもらいたいのだ。なのでいつ渡す予定だとかどんな物をあげるか等は本人に伝えるつもりはなかった。


「あれ? 二人で肩を寄せ合って座ってるって珍しいこともあるんですね」


「まぁね。それで紅はどうしたの?」


「いや……なんかよくわかんが街の中歩いてたらピッケル持った集団の視線があちらこちらから飛んできて不気味だったから……逃げてきたんだけど」


「「あははは~」」

 蓮見の困った顔を見て二人がお腹を抱えて笑い始める。

 それはそれは盛大に目から涙を溢すほどに愉快に笑う。


 蓮見はまだ昨日自分がしたことを普通だと思っている。あまりにも楽しそうに昨日遊んでいる蓮見を見たプレイヤー達は採掘って思ってるより楽しいのではないかと思わされ早くも採掘ブームが広がっていた。しかしそのブームを広げた張本人は情報収集をしないので何も知らないのだ。当然お金儲けに使われていた事も知らない。


 なんで笑われているのかわからない蓮見はそのまま二人の正面にあるソファーに座る。


「それで紅君はこれからどうするの?」


「とりあえずしばらく待機ですね。それで周りの目が落ち着いたらちょっとモンスターを倒しに行こうと思います」


「そっかぁ」


「なら後は何かあったらエリカに相談してね。私はちょっとモンスター倒してくるわ」


「それなら俺も付いて行っていい?」


「あっ、いや……今日は……その……」

 美紀が慌ててエリカに視線で助けを求める。


「紅君? 里美もたまには一人で遊びたいんだって。だから今日は寂しいだろうけど一人で行かせてあげましょう?」

 アイコンタクトだけで意思疎通をした二人は小さく頷きあう。

 そしてエリカが美紀のフォローに入る。


「あぁ~そうゆうことか。なら頑張ってな里美」


「うん。ありがとう!」

 美紀は満面の笑みで答える。

 そのまま蓮見とエリカに軽く手を振って、美紀はギルドホームを出た。


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