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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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意思疎通と目的確認



「そう言えば一つ聞いてもいい?」


「なに?」


「なんで空を飛ぼうと思ったの?」


「……え?」


「だ・か・ら! なんで空を飛ぼうと思ったの? って聞いてるの」


 美紀の質問に困る蓮見。

 なんでってそりゃ歩く手間暇なくなって速そうだし面白そうだったから……とは口が裂けても言えない。

 もしそんな事を言えば火に油を注ぐようなものだ。

 きっとその後にくるであろう質問攻めの嵐に蓮見の精神がやられる気しかしない。

 なのでもっともらしい理由で嘘を付かずに答える事にした。


「以前ミズナさんとルナが障壁を足場にしてジャンプしてるのをふと思い出して、あれを俺なりにしたら、地上で他のプレイヤーと競り合わずして里美の言いつけを守りながら頂上に早く行けるのではないかと思ったから……です」


「……もしかして、あの悪魔龍アルティメットの話し?」


 小首を傾げる美紀。


「そうだけど?」


 同じく鏡のように小首を傾げる蓮見。


「ならゴッドフェニックスに乗った理由は?」


「あれはほら……エリカさんのご褒美が欲しかったから」


「ならなんで綾香達の妨害を思いついたの?」


「エリカさんにそうアドバイスを貰ったからだけど」


「なるほど……そうゆうことね」


 ようやく理解が追いついた美紀は首を上下に動かし頷き始める。


「あとであの三人にげんこつね」


「…………」


 その言葉に急いでお口チャックの蓮見。

 ここでは余計な事は言わない。

 それが自分の身を護ることになるから。

 ただし心の中で「ごめんなさい」と三人に先に謝った。





 それからしばらくして――。


 ようやく蓮見と美紀の元にエリカ達が合流したのだが、来る早々七瀬、エリカ、瑠香の順で頭にげんこつをもらっていた。

 それを見た蓮見は思わず目を閉じて、見てない振りを突き通した。

 蓮見に悪い影響を与えないで! と怒られる三人を遠目に見て蓮見は美紀がお母さんみたいだなと心の中で密かに思った。

 健全な道で強くなって欲しい美紀と【神眼の神災】こと蓮見に影響を受けてもっと暴れてもいいよと思うエリカと瑠香、両者の中間地点でどっちかというとまだ美紀よりの七瀬。

 それぞれの思いが交差する【深紅の美】ギルドではあったがこれでも全員仲良しな為今回の説教タイムは大変短い時間で終わりを迎えた。


「とりあえずこの後の予定確認するわよ。このまま私達は五人固まってイベント専用MAPの中心地に待つ今回の大目玉レイドボスである小百合を倒しに行くわ。当然トッププレイヤーやトップギルドはここを狙いに来る」


「つまり多くのポイントを狙うなら小百合の元に行くが一番ってわけね?」


「そう。だけどミズナが言った通りそこに行くと言う事は――」


「俺が暴れ――ッ!?」


 美紀の鋭い視線が急に動き始めた口を止める。


「……すみませんでした。続きどうぞ」


 頭を下げて、謝罪をした蓮見。

 一度咳払いをして。


「とにかく逆に私達が狙われると言う事でもあるわ。逆に小百合に負けた分は小百合に三割ポイントを奪われるだけだからまだいいけど、プレイヤーに負けたらその分相手を有利にすることになる。ならプレイヤーだけを気を付ければいいかというとそうじゃない。小百合が得たポイントは倒したプレイヤーに三割と残りの七割をダメージを与えたプレイヤーのダメージ量に応じて振り分けられる。初期ポイントだけでも今の私の半分を持っていることからそのポイント量はかなりの量になると思われるわ」


「そうなると私達は他のプレイヤー達に気を付けながら小百合を狙うってことですか?」


「うん。それが理想。だけど邪魔も入るだろうから相手が誰であろうと例えルフランでも私達を中心に狙いに来たら戦うしかない。そのつもりで全員いて欲しいわ」


「了解しました」


「誰か質問はある? なければこのまま皆で中心地まで向かうわ。時間はまだ二時間弱あるから気を引き締めてね」


「私は特にないわ」


「私もないよ」


「私もありません」


 エリカ、七瀬、瑠香のスムーズな返事に美紀が頷く。


「俺は…………ない」


 一人妙な間があったが、特に気にしない事にした美紀。

 ここで気にしたら負け。

 そう自分に言い聞かせたのである。


「なら皆行くわよーーー!!!」


「「「「おぉーーーー!!!!」」」」


 こうして四人の午後の部(後半戦)が幕を開けた。




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― 新着の感想 ―
[一言] 悪魔龍アルティメット・ゴッドフェニックス。 どっちも強そうな名前だけど、戦ったらどっちが勝つかな?
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