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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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インターバル


「ようやく追いついたよ、紅」


 その声に蓮見が言葉を失った。

 なんと蓮見の視界には綾香の他にも水爆実験の時に実験台に勝手になってもらった顔ぶれが沢山あったからだ。

 理由はそれだけじゃない、よく見ればギルド最強の【ラグナロク】までいるではないか。

 この状況のヤバさに今さら気付いた蓮見。

 このままではゴッドフェニックスを取られる。

 そんな思考が蓮見の脳裏によぎる。


「お久しぶりですね。ミニイベント以来ですかね」


「えっと……」


「私は【ラグナロク】の幹部の一人葉子です。一応二人いる副ギルド長の片割れを務めている者です。以後お見知りおきを」


 素敵な笑みで挨拶をする葉子。


 やべぇ……。

 ようやく正常な判断に戻った蓮見。


「は、はい。それでなんで葉子さんと……綾香さんはそんなに嬉しそうなんですか? なんかその笑みが恐いんですけど?」


「あーこれ。これはね、今からそのポンコツ鳥を焼き鳥にするからだよ」


「もう燃えて常に焼き鳥状態ですよ?」


「紅は面白い事を言うね。私達はね――」


 綾香と葉子の口が同時に動く。


「「とりあえず今から本気でポイント取りに行かないといけなくなったから、ここからは悪いけど紅(紅さん)の独壇場は終わりだよ(終わりです)」」


 その言葉に蓮見の脳が危険信号を放つ。


「えっ……?」


 メラメラと燃える二人が声を上げる。


「全員全力であの焼き鳥を倒すよ!!! 予定通り陣をひいて、私と葉子のアシストよろしく!!!」


「「「「「かしこまりました」」」」」


「皆さん私と綾香さんの援護をお願いします。ただし攻撃部隊は私と一緒に最前線に出てください。先に言っておきますが、逃げは許されません。我らラグナロク北攻略部隊の力を【神眼の神災】に見せてやりなさい!」


「「「「「 YES MY SAB REDER!!!」」」」」


 統制が取れた【雷撃の閃光】と【ラグナロク】の部隊がそれぞれ協力して大きく展開していく。そして綾香と葉子がすぐに動く。

 それを見た、蓮見は思った。


「すげー……。あんなにすばしっこいゴッドフェニックスの動きをまさかスキルで誘導して誘い込みからの攻撃って……やっぱり凄いな二人共……」


 率直な感想が口から洩れる。

 このままでは二人にポイントを総取りされてしまう。

 だけど今の蓮見ではあの二人について行くことが出来ない。

 なにより空は飛べず共美紀と同じく二段ジャンプだけで空中を自由自在に動いているように見える二人の戦闘技術が高すぎる。


 よく見れば、蓮見が自由に動きにくいように、二つのギルドが大きく展開している。午前の部はプレイヤーKillがない事を利用した戦術に手詰まりの蓮見。

 こうなるとやっぱり純粋なPSプレイヤースキルが必要になってくることをその身を持って痛感した蓮見はパトロン兼アドバイザーの役目をしてくれているエリカにメッセージを送ってアドバイスを貰う事にした。


 事情を説明したメッセージを送る。

 それから数分後、エリカからメッセージが返ってきた。


『無理はしなくていい。

 だけど可能ならダメージを少しでいいから与えて欲しい。

 どうせ午後がメインになるから。

 つまり紅は午前の部は力温存が得策。


 って言うのが里美とミズナの意見よ。


 だからお姉さんとして一つアドバイスを言うわ。

 別にゴッドフェニックスとかにダメージを与えなくても綾香達の妨害でもいいとお姉さんは思うわ。

 だって綾香達がポイントを稼げなかったら、紅君との点差は開かないのよ?

 なら頑張ってね。

 頑張ったらお姉さんがご褒美あげるから』


「なるほど……ご褒美か」


 それから。


「うん、うん、ご褒美ね」


 と小言を言い始めた蓮見を見て、多くの者が戦慄する。


「おいおい、なんか不吉な事言い始めたぞ?」


「俺達本当に大丈夫だよな?」


 午前の部は安全が保障されているはずなのに、なぜか不安に思う者達が現れ始める。

 それは波紋のように広がっていき、毒のように人の心を徐々に不安へと誘う。


「ふふっ。そうだよ。エリカさんの言う通りだよな。後は午後頑張ればいいんだもんな。なら今からはご褒美の為に頑張ればいいんだよな? うん、そうだ。って事で頑張ろう♪ エリカさんなにくれるのか楽しみだな~、新しい装備かアイテムだったりして……それだと超嬉しいし、いっちょ頑張りますか……にししっ♪」


 こうして蓮見の第二ラウンドが始まる事が決定した。


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