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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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閃きから生まれる超全力シリーズ



「「「「あわわわわ、やべぇ、にげろぉーーーー!!!!」」」」


 そんな情けない声を聞きながら、首をぽきぽき鳴らし準備運動を終えた綾香も空へと飛び立つ。神災竜を正面から止める気だ。


「私もね、ずっと目を付けてた! だから私を最高に楽しませて紅!」


 だけどこれでは三人。

 後一人足りない。


「うわぁ~やっぱりこうなったか」


「相変わらず凄いね、お姉ちゃん」


「そうだな、だったら俺も力を貸そう」


「おっ? 珍しい。幽霊退治はいいの?」


「あぁ、と言うかアレが気になってな」


「なら私がルナとルフランのフォローするから二人も突撃していいよ」


「任せて! お姉ちゃん!」


「わかった!」


 そう言って好奇心だけでなく冷静な三人が手を組み残りの神災竜を止めるため空へと飛びたった。

 もしこれが全て失敗すればポイント数で蓮見が一気に捲って上位なんてこともあり得る状況になる。

 だけどそれでは足りない。

 そう誰かが思った時だった。


 薄暗い空に光の柱が突如出現。

 そこから出てくるは最恐の二文字が似合う存在。


 そうだ。

 四天王を統括する最後の神災竜が姿を見せたのだ。

 それは今までの神災竜とは一味違った。

 誰がどう見てもアレが本体だとわかるぐらいに外見が違っていた。

 両肩にはレーザー光線発射を可能にした武器。

 両わき腹には左右にビーム砲。

 両腕にはガトリング砲がそれぞれ装着されており、正にそれは近代化された神災竜が赤い満月を背にして大笑いするにふさわしい。この瞬間確定した。誰がこのイベントの主導権を現状握っているのか。それは美紀でも朱音にでもなくこの男だと。そうだ、ゲームを管理する運営でもイベントを盛り上げるために作られた幽霊でもない。

 皆が皆四体の神災竜に気をとられている間にレッド蓮見は弱腰になった者たちへ神災と言う名の罰を与える準備を始めていたのだ。そしてその頭上には全ての元凶のパトロン者であるエリカがいた。エリカもまた騒ぎを聞きつけてはすぐに吸盤装着からの迂回し蓮見の近くにやって来ては「ねぇ、また上に乗っていい?」とキラキラした目を向け了承を得ていた。各々がやる事が決まったこの状況下で逃げるを選択した者達の頭上で早速水爆が起きる。

 今までだったらそれで終わっていた。

 だけど今回からは違う。


「武装エネルギー充填完了。フルファイアー!!!」


 ガトリング砲の砲身が唸り火を噴く。

 ビーム砲は自動照準で調整され四つのビームをそれぞれ打ち出す。

 なによりパワー重視のレーザー光線はエネルギー充填後、そのエネルギーを余すことなく一点火力突破の火力兵器として牙を向く。

 今まで勢いまかせだった蓮見の手に渡った近代化兵器は神災の後押しをする。

 ただし後押しするのは神災だけではない。


 ――ドッドッドッ!!


 ――ドンドンドン!!


 ――ズキューン、ズキューン!!


「「「「ひゃあっぁぁぁぁぁあ」」」」


「「「「#”■!>|$>%&▼☆#”」」」」


 プレイヤーに続き、幽霊が屍となっていく。それも歯向かうことは愚か抵抗する意思すら与えることなく。一方的なプレイヤー狩りをするため狙いは全てkillヒット。ならば破壊力は入らないのではと思うがそうじゃない。蓮見の場合ド派手な演出も重要視されるからだ。


 新しい境地を見た者はニヤリと微笑む。


「おっ!? もしやこれはビッグチャンスでは?」


 試し打ちを軽い気持ちで行った蓮見。

 ついに新境地――新しい妙案を閃いた。


「これだけの火力があるなら新しい超全力シリーズが使えるかもしれない!」


「ふふっ。紅君のMP回復は私がしてあげるからね」


「ありがとうございます! エリカさん神です!」


「いいのよ、うふふっ」


 蓮見が使う近代化兵器はMPを使用しているため、MPがなくなれば使えなくなる。

 ただしMPが底を尽きなければMP残量に合わせた攻撃が可能となっている。

 要約するとMPを使うことで攻撃が可能な武器という認識をしてもらえたらと思う。



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