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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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楽しい夜の時間


 あれから――。

 なんだかんだで皆でワイワイしながら楽しい混浴風呂を楽しんだ一向は別荘一階のロビーに集まっていた。朱音は仕事の電話で今は席を外している。


「楽しかったね~お風呂」


「だね~」


 美紀と七瀬が先ほどの時間を思い出して楽しそうに会話をしている。

 ちなみに。

 何もしらない蓮見は朱音に頭と背中を洗って貰ったと思っており、いい想い出が出来たな~と心を躍らせていた。


「そう言えば蓮見?」


 何かを思い出したように美紀が声をかける。


「どうしたんだ?」


「私たち夏休み明けのテスト対策もするってことでもうしばらくここにいるから」


 テスト対策‥‥‥‥。

 夏休み明け‥‥‥‥。

 ふむ‥‥‥‥テストか。

 そんな事を考えながら、


「わかった。なら俺は勉強の邪魔にならないよう予定通り明日帰るよ」


 と、一人脱出を試みる。

 確かに女の子と同じ空間にいたいとは思う。だがしゅくだ‥‥‥‥ッ!?


「嫌な予感がするがまさか!?」


「正解。蓮見の夏休みの宿題は全部私の荷物の中にあるから」


「不法侵入が最近増えていた一つの理由はそれだったのか‥‥‥‥。なら‥‥‥‥実のお母様が心配するので僕はお早めに帰った方が良いかな~って」


「ふふっ。私に抜け目があるとでも?」


「まさか!?」


「そう! 夏休み学校がないために餓死するかもしれないバカ息子のご飯をとお願いされたときに私は既に手を打っていたの。さぁ、選びなさい。明日からご飯と宿題と試験勉強と私たちの時間か一人孤独でご飯すら食べれない空間で夏休みの宿題に苦しむか!」


「蓮見君勉強ならお姉さんに任せて!」


 ここで悩む蓮見を後押しするようにエリカが参戦する。七瀬たちは「どうせこの手の駆け引きは美紀の勝ち」と結果が分かりきったようにジュースとお菓子をむしゃむしゃと食べる。


「蓮見?」


「七瀬さん?」


「一緒にいれば皆ともっと仲良くできるかもだよ?」


「そうです! お姉ちゃんの言うとおりです! また混浴しましょう! それで私の身体を今度洗ってください! どさくさ紛れのおさわりは湯気さんが守ってくれるので私黙認しますから!」


「瑠香‥‥‥‥」


「はい?」


「‥‥‥‥わかった。俺は――」


「いいわけ、あるかー!!!」


 美紀が背後からやって来て腕を巻き蓮見の首をしめる。それによってお風呂で確認した通りボリュームがあって張りのある柔らかい感触が背中を刺激する。だが状況が状況だけに喜んでる場合ではない‥‥‥‥。


「年下の女の子の身体目的ならもう口聞かないからね?」


「す、すみません‥‥‥‥冗談です」


「‥‥‥‥ったくもお!」


「やり過ぎよ、美紀? 流石に冗談にもむきに反応してたら蓮見君がいつか骨になっちゃうから少しは抑えなさい。ほら、蓮見君こっちにおいで」


 美紀から解放された蓮見をエリカが介抱する。すると、あることに気づく。


「あっ、良い匂い」


「これ? 良い匂いでしょこれ」


 エリカの髪から香る微かな甘い香り。

 それを見聞きした美紀と七瀬は「ふーん、なるほどね~」と脳内にメモを残した。


「戻ったわよ~。あら? エリカちゃんなんだか嬉しそうね」


 仕事の電話を終えた朱音が戻ってきた。


「そんなことないですよ~」


「そう? そのわりには顔が幸せって感じがするし、顔が赤みを帯びてるわよ」


「こ、これはお風呂上がりだからです!」


「ふーん。私のダーリンを大きいぬいぐるみ扱いしてそんな事言うんだ~」


「朱音さん! 意地悪しないで下さい!」


「ふふっ。やっと素直になったわね。ならとりあえずイベントも終わったし今から皆でゲームしない?」


「ゲームって皆で何か狩りにいくの?」


「違うわよ、こっちの世界でゲームよ」


「でもお母さん?」


「なにかしら?」


「六人でってなると人数的に結構厳しくない?」


 七瀬の疑問は最もだった。

 朱音は「そうねー」と呟きながら部屋の中を見渡しながら少し考える。


「なら、二階の私の寝室にトランプあるからそれで勝負しましょ。悪いけど瑠香持ってきてくれない?」


「はーい!」


 元気良く返事をしてロビーを離れていく瑠香の背中を皆で見送る。


「さて、ここで皆に提案よ。勝って一番だった人は誰か一人に些細なお願いを命令できる、ってのはどうかしら?」


「わかりました」


「わかりました」


「わかった」


 三人は朱音の意図を察したようにアイコンタクトで意志疎通を行い了承する。そんなことには一切気づかない蓮見は朱音に確認をする。


「なら、俺が勝ったら明日もお母さんに頭と背中を流してもらう! ってのもありですか!?」


「もぉ~ダーリンったら甘えん坊さんなんだから♪ 私は全然構わないわよ♪ 皆もダーリンが勝った場合はそれでいいかしら?」


 コクリと頷き三人が了承したタイミングで「オッケーです!」と話しが聞こえていたらしく瑠香もその話を飲んだ。


 こうして夜のトランプ大会が始まることとなった。

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