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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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期待高まる下準備


「スマン。少しばかり時間稼ぎを頼む。スキル『迷いの霧』!」


「オッケー!」


「助かる! 間違っても死ぬなよ、俺様」


「おう! ブルーの仇を俺が取って来てもいいんだろ?」


「あぁ」


 全くもって頼もしい言葉だと思う。

 後の事を分身(イエロー蓮見)に任せて蓮見は急降下し毒の霧の中に姿を暗ます。

 その後を追いかけようとする蓮見と朱音の間に時間稼ぎを任せされたイエロー蓮見が立ちふさがる。



 後の事を任せた蓮見は一旦地面に着地して大きく深呼吸をして心を落ち着かせる。


「この後のタイミングが全て。間違えたらその時点で俺の負けが確定する」


 蓮見のアイテム残数とスキル残数この両方を今から多く消費する為、チャンスは一度キリしかない。その為、今回こそ成功したらカッコ良くて女の子からの評価が上がるんじゃないか? とはしゃぐ心に少しだけブレーキを掛ける事にする。ただしそのブレーキは遊びになるかならないか程度と気休め程度。言わば、ケアレスミスによる敗北をしない為の安全装置みたいなものでしかない。もしこれを正面から攻略されたらその時はその時と試合が始まる前から心の中では割り切っているので躊躇いなどは一切ない。


「おそらくだが、俺が何をしても向こうは俺の予想を絶対に超えてくる。だったら俺のやるべきことはただ一つ。自分を信じて最後まで突っ切るしかない」


 自分に言い聞かせる。


「そう。俺が今回相手しているのはプロの朱音さんじゃない。お母さんの方の朱音さん。だからこそ勝機があるならそこにしかないんだ。頼むぜ、俺の本気を思いを受け止めてくれよ、my mother!」


 ん?

 勢いで言葉が出てきたけど、my motherって……そもそもどう言う意味だっけ???

 確か、誰かのお母さんって意味だったような……気がするが……あってる?

 考えてもハッキリとした答えは出てこない自信しかないので首を横に振って細かい事は気にしないと決め、作戦の下準備を始める。


「良し、スキル『迷いの霧』!」


 毒の霧の濃度を濃くしていく。

 スキル使用回数がゼロになるまで連続して使う。

 これで上空から蓮見を視認する事は間違いなく不可能になったはずだ。

 逆に蓮見の目を持ってしても霧の濃度が濃すぎて赤と黄色の点で分身と朱音の姿を捉える事はできなくなった。

 だけど闘技場の広さや今自分がいる場所などは大体頭の中に入っているので、手探りで動き暗躍を開始する蓮見。


 アイテムツリーから最早設置ではなく無造作に捨てられていくアイテムと言った方が表現が正しいのではないかと思える速度で地面に置いて行く。


「どんなに強い奴でもエリカさん曰く――」


 ■■■


 この時、レッド|蓮見の姿が見えなくなった《カメラの外に行った為に》観客席でも美紀がエリカに聞いていた。


「そもそも今回は何をさせるの?」


「そうですよ。お母さんにそんな底辺の技は通用しません。なのに紅だけじゃなくてなんでエリカさんも自信ありげなんですか?」


「私のお母さん燃えちゃうんですか? 蛙の子は蛙、言い方を変えれば蛙の親は蛙って忘れてませんか? ただでさえない胸が脂肪燃焼でゼロになっちゃたら私あの人をお母さんって呼んでいいのでしょうか?」


 女は胸だとコンプレックスをさらけ出し始めた瑠香に七瀬だけは小さくため息をつく。


「ん~、一人心配の意味が違う気がするけど、ルナの心配は二の次になると思うからとりあえず安心していいわ」


 ホッ、と一安心の瑠香。

 だが、美紀と七瀬はそれでは納得できないと言った顔をエリカに向ける。

 それはそうだ。

 誰も胸の話しをしているのではないから。

 あくまで胸の話しは脱線話で本線はこの後の展開について。


「そもそもの話よ。仮に私が里美とミズナに今から喧嘩を売るとするじゃない?」


「ん? んー?」


 首を傾け、意味がわからないと言いたげな美紀と、


「どう言う意味ですか?」


 同じく理解に苦しむ七瀬。

 そんな二人をチラッと見てエリカが不敵な笑みを浮かべる。


「それでどうにかして勝とうと私が考えるじゃない?」


「まぁ、もしするならそうなるわね……」


「その場合、それは……そうかもしれませんけど……」


「でもね、私ふとっ思ったんだけど、どんなに強い相手でも――」



 ■■■



「「五感を奪ってしまえば勝てるんじゃないか? ってね(な)」」


 と、悪い顔をした二人の言葉は見事にシンクロした。

 その言葉は小声でもあったのに関わらず一瞬で会場と場外へと響き渡った。

 そして多くの者が全身に悪寒を感じ始めた。


「まじかよ……」


「とうとう感覚器官にまで……狙いを付けたのか……紅様は」


「普通狙えない……」


「やっぱりあの人こそ《《最恐》》だわ」


「流石は《《【異次元の神災者】》》だけのことはありますわね……」


 だけどこの時、多くの者は勘違いをしていた。

 蓮見が本当に相手の五感すべてを奪えるわけがないと言う事に。

 本題であればすぐに誰しもが気付く事に誰も気付かない時点で闘技場は気付けば蓮見のペースで戦闘が進んでいるような雰囲気に包まれていた。


「さて、エリカさん。ここから俺のアレンジタイムです。見ててくださいよ、俺のハーレム計画の《《真髄》》はここからだと言う事を証明してみせますから♪」



 ――ドン、ドン、ドン

 と、何か重たい物が置かれていくような音が耳を澄ませば聞こえてくる。



 誤解なきように述べておくと、蓮見の言っているハーレム計画とは決してやましい物ではなく健全なものであり、七瀬と瑠香の件を忘れているわけではない。ただ純粋に七瀬と瑠香もだが、美紀、エリカとは別に朱音にもこれからも皆仲良く近くにいてね、と言う純粋な心の元に行われている。そこから先は五人とどうなるかは本人達の問題であり他者の眼は関係ないと言うのがオブラートに包んだ蓮見の気持ちであり言いたい事である。





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