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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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怒り爆発


 瞬間。

 普段では考えられない速度で活路を見出だしていく蓮見。

 人間やる時はやるのだ。

 それは蓮見にも言えることで。


「ま、待て! 美紀は勘違いしてる!」


 まず手を伸ばし慌てて弁解を図るため、話を聞いてもらう。


「なにをかな?」


 ふふっ、と言ってる美紀が耳を傾ける。


「なんで俺が負ける前提なんだ? あれはお母さんが俺や美紀の闘争心を焚き付けるための演技だとなんで思わないんだ」


 我ながら今日の俺は完璧だな、とドヤ顔を見せる蓮見の自信は一体どこから来ているのだろうか。

 過去を振り替えると今まで成功した回数と失敗した回数では失敗した回数の方が多い。


「思わないし、さりげなくガッツポーズしてた左手を私は見逃さなかったよ?」


 自画自賛ではあるが美紀の一言は目の前の男の自信を破壊すると同時にさらに追い込む刃となって蓮見に襲いかかる。


「そ、それは‥‥‥‥」


 僅か数秒でドヤ顔が崩れ汗が止まらなくなった蓮見の顔は慌てている。


 やはり‥‥‥‥誤魔化せないか。

 と、今回は早くも諦め、次なる一手に転じる。


「すまん! つい紐生活を送れるだけでなく、こんな俺でも拾って貰える人が近くにいると思うとどうしても心が踊ってしまったんだ‥‥‥‥です!」


 現実世界で発動された全力シリーズ。

 それは目にも止まらぬ速さで身体を動かし、正座の姿勢から全力で頭を床に引っ付けることで自分の過ちを相手に許して貰う行為でもあった。


「‥‥‥‥‥‥‥‥」


 冷たい視線が蓮見に向けられる。

 だが、蓮見は地面に頭を付けたまま静止を続ける。


「最低!」


 言い訳すらできない。

 よって蓮見は罪悪感から動けない。

 ここまで美紀の怒りが籠った声を一度も聞いたことがない蓮見はもうどうしていいかわからなくなる。

 いつものからかいだろうと思い安易に喜んだ結果がこれとは情けないと感じる蓮見に声が掛けられる。


「それといつまでそうしてるつもり? 早く顔を上げて。見ててイライラするから」


 珍しく心の奥底から反省した顔をゆっくりとあげる蓮見に美紀が目を見て言う。


「蓮見がたらしなのはもうずっと前からわかってる。私が怒ってるのは蓮見が朱音さんの言葉に喜こんだことよりも結婚のこと。なんで負けたら結婚で喜んだわけ?」


「そ、それは‥‥‥‥」


「私は聞いた。蓮見が朱音さんに負けたらって。なんで最初から勝つ前提じゃなくて負ける前提のことにあんなに喜んだわけ?」


 怒る美紀に対して何も言えない蓮見は黙って話を聞く。


「勝つつもりならいい! でもそうじゃないなら私は怒るよ!」


 なんとなくだが美紀は最初から最後までの会話を聞いていたのかもしれないと思う蓮見。だけど今はそんなことはどうでもよく、美紀の話を真面目に聞く。


「蓮見は私の夢を応援したいの? それとも馬鹿にしたいの?」


 なるほど、と蓮見が納得した。




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