Let's Treasure Time!
続きが気になる方はカクヨムの方で読んで頂ければと思います。
今からこちらでも追いかけますがカクヨムの方が百二十話程先行しています。
今月いっぱい予約投稿で行きます。
それ以降は未定です。
「よっしゃ!! 今から俺がお前を発掘してやるぜ!!!」
ボス部屋に【神眼の天災】の声が木霊する。
既に武器は収納し、ピッケルを片手に持っている蓮見。
これは蓮見だけに許された技。
「ここからはLet's Treasure Timeだぁ!!!!」
そして大きくジャンプして毒龍の身体に乗りピッケルを力一杯振り落とす。
「ウォォォォォォ!!!!」
ついに毒龍が悲鳴をあげた。
「きたぁ!! タンザナイトという石!!!」
宝石の価値以前に有名な物以外は名前すら知らない素人発掘者の声がボス部屋に木霊する。そしてピッケルとは言えテクニカルヒットではダメージが入る。とは言っても三%程度しか削れないが。そして少しでも場所がズレるとピッケルではダメージを与えられない。
「えっ…………?」
エリカはとうとう言葉を失ってしまった。
最早貸したピッケルが全部壊れてなくなろうとどうでも良かった。
問題は宝石の価値すら知らない人間がボスの背中に必死になってしがみつきボスが動き疲れた隙に採掘するプレイヤーが今自分の目の前でとんでもないことをしていることだ。確かに特定のボスはテクニカルヒットやダメージを与えた一定の確率でアイテムをドロップする事がある。別にそれは珍しいことではない。
一番の問題はそれでボスのHPを削りながら超ハイテンションで採掘するプレイヤーが目の前にいると言う事だった。エリカから見た蓮見は普通に戦っていた時よりめちゃくちゃ楽しそうにしていた。
「おっしゃ!! 今度はルビーとアメジストじゃ!!!」
テクニカルヒットやKillヒットを意図的に起こせるプレイヤーが仮に蓮見以外にいたとしても間違いなくこんな戦いはしないだろう。エリカは聞こえてくる声を聞いて苦笑いしかできなかった。
カンカンカーン!
クリスタル毒龍の身体は蓮見に次々と採掘され見る見る細くなっていく。
「何でもいいからよこせ! この宝石龍! 質より量じゃ!!!」
蓮見のテンションは最高潮まで上がっており、毒龍が暴れ振り落としてもすぐに背中をよじ登っていく。
「ウォォォォォ!!!!!」
「ちがーう!!! 量より質よ紅君!!!」
思わず間違った事を口にする蓮見の言葉を聞いたエリカが我慢できずにすぐに訂正する。
「なら、どっちもよこせ! クリスタル龍!!!」
「いや……それは流石に物理的に考えて無理でしょ。それより紅君、ボスの名前さっきから違うわよ!!」
もう何を言っているかわからない蓮見にエリカが冷静にツッコミを入れる。
そしてついに毒龍はガリガリになり、骨だらけになってしまった。
それでも容赦なく発掘を続けようとしたとき、毒龍が動けなくなり光の粒子となって消えていった。
「あれ……もう終わり?」
最後は何処か消化不良の蓮見だった。
「とりあえず余ったアイテム返しますね。それとこの良く分からない石と宝石もあげます。俺のスキルでは加工すらできませんから」
蓮見はエリカの隣に行き、借りていたアイテム全てと今入手したアイテムを全て返す。
「えっ? でもこれ全部売ったらかなりの額になるわよ?」
「なら【龍脈の指輪】代と壊したアイテム代って事でいいです。それよりほらボスがいなくなったので早く採掘しなくていいんですか?」
「あっ、そうね。なら有難く貰っておくわ。これはほんのお礼よ」
そう言ってエリカは蓮見の顔に優しく唇を当てて採掘に行く。
蓮見の顔からニヤニヤが止まらなくなる。
そして、小さくガッツポーズをする。
「エリカさんが頬っぺただけど俺に……キスしてくれた……幸せだ……どうせなら唇がよかったけど……」
男として頑張ったかいがあったとつくづく実感しながら、エリカには黙っていたが先程毒龍を倒した時に手に入れたスキルを確認する。
スキル『ホークアイ』 自動発動
効果:敵、魔法を含め弱点をより精確に視覚化して認識できる。『イーグル』と『イーグルアイ』の上位スキル。
獲得条件:一度の戦闘で連続テクニカルヒット15連続達成。
スキル『迷いの霧』
効果:毒の霧を発生させて相手の視界を奪う。また毒によるダメージを与える。
使用回数:一日十五回。
獲得条件:クリスタル毒龍撃破。
そしてレベルアップもしたのでステータスポイントをDEXに+2振り分けた。
これでレベルが29になりDEXの基礎値は69になり、装備の補助と合わせて124である。




