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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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覚醒神災者VS暴走機械王 


「スキル名――暴走。王たる我が身が朽ちた時、一分。一分だ。一分間最後の生を与える効果を持つ。汝らに最後の試練を与える。今から一分間我の全身全霊の攻撃を耐えてみせろ。さすれば道は開かれん」


「すまん。言ってる意味が難しくてわからん。わかりやすく言うと?」


「倒れた時にHPを一回復し復活。そのメリットとデメリットは一分間攻撃力が上昇する変わりに一分後このスキルを使用した日は全ステータスが半減するスキルだ」


「ほぉ、‥‥‥‥えっ? ってことは俺まだ勝ってないの!?」


 さっきの一撃で勝負が決し、清々しい気持ちで勝負の余韻に浸かっていた所にこれだ。

 正直に言えば後一撃が簡単そうで難しいのだ。だから、気が重たくなった。


「んっ?」


 だけどここであることに《《気づいた》》蓮見は身体の向きを反転させて足を肩幅に広げ身構えながら言う。


「いいぜ、かかってきな自称王様」


 手で挑発する。

 すると、機械王の心臓から深紅色の炎が燃え始め全身へと広がる。

 同時、蓮見の全身に白いオーラが付与される。


「一体なにが……起きていると……言うのだ?」


「スキル『覚醒』。お前相手にミズナさんやルナが使った奴だよ」


 蓮見は二人のスキルを遠目で見ていたことから模倣を使うことで、最後の最後で更なるステータスを手に入れることに成功した。だが、ステータス強化は機械王も同じ。まるでどこか似た者同士の戦いは最終決戦へと持ち込まれた。


「面白い。簡単に死んでくれるなよ?」


 瞬きをした一瞬で間合いを詰めてきた機械王に蓮見の反応が一瞬遅れる。蓮見も先ほどの超全力シリーズの巻き沿いを喰らって機械王と同じくHPは一しかない。次に攻撃を受ければ負けることになる。神災モードの恩恵を最大限に受けている蓮見は足の裏に力を入れる。


「油断したな、これで決める! スキル『ファイアーガトリング』!」


「油断はお前だよ」


 最早全プレイヤーだけでなくこの世界の最速者となった男は足の裏を爆発させて機械王の攻撃を避けていく。ここで決めれば女の子に確実に《《カッコイイ》》所を見せれると確信した脳はアドレナリンを分泌させて蓮見に力を与える。


「これが今日最後の模倣。スキル『ファイアーガトリング』!」


 機械王の拳が蓮見を殴り続ける。


「可笑しい。手応えを感じない」


 蓮見が機械王と同じく拳に力を入れて反撃の連打をしていく。


 機械王の攻撃が空を切る音を放つ。

 当たっているようで当たっていないのだ。

 残像相手に殴っても蓮見にダメージは入らない。逆に機械王へと飛んできた拳は機械王の身体を確実に捉え何度もボディーに入る。が、機械王の防御力と蓮見の攻撃力に差があるため上手くダメージには繋がらないがフィードバックダメージは入る。


「おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おら、おらぁーーー!!!」


「――ッ!?」


「覚えておけ! 俺の名は超絶カッコイイ紅様だとな!」


 渾身の一撃テクニカルヒットを決めた。


「みごとだ‥‥‥‥しんにゅ‥‥う‥‥しゃよ」


 すると機械王の身体が緑色の粒子となり天へと昇っていく。

 どうやら今度こそ決着が付いたようだ。

 微笑みガッツポーズをする蓮見の元に美紀たちがやって来た。

 それから少し話しをしているとあることに美紀が気づく。


「あっ! 四層に行けるよ!」


 四層に進む為の魔法陣を護っていた結界が消滅していたのだ。

 一番嬉しそうに美紀は七瀬と瑠香の手を取り走って四層へと続く魔法陣へと駆けていく。それを見た朱音とエリカも後を追いかける。


「なんだ‥‥‥‥誉めてくれないのかよ‥‥‥‥俺頑張ったのにな」


 と、なんだかんだ誉めてもらいたかったと思いながら皆の背中を小走りで追いかけた。


 これを過去のライブ映像ハイライトで見たプレイヤーたちの多くは絶句したことは言うまでもない。提示板がその話題一色になったからだ。


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