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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説

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簡単な力試しと失態


 瑠香は早速スキルの実践練習をするため適当に歩き続けた。

 どうせなら少し強いモンスターがいいなーと思っていると、鎧を着た骸骨姿となった武士が現れた。


「……うーん。なんか微妙」


 見た目からそんなに強くなさそうと言う理由から瑠香はどうするか迷ったが、【水龍】には一日当たりの使用制限がないのでとりあえず使ってみることにした。


「スキル『水龍』! あいつを倒して」


 水色の魔法陣から出現した水龍は瑠香の合図を聞いて突撃する。

 今までの水流とは違い、突撃スピードも断然速かった。


 とりあえずどうなるかなと思い見ていると、水龍がぶつかると同時に今までなかった水飛沫が飛散した。

 その光景からすぐに属性ダメージの一つ水属性が付加させている事に気が付いた。


「おぉー、これは凄い」


 それだけでなく、水龍はモンスターを噛みちぎるとすぐに瑠香の元へと戻って来た。

 これには瑠香も大満足である。

 ただ欠点もあった。

 それは一日の使用回数がない反面なのか、僅かに攻撃力と言う面では派手さがなく、他のスキルに比べると物足りなさがあることだ。だけど一日無制限と言う事を考えれば、使い方によってはかなり強力な武器になると確信する。


「うーん、手ごたえがなさすぎる」


 モンスターを瞬殺した、水龍を見てもっと相手を選ぶべきだったと思ってしまった。


 だが、瑠香は運が良かった。


 ゾッ、ゾッ、ゾッ……。


 聞こえてくる足音の数。


 実はここ、運営から危険区域指定にされている場所の一つで、見張りのモンスターを倒すとゾロゾロと雑魚モンスターが出てくる仕組みになっているのだ。

 今はまだここにクエスト等はないが、今後の実装――アップデートで強力なスキルゲットイベントやギルドクエスト攻略場所として色々と起きていく予定の一つとなっている。


「えっ、ちょ……嘘!?」


 慌ててレイピアを構える、瑠香。

 それと一緒にMPポーション飲む。


「スキル『水龍』!」


 さらに二体の水龍を呼ぶ瑠香。

 そしてレイピアの先端を天高く向けてから振り落ろす。


「あいつらを倒して!」


 瑠香の言葉を聞いた三体の水龍が雑魚モンスターに向かって突撃して一掃していく。

 今までになかった圧倒的な広範囲かつ強力な一撃が決まる。

 どうやら一定のダメージを敵に与えるか水龍が一定のダメージを受けると消えるらしい。

 感覚としては魔法使いしか今は使えないとされている召喚系統の魔法に似ているなと思った。まぁ武器の変更が後から出来る事を考えれば納得が出来たし、そう考えると妙にしっくりとこのスキルの力の使い方がわかった気がした。



 だがそんな事を思って満足している場合ではない。

 水龍はMPゲージをかなり使う事から連発で使うとしても二回が限界である。

 三体の水龍がまとめて敵を倒してくれたがまだゾロゾロと後方からやってくるゾンビたち。


「……うーん、こうなったら、本気! スキル『覚醒』!」


 瑠香の身体を中心に魔法陣が出現する。

 数秒後、魔法陣が光始めると、瑠香の身体の内側から白い光が出現する。

 視界の隅に60:00と数字が出現し00:00へと向かって減数をはじめた。

 つまりこれがスキルの持続時間だと判断して一気に勝負を決める為、敵集団に向かって突撃した。


 今までとは違い身体が軽い。

 なのにしっかりとレイピアは相手の身体を貫き、ダメージを与える。


 これが私の新しい力。


 小さい女の子の仮面を被った鬼武者の前に集団で襲ってきたモンスターたちは次々と倒されては光の粒子になっていく。

 システムアシストの力を借りているとは言え、これは瑠香の切り札と呼ぶにふさわしい力を持っていた。


「おぉー私すごーい!」


 そんな感じでこの状況を満喫していると、覚醒が終わってしまう。

 身体から白いオーラが消えると同時に身体全体にかかる重力が倍になった感覚に襲われた。これが全ステータス倍になった後の身体へのリスクなのだろう。慣れるまでは安易に使えないと思っていると、反応が鈍り後手後手になった為に気が付けばゾンビに囲まれて退路を断たれてしまった。


「やばっ……身体がまだ慣れてないのに……」


 そして。

 一人の生身の女の子に向かって四方八方から生身の身体を欲したゾンビたちが襲い掛かってきた。


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! そこはだめぇーーーーー」


 瑠香の身体に無数の傷が出来るが、光の粒子となるまでひたすらゾンビに襲われてしまった。ゾンビに抱き着かれて身体を噛まれる、ある意味貴重な体験をした瑠香だった……。



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