戦況逆転の援軍来襲
俺の超全力シリーズ一号(大本命)と言っても実は蓮見一人では今は扱えない。
これをするにはかなり運任せになる要素もあり、ソロプレイの限界を感じていた。
それをなんとか上手くできるようにできないかとイベント前に色々と試行錯誤をしてみたが残念ながら無理だった。そのため、今はまだ俺の超全力シリーズは使えない。だけどアル条件をクリアする事でそれは使える。そのアル条件と言うのが蓮見にとっての最大のネックとなっていた。
「まぁ、いいや。ここから俺様蹂躙タイ――むっ!?」
敵が動揺している今のうちにこのまま上空の敵を全て倒してしまおうと考えていると敵の防具と剣に刻まれた赤いラインの色が濃くなる。
「うろたえるなぁ! 我らの役目は侵入者を倒す事だ!」
大きな声が聞こえてきた。
その声はたった一言でありながら、武士全員の動揺をなくす力を持っていた。
聞こえた方向に視線を向けると地上からこちらに近づいてくる武士小隊。
編成は六人を一つの小隊としていて、全員がとても速い。
目視から判断するに神災モードとなった蓮見や第二形態となった蓮見ともいい勝負だろうか。
そんな事を思っていると、すぐに小隊が蓮見達のいる高度まで到着。
雰囲気的にも真ん中にいる隊長らしき人物が工場警備隊のボスだと考える神災戦隊。
「時は来た。今こそ我らの本気を見せようではないか」
「へへっ。悪いがこっちもエリカさんとの約束がある以上工場まではなにがなんでも攻略しないとなんでな」
「そうか。なら気を付けろ。我の剣は速いぞ?」
「…………」
「スキル『××』!」
そう言われた瞬間、蓮見の身体が再び宙へと戻った。
最後の方は声とは別の方に意識が働いたことで上手く聞き取れなかった。
「……え?」
全く敵の動きが見えなかった。
だけど身体にあるこの痛みと違和感は……。
そう思い思考を巡らせるもよくわからない。
今度は視線を痛みがある場所へと向ける。
血によく似た赤いエフェクトが見えたことでようやく切られたと自覚した蓮見は麻痺の効果を受け何もできないまま重力の影響を受けて落下していく。
身体が痺れて動かないどころか唇も動かない。
これでは猛毒の捌きによる空中飛行すらできない。
麻痺がどれくらいの効果時間があるかなんて知らない。
だけどこれだけではわかる。
このままじゃ最悪落下死してしまうと。
「……ぁ……ぇぃういて&$#」
何とか言葉をと思うが、上手く言葉にならない。
「レッドぉーーーー!」
「ブルー! ぼやっとするな、レッドを助けるぞ!」
イエロー蓮見の言葉にブルー蓮見が大きな羽を羽ばたかせて同時に急降下を始める。
一体なにが起きたかわからない二体の化物は後方からの目で追えない攻撃を恐れながらも急いでレッド蓮見の救出へと向かう。スピードが乗りだすと羽を折りたたみ空気抵抗を限りなく低くして速度を上げていく。
それからレッドを救出と同時に後方からの追手を引き離す為、地上に向かってさらに加速していく。
「……あがっ……へほ、げほっ、ゲホゲホ」




