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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説
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七瀬の提案と両手に花




 美紀とエリカの視線がバチバチとぶつかる中、助けを求められた七瀬は蓮見と視線が重なるとニヤニヤし始めた。


 そして瑠香とコソコソと話し始めたかと思いきや、


「なら両手に花でいいんじゃない? 私は瑠香とお隣でいいし」


 と三人に提案をしてきた。


「「まぁ、それなら……」」


 美紀とエリカが七瀬の提案に渋々納得した。

 蓮見が心の中でホッとするも、蓮見を挟んで二人の視線がバチバチとぶつかる。

 これは見ていて少し刺激が強すぎた。

 心が落ち着かないので蓮見は部屋に視線を飛ばす。

 するとゲームで入賞した時のトロフィーや賞状と言った目に見える成果を上げた幼少期の美紀の写真が目に入って来た。

 幼少期の頃から何処か可愛い幼馴染とは思っていたが、年を取るにつれてその美貌は開花していったことがよくわかる。のだが、容姿とは引き換えに口は随分と達者になったようで……今も蓮見の両サイドでは、綺麗なお姉さんと可愛い幼馴染が一発触発されそうな雰囲気になっていた。


「ちがーう! 俺が求めていた両手に花じゃないぃぃぃぃぃぃぃ!」


 つい心の声を口にして吐き出す蓮見。


「違うの?」


「七瀬さん、その顔絶対この状況楽しんでいるでしょ?」


「それは失礼ね。勘違いも……――」



 急に訪れた沈黙。



 ――。


 ――――…………。


 ――――――――…………。



「――ね?」


 笑顔で答える七瀬。


「言葉詰まって誤魔化してる時点で確信ですよね?」


「テヘッ」


 拳を頭に沿えて舌を出して。


「可愛いくなーーーーい!!!」


 流石にこれには納得がいかなかったのか、七瀬が頬を膨らませる。


「むぅ。あの時は『せっかくの綺麗な顔が涙で台無しですよ』とか褒めてくれたのに今は可愛いくないって流石に私も女だし、そうゆう事は冗談でも傷付くんだけど……?」


「あっ、すみません……言い過ぎました」


 蓮見は頭を一度下げて七瀬にしっかりと謝る。

 冗談でも相手は女性。

 女性はそう言った何気ない言葉に一喜一憂したり、傷ついたりと些細な事でも気にしたりする。特に異性として見ていたり、まだ会って間もなくお互いの距離感が手探り状態だとそう言った事になりやすい傾向がある。相手の事をまだ詳しくは知らないからと言う不安が一部の原因と言われているのだが、今回に限ってはそれは当てはまらない。なぜならゲームの中ではとは言え、二人がお互いにお互いの事を理解する時間は沢山あったのだ。ましてや必死になって九時間共に戦い共に最後は生き抜いたのだ。それはもう相手の素を知る事も可能なわけで。


 美紀とエリカが七瀬の言葉にピクリと反応する。

 二人だってそんな台詞を蓮見に言ってもらいたい。むしろ好意を抱いているからこそ、他の女性じゃなくて自分に言ってもらいたいと内心ずっと思っている。


 蓮見の意識が美紀とエリカに向いたタイミングで七瀬が瑠香にひそひそ話しで話しかける。



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