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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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母娘の会話と夏休みの予定


 蓮見が夢の中、美紀がその寝顔を見守っている頃。

 とある家では、家族会議が行われていた。


「ってわけで、お母さんダーリンと今度海行ってくるからお留守番――」


 そんな言葉を遮るようにして二人の女の子が大声で叫ぶ。


「「だめって何度も言ってるでしょ! お母さん!」」


「あのねー、あんた達子供じゃないんだからそんなに駄々こねないの。別に取って食べたりはしないわよ? ただ、少しからかって遊んでくるだけ。可愛い娘達の好きな人を取って……いや義母が……襲われる……シチュエーションとしては……悪くない……?」


 何かを思いついたようにそう発言する朱音。

 蛙の子は蛙。

 ならば変態の娘を持つ親も当然そのような発想を持っていても可笑しくはないだろう。

 なぜならそれが生物が反映していく中で親から子に継承する遺伝なのだから。


「大有りよ!」


「子供出来たら大変じゃん!」


「そうよ! 瑠香の言う通り」


「てかお母さんいい加減蓮見さんをからかって楽しむの止めて! 見ててイライラしちゃうから」


「そもそもなんで私と瑠香が知らない間にお母さんと蓮見が仲良くなってるの? 意味がわからないんだけど?」


「そんなの一方的に距離を詰めればあの手のタイプは勝手に距離を縮めてくるからに決まってるからに決まってるでしょ?」


 ドヤ顔で言い切った朱音。

 それを見た姉妹の表情に困惑の色がでた。

 今まで男絡みの話し以前に本当に男には興味すら中々見せなかった人間がここまで男という生き物を理解しているのか、と驚いたからだ。

 それに言わずも知れず、当然女としての生き物についても理解している。

 好きな人にはわからないようにチラチラと見たり、好きな人の視界に入る努力をさり気なくしたり、と本当に些細で男には中々わからないように行動していても女(同性)から見たらバレバレだったりすることも。

 すなわち二人の気持ちは朱音には既にバレバレなのだろう。蓮見の性格を良く理解しているのか下手したら七瀬と瑠香よりももう仲良しなのかもしれないと錯覚させてくる朱音に二人の口が重たくなる。余計なことを言えば、弱みにつけこまれてろくなことにならないと約十七年の勘がそう警告したのだ。


「…………」


「…………」


「でも、まぁそこまで言うなら一緒に来る? お金なら全員分私が出してあげるから」


「「……え?」」


「それならいいでしょ? ただし美紀ちゃんとエリカちゃんも呼ぶからあんた達もたもたしてたらいざこざしてる間に取られちゃうかもね、私に。ウフフっ」


 まるでそうなることを望んでいるかのように悪魔じみた発言をする朱音。


「「お母さん……大人げない……以前に絶対楽しんでるよね?」


「あら? なんのことかしら」


 口では否定するものの、どこか楽しそうな朱音を見て七瀬と瑠香の答えは最早一つしかなかった。母親の提案に乗らなければ蓮見が取られる可能性がある以上同伴。それが自分達にとって最良の選択であり、朱音にとって最も望む形でもあった。


 こうして七瀬と瑠香の恋は強制的に進行させられることとなったわけだが、朱音はふとっ思う。


(ゲームの中の彼はなんとなくわかった。だけど娘達と言い美紀ちゃんと言いリアルの彼の魅力って一体なんなのかしら……)


 と。考えて見ればゲームの中の蓮見しか知らない朱音は七瀬と瑠香の顔を見ながら少し考えてみるも答えはでなかった。


「ってわけで来週から三泊四日でお出掛けするから準備よろしく。それと美紀ちゃんとエリカちゃんはあんた達から誘っておきなさい。それと少し話したい事があるからダーリンは私から誘っておくわ」


 そう言い残して朱音はリビングの椅子から立ち上がり自室へと戻った。


 そして、朱音はスマートフォンで《《ある》》サイトを開く。

 そのサイト名は、、、


 


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