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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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ちょっとだけ祝福タイム到来?(SSストーリー)


 あれから十分後。

 甘えていいよと言われて五分が経過すると、タイマーが作動し電気の流れが変わったかのように磁石の同極同士? と言うように急に距離を取られた。

 何度か蓮見が声をかけるも美紀が上目遣いで顔を真っ赤にして見つめてくるだけで何も答えてくれない。

 おまけで唇を少し噛んでいる姿が蓮見には色っぽく見えてこれはこれで蓮見的にはオッケーなので深くは追求しないでたださり気なくチラチラと見る程度でこの状況を一人密かに楽しんでいた。


「蓮見君! ちょっとこれはどういうこと!?」


 そこに追い打ちをかけるようにエリカがやって来る。

 可笑しい。

 玄関の扉は閉め……そう言えば面倒くさがって後ででいいやと思いカギを閉めてなかったと今回はすぐに理解できた蓮見。


「はいっ!?」


「それはこっちの台詞よ! なんで美紀と一緒にいるのよ!」


「それは……美紀が部屋に来たからで」


「それに美紀の顔なんか火照ってるし! なにしたの!? 正直に言いなさい! なんならお姉さんもしたいから!」


 美紀とは違ってどこまでも真っ直ぐなエリカ。

 それを見た美紀は慌てて誤解を解こうとするが、口が動くだけで言葉が上手く発っせないでいた。脳が軽いパニック状態にまだ入っているからである。


「なにって言われても……」


 蓮見と美紀がお互いの顔を見合わせる。

 黒い瞳にはお互いの姿が映っており少し恥じらいを感じる。

 さっき自分達がやっていたことを脳が思い返しているからだ。

 頬だけでなく全身の体温が熱を帯びる。

 ほんのりほってた身体はまだお互いの温もりを覚えているせいか、どこかもどかしさを感じてしまう。


「もしかして‥‥‥‥‥‥‥‥したの? いかがわしいこと‥‥‥‥」


 その言葉に蓮見今しかないと渾身の思いを込めて言う。


「エリカさん!」


「なに!?」


「なにも知らない俺に教えて下さい!」


 誤解を解くには今しかないと見極めた蓮見の判断は正しかった。


 だが、別の誤解と地雷も踏んだ。


「わかったわ! 任せて蓮見君!」


「ぜひお願いs――」


「ダメに決まってるでしょーが!」


 ここで頭が冷静さを取り戻した二人の間に割って入る。


「冗談でもそうゆうのは良くない!」


「美紀!」


「なによ?」


「蓮見君が望んでいるのよ! 私はその期待に答えてあげたいだけ!」


 ここだけを切り取ればエリカがとても良いことを言っている気がするも。


「その何処が悪いのよ! 事件はね、蓮見君の部屋で起こすものなのよ! そうよね、蓮見君?」


「へっ?」


 急に話しを振られた蓮見が余計な一言を言う前に美紀が口を開く。


「それはエリカとじゃなくてわた――」


 ゴホッ、ゴホッ


 エリカに負けじと気合いを入れすぎたために、つい本音がぽろっと出かけてしまう美紀。

 本当は素直に思いを言えるエリカが羨ましい。自分は恥ずかしくて言えないから。だからといってなにもせずただ黙ってはいられない。


「じゃなくて、そうゆうのは大人になってからよ!」


「美紀!」


「なによ?」


「俺は‥‥‥‥膝枕をしてもらいたい! 今日頑張ったご褒美として! だからエリカさんに頼んだ! だから‥‥‥‥お願いいたします。どうか認めて下さい美紀様。美紀様にお願いしても断られるのであればエリカ様にお願いする他ないのです」


 最後は下手にでる蓮見にクスッと笑い小声で「まぁ、可愛い」と小声を溢すエリカ。そのまま蓮見の隣に行き足を伸ばして座る。


「いいわよ。蓮見君今日頑張ったもんね」


 蓮見の手を引っ張り引き寄せては床に寝せて膝枕をしてあげるエリカ。


「今日ぐらいいいわよね、美紀?」


「はぁ~」


 大きなため息一つ。


「わかった。あ~もう、ホントエリカにばっかり甘えてから‥‥‥‥」


 少し不機嫌そうにする美紀にエリカ声をかける。


「夜中にこの時期にも関わらず寒いって言い訳しながら隣の家からわざわざ布団に忍び混んでくる女の子よりかはマシだと思うわよ?」


「‥‥‥‥はいはい。どうぞどうぞ、蓮見の気がすむまで甘えさせてあげなさい」


 頬っぺたを膨らませながらエリカの隣に足を伸ばして座っては蓮見の頭をわしゃわしゃと触っては「良かったね、蓮見」と今日は独占したい気持ちを我慢した美紀。

 すると「おう!」と嬉しそうな顔をした蓮見に美紀もつられて笑顔になる。


 これで全てが解決し良い方向に舵が切られ丸く収まったと思いきや階段をかけ上がる足音が二つ聞こえてきては、


「やっぱりここにいた!」


「エリカさん今度は逃がしませんよ!」


 と、声が部屋に響き渡った。

 三人が部屋の扉に視線を向けるとそこにいたのは――。


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