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とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います  作者: 光影
一章 神災者爆誕と俺様全力シリーズ伝説
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増援


 エリカがゆっくりと石段を登って蓮見の元に来る。


「疲れた~。紅君少し中で休んでいいかな?」


「お疲れ様です。俺がここにいますので中でゆっくり休んでください」


「ありがとう。なら遠慮なく。でも何かあったらすぐに呼んでね?」


「わかりました」


 そのままエリカが拠点の中へと入っていく。


 家具などはないが、壁を背もたれにすることで座って休むことぐらいはできる。


 それに小窓もありと、外に比べると日差しも屋根で遮断されるので休みやすい。


 エリカが拠点に入って、休み始めてから三十分後。


 獲物を見つけたかのように、殺気を纏い、ニヤニヤしながらプレイヤーが次から次へと石段を駆けのぼってきた。


 蓮見はチラッと拠点に目を向けるが、エリカを呼ぶ必要はないと判断する。


 石段を勢いよく駆けのぼるプレイヤーの前にはたった一人のプレイヤーにして、【深紅の美】ギルドの最終防衛線。


 距離を詰めながら後方にいる魔法使いが障壁で前衛部隊を護りながら突撃してくる。


 一度でもこの人数を上にあげてしまえば拠点は間違いなく破壊されるだろう。


 蓮見は弓を構え、矢を放つ。


 たった一撃で障壁は簡単に破壊される。だが敵の勢いは止まらない。すぐに新しい障壁を展開して突撃してくる。


「ならこれで行くか!」


 スキル使用回数が決まっている物はあまり使いたくはなかったが、負けてはどうしようもないので、ここでは必要最低限だけ使う事にする。


「スキル『迷いの霧』!」


 風下に吹く風が毒の霧を石段を駆けのぼって来るプライヤー達の方へと運んでいく。


 毒の霧で視界が奪われるだけでなく、HPゲージを失い、何より視界を奪われたプレイヤー達が足を止める。


 流石に足場が見えない中での集団での移動は危険である。

 それが階段と言ったように足を踏み外しやすい危険な場所では。


 だがその行為は時に正しく、時に正しくない。


 なぜなら足を止めると言う事は【神眼の天災】はその目を使い比較的簡単にKillヒットを意図して起こせるようになるからだ。


 後方の魔法使いが障壁を展開し前からの攻撃に警戒するが、蓮見の目は機械少女と同じく障壁すら壊す事が出来る特別なスキルを持っている。


「スキル『虚像の矢』!」


 まず敵の障壁を壊す。


「良し! 後方隊は障壁を展開。俺達はゆっくりと前に進むぞ!」

 その指示に集団は移動を開始する。


 障壁を展開し身を守りながら、ゆっくりと足元を確認しながら進めば問題ないと判断したのだ。何せ敵は一人。出来る事は限られているからだ。


「良しその調子だ!」


 蓮見はゆっくりとこちらに向かって歩いてくるまずは前衛部隊に弓を構え矢を放つ。


 障壁の再展開までの間にまずは二人倒す事が出来た。


「マズいな。このままじゃ毒の霧の効果範囲から出られる……」


「だったらこうするしかないわね!」


 突然聞こえてきた声に蓮見が横を向くと騒ぎに気が付いたのかエリカがいた。


「紅君、あの障壁を!」


「わかりました」


 蓮見はすぐにエリカの指示通りに再展開された障壁をKillヒットで壊していく。


 そしてエリカは手榴弾を3つ石段をゆっくりと進んでくるプレイヤー達に向かって投げる。


 ――ドガーン!!!


「今よ、紅君」


「はい!」


 蓮見は返事をしてすぐに敵の集団の中へ向かって飛びこんでいく。


 毒の霧が完全に風によって流されると敵プレイヤー達の顔色が変わる。


「マズイ……こいつッ速い!? か、囲め!」


【鏡面の短剣】を二本複製した蓮見は敵プレイヤーを次から次へと倒していく。


 疾風装備の効果が適用された蓮見は今まで以上に速かった。

 とても遠距離攻撃を得意とする後方部隊では歯が立たなかった。


 そのことに気が付いた前衛部隊が歩みを止め、後方部隊の救出に行こうとした時だった。

 石段の上から剣を持ち、雄たけびをあげながらエリカが蓮見に加勢するように戦場に姿を見せる。


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