表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

515/685

~封じられた神災と強制開花された悪夢の存在~


 蓮見が攻撃を仕掛ける。

 水中のため、水の抵抗を受ける。

 弓を構え矢を番えるまでの一連の流れがいつもより遅い。


「当たれば一発逆転もある! スキル『虚像の発火』! は使えないか普通の攻撃!」


 スキル発動ができない事に気付いた蓮見。

 相変わらず少し抜けているね、とメール小声で呟き動く。

 狙いを定め、ギリギリまでメールの動きを見て引き付ける蓮見。


「当たるといいね、お兄ちゃん」


「心配しなくても外れる要素はない!」


 ――スパッ!


「「…………」」


 三秒前の言葉がフラグとなった。

 難なく攻撃を躱したメールは蓮見に近づき両手を前へと突き出す。


「やべぇ」


 慌てて泳ぎ逃げようと頑張るも人形からしてみれば、止まっているも同然。


「スキル『ハイドロポンプ』!」


 青色の魔法陣から放たれた一撃が蓮見を襲う。

 HPゲージが減る。

 攻撃を受けたことでMPゲージが少量回復するもこれでは意味がない。


「そっちはスキルありなのかよ……」


「うん♪」


「お兄ちゃん最初に言ったよね? MPがなくても、アイテムがなくても、逃げられる状況を想定してるって」


「……俺そんなこと言ったけ?」


 その場の勢いでよく口からポンポンと言葉が出てくる蓮見にとって数話前で話したことを覚えていろと言うほうが無茶である。

 特にその場の勢いで調子に乗って出た言葉は……。


「言った。でもね、私が支配するこの海フィールドからは誰も逃げられないの。それにプレイヤーのMPを使った《《スキル》》を全て発動不可にする。それに言い忘れてたけど私に敵対するプレイヤーは《《戦闘アイテム》》も使えなくなるの。当然回復アイテムもね。さぁ、どうする? お兄ちゃん? 何を私に見せてくれるのかな?」


 メールの言葉を聞いた蓮見は解を脳内で導き出した。

 それは砂漠に落ちた一粒のダイヤを見つけた時のように、間違いないこれだ! と言う感覚に全身が身震いした。

 この絶対絶命のピンチを覆す蓮見の最後の一手。

 それはMPを使ったスキルも戦闘アイテムも使わない。

 ただKillヒット一転狙いをするだけの誰にでもできる単純な一手。

 蓮見だけに許されたそれは第四層での悪夢の始まりにしか過ぎない。




 青い海に光の柱。


 そこから出てくるは最恐の二文字が似合う存在。


 四天王を統括するまさに最恐の神災竜。


 両肩にはレーザー光線発射を可能にした武器。


 両わき腹には左右にビーム砲。


 両腕にはガトリング砲がそれぞれ装着されており、それは近代化された神災竜とも呼べるだろう。




「弾はMP消費でありスキルじゃない。俺の眼は生きている。アイテムは必要としない。俺様第二形態では攻撃手段が正直限られてしまう。なぜならそのほとんどがスキルとアイテムを必要とするからだ。でも第三形態ならその領域を超えていける!」


「……ゴクリ」


 息を呑み込んだメールが警戒心を表に出す。


「――第三形態のこの状態ならどうだろうか? MPが底を尽きたら俺に回復する手段はない。さぁ、最後の勝負と行こうか、メール女王様」


 ハッタリを交えて告げる蓮見。


「いいよ、かかっておいで。全力でお兄ちゃんを食べてあげるから」

(嫌な予感がする。このお兄ちゃんただのプレイヤーじゃない気がしてきた……)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ