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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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美紀の背中を追いかけてくる者


 ここでの美紀はゲーム内ですが紅ではなく蓮見と本名で敢えて言ってます。

 理由は39話の本編中に記載。




 ――――

 ――――蓮見が巨人と戦っている頃。


「さ~て、蓮見も頑張ってるだろうし私も頑張りますか! やっぱり蓮見は私がいるとすぐに甘えるからたまには放置しないとよね。何より……えへへ~……ってニヤニヤしてないでポイント振らないとだった」

 美紀が今倒してレベルが上がった分のステータスポイントを振り分ける。


 Lv.38

 Hp89(+6)

 MP77(+24)


【STR59(+46)】

【VIT44(+26)】

【DEX34(+19)】

【AGI41(+49)】

【INT36(+39)】

【MND29(+22)】

【CRI17(+16)】


 装備 白雪シリーズ(スロット3)


 頭【白雪の髪留め】

 体【白雪の鎧:状態異常【小】(毒、麻痺、睡眠、火傷軽減)】

 右手【白雪の槍:HP自動回復【小】(20秒でHP1回復)】

 左手【白雪の小刀:MP自動回復【小】(20秒でMP1回復)】

 足【白雪の脚】

 脚【白雪の靴】

 装備品【白雪の指輪】

    【白雪のネックレス】

    【白雪のお守り】


 スキル


 『巨大化』『ライトニング』『二段ジャンプ』『加速』『連撃』『破滅のボルグ』【『複製Ⅰ(別名 模倣Ⅰ)』※ただし今はセットしていないため使えない】『回復魔法ヒールⅡ』『HP強化小』『MP強化小』『感知』


「これで回復魔法――ヒールも使えるし、蓮見が無茶をしても助けられると。HPとMPは正直蓮見にオススメする為に取ったけどまぁないに越したことはないか。なら私は私で蓮見より凄いスキルを取りに行こうかな!」


 美紀は現在トッププレイヤー達の中で有名になっているNPCとのイベントの内の一つを攻略しようとしていた。鎧を来たナイトを倒すと言ったイベントだ。ただしナイトと言っても剣ではなくハンマーを持っているナイトである。通称ハンマーナイト。そいつを倒すとスキル『パワーアタック』が手に入るのだ。


「蓮見がクリティカルなら私はパワーで勝負よ。一撃の重みってやつを教えてやるわ。難しいけど当たれば最強より当てれば最強が強いに決まってるしね!」

 美紀は最近急成長を見せる蓮見に負けないように頑張っていた。


「あら、意外に思ってたより近いのね」

 美紀がやって来たのは森の奥にひっそりと存在する王宮である。

 その王宮の周りは辺り一面草原となっていて隠れる所がなく逃げれる場所もない。

 王宮は大きな壁が護っており、中に入るには城門を突破するしか方法はなさそうだった。


 美紀はそのまま草原を歩き王宮に向かう。

 すると、鎧を来た二人の騎士が行く手を阻む。が敵意は感じられなかった。

 二人共若い少年のように見える。

「止まれ。そなたは敵かそれともハンマーナイトから王宮を護ってくれる勇者か?」

「勇者よ」

 騎士の二人が頷き、美紀を王宮に案内する。

 沢山のNPCの視線を感じながら、王がいる部屋まで案内される。


 周りには沢山の護衛の騎士がおり、パッと見で三十はいた。王の隣には黒い髪が綺麗で肌に艶がある女王がいた。王は白いひげを伸ばし、年を召しており王としての風格がある。


「良くぞ来てくれた。この王宮が今危険な状態にある事は知っておるかな?」


「はい」


「そうか、ならば話しが早い。悪いがハンマーナイトの討伐をお願いできんかね? どうもアイツは強い。悲しいことにが王宮にいる騎士達だけでは対抗が難しいのだ」


「私からも勇者様にお願い申し上げます。どうか私達をお救いください。女王として報酬は約束いたしますので」

 その言葉を聞いて、美紀がほほ笑む。


 美紀の前にパネルが出現する。

『討伐任務【ハンマーナイト】を倒せ。 受託しますか YES/NO』


 当然YESを選択する。

「いいわ。この私に全てを任せなさい」


 美紀が返事をすると、王と女王が安堵する。

「そうか。心から感謝するぞ。まずは敵の情報を伝える」


 そして美紀は半分聞き流しながら、適当に相槌を入れる。


 どんな敵が来ても美紀は勝つ自信があった。それは今までの経験から来る物で決して曖昧な自信ではなかった。蓮見が美紀に強く影響を受けているように美紀もまた蓮見に強く影響を受けていた。

 どんな強敵が相手でもその発想力で勝利を掴む蓮見。

 VRMMO初心者にしてVRMMOでトッププレイヤーだった美紀を第一回イベントで一番追い詰めたのは案の定蓮見だった。

 それも今までの美紀の常識を覆し、楽しそうに戦いながらだ。


 このゲーム、運営は恐らく予期せぬ事態として慌てているかも知れないがユーザーにとってはドキドキとワクワクそして笑いをくれるプレイヤーだった。そして、そのプレイヤーは美紀の背中を見て今急激に成長しているのだ。後ろを振り向けば一瞬で追いついてくると思えるほどに。だからこそ負けたくなかった。何より好きな人に自然な形で見てもらえるそう思うとこれはただの準備にしか過ぎないのだ。


 満面の笑みで答える。

「任せなさい! なら行くわ!」


 ハンマーナイトがもう間もなくせめて来るらしく城門まで移動する。

 その間に王が言っていた内容を頭の中で整理する。


 ハンマーナイトを守護するは歩兵騎士は三十名。

 騎士は全長一・二メートルの剣と盾を持っており、全身を銀色の鎧で固めているため攻撃力と防御力高い。しかしその重装備の影響により移動速度が遅い。

 ハンマーナイトは両手にハンマーを持っておりその一撃はかなり強力。しかも全身を黒色の鎧で頭の先から足の先まで固めている。最大の特徴は距離を詰める際半径五メートル以内であれば大きくジャンプして一瞬で距離を詰めてくるらしい。通称ジャンピングアタックは動きは単純だが、シンプルが故に破壊力は抜群と聞いた。


 美紀が城門に着くとイベントが開始される。

 さっき通って来た道を通り歩兵騎士達と一緒に姿を見せるハンマーナイト。

「へぇー、そうやってくるんだ」

 敵に向かって走り始める美紀。

 ここでビビっていたらハンマーナイトが城門を破壊してイベントが失敗に終わる。

 そうならない為にも出来るだけ城門から遠い場所で戦闘を行う。


「スキル『加速』!」

 美紀はNPC全員の動きを見て、城門に近づけさせないようにする。

 走りながらスキル『二段ジャンプ』を使い槍を巨大化させる。

 そしてハンマーナイトを中心に今も走ってくる騎士達の元へ向かって投げる。



 ――――ドガーン



 騎士を纏めて吹き飛ばした事によりNPCの注意が美紀一人に向けられる。

 槍をコントロールして右手で回収するまでの間、短刀を使い騎士を倒していく。

 そして槍が手元に戻ってくると今度は短刀を懐にしまう。


「悪いわね。貴方達の相手はこの私! スキル『連撃』!」

 美紀を取り囲もうと近づいて来た騎士を鋭くキレがある突きで刺していく。

 攻撃で怯んだ騎士に追撃を入れようとするが、他の騎士がそれを邪魔する。

 ハンマーナイトは後方で美紀と騎士達との戦いを見ている。


「こいつら連携してくるの!? なら……スキル『ライトニング』!」

 雷撃で騎士達を倒すのではなく、徐々に囲むように近づいてくる騎士達を牽制する。

 とてもNPCとは思えない連携に美紀が苦戦する。




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