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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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第五回イベント終了


 先ほどの嫌な音は大きな地震と地殻変動によるもの。

 目を覚ましたばかりの蓮見はその前兆とも呼べる違和感の正体にすぐ気付けなかった。

 なぜか先ほどから小さな地震が続いていることに。

 それは波が暴れていたためである。

 ではその波はなぜ消えないのか?

 大爆発は既に終わっている。

 それなら徐々に落ち着きを取り戻すはずなのに一向に落ち着きを取り戻さないのは地面が揺れ波を作っているからだと気付いたのはほんの少し前のこと。


「まだ俺の攻撃は終わっていませんよ?」


「まさか!?」


 この世に火山活動が健在にもかかわらず、一度噴火したら終わりの火山などあるわけがない。

 火山活動が終わるその時まで火山は活動を続けいつ噴火しても可笑しくはない。

 噴火のタイミングや周期はその火山によって違いはあるが、基本的に一回限りなんてことはなく、蓮見が作ったとも呼べる海底火山は現在も活動中であり今まさに二回目の噴火をしようとしていた。


 向けていた剣を引き急いで空に避難を始めたルフランを見て「その程度で逃げられるなら俺もメールを連れて逃げているさ」と負け犬の遠吠えを吐く。

 戦いを全力で楽しんだならその後は負けてもいい、とは美紀に言うことはあるがそれは本心ではない。

 やっぱりなんだかんだ負けたくない心は蓮見にもある。

 もうまともに身動きが取れない以上後は運任せ。

 だからせめてもの抗いで強がってみる蓮見。

 だけどそれは第三者からしてみれば呪詛のようにしか聞こえないし、蓮見が口にするからこそすぐに回収される絶望フラグにしか聞こえなくなっていた。

 状況が状況だけにこの場にいる全員と神たちはこの後なにが起こるのかを正確に未来予知し対策を脳内回路を焼き切る速度で思案し模索する。

 瀕死寸前でありながら最早生き残りたいのなら一秒たりとも無駄にはできない状況にまで敵と味方を追い込む蓮見は最恐としか言いようがない。


 一度始まった噴火は誰にも止めることはできない。

 未曾有の危機に直面している状況で蓮見が微笑む。


「どうやら今回は……お……れ……ここまでのようだな」


 全てを出し切った。

 そんな気持ちになった蓮見。


「後は里美たちに任せて……見学かな……流石に三回目は……まずいだろうし……」


 その言葉を最後に蓮見と一緒にいたメールの意識がなくなる。

 究極全力シリーズとして第二発目の超新星爆発が二人を呑み込みながら巨大化していったからだ。



 二発目の海底噴火地点から距離を取ろうと全力で逃げる者たちの何倍も速い速度で急激に成長し拡大していく爆発は水飛沫を巻き上げ爆発圏よりさらにその外にいる者たちも標的に捉える。巨大な津波は広範囲に無造作に広がりまだ水中戦用のスキルを持っているプレイヤーなどほぼ皆無なことから荒れ狂う波に飲まれ溺れ死んでいく様子は哀れとしか言いようがない。


 今までは爆発圏より外にいれば比較的に安全だった蓮見の全力シリーズの数々。

 だが今回からはそうもいかない。

 空、地上、水中、関係なくプラスアルファで安全圏にいなければ神災がその身を襲うことが今回証明されてしまった。

 水の力は偉大で到底人の力で抗うことなどできるはずもなく、一度飲み込まれてしまえばスキルを使っても脱出は不可能。後は呼吸困難で苦しみながら死ぬだけの運命が皆平等に待っているだけ。


 そんなことから【神紅の神炎者】たる蓮見のこの一撃を持ってして多くのプレイヤーが無駄死に近い不可抗力の死を突き付けられることなったわけだが、なぜか不思議なことにこの後の展開を覚えている参加プレイヤーがいるとかいないとか……イベント終わりから囁かれるようになる。

 そしてイベントを観戦していたプレイヤーたちも誰もこの後の詳しい展開を知らない謎現象が起き始める。

 カメラの故障でライブ映像が途切れただけなのか、はたまた別の要因かなにか。

 一部の者たちはすぐに各々が状況を理解し「なるほど」と自己解釈を始めるも多くの者たちにとっては中々理解し難い状況であることは間違いなかった。


 ある者はこう語る。


「気付いたらイベントが終わってたんだが?」


 別のある者は。


「あれ? 俺いつ三回死んだっけ?」


 と。意識が戻ったタイミングが偶然イベントが終わった時間でいつもの見慣れた景色の場所だったのかは誰にもわからない。


 そんな謎とイベントを振り返ろうと、早速提示板が立ち上げられた。



 その後を知る者は果たして……。。。

 新規のある板が盛り上がりを見せ始めた頃。

 とある会社の某社長がお忍びでとある運営室が設置された建物へと足を運び始めた。



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