表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/25

魂の伴侶、それは魂の片割れツインレイ19

海竜が大波を起こした。


「うわあ!」


「ガォー!」


「この野郎!ぜーったい食ってやる!」


「ガォー!!」


ミストラルの風のブレス。


バジルは、気を練ってぶつける。


私の攻撃は、届きそうにない。


そう思った時、海竜が水中に渦を作った。


渦が、竜巻のように上がって来て私は飲み込まれた。


【修道院】


〈祭壇の前1人祈るローズマリー〉


「あ…うっ…」


〈床に手をついて倒れ込むローズマリー。フェンネルが駆け寄る〉


「ローズマリー、大丈夫?」


(苦しい…これは…あの人の苦しみ…)


「お部屋に、帰りましょう」


「大丈夫よ、フェンネル」


〈フェンネルは、ローズマリーを椅子に座らせる〉


(あの人がまた恐ろしい魔物と戦っている)


「あっ…」


(水の…中?大きな竜のお腹が見える。私…またあの人の目を通して見ているみたい…そんな事出来るはずないのに…)


【遺跡】


「アッサム!」


「ガォー!」


〈水中からアッサムが顔を出す〉


私は、海竜の腹の下に潜ってランスで突いた。


ミストラルの噛みつき攻撃。


「鱗が硬いなあ、柔らかいのは頭ぐらいか?」


「それと腹もな」


海竜の起こす大波で、私とバジルは階段に叩きつけられた。


【修道院】


「うっ…」


(身体中激しい痛み…神様、どうかあの人をお守り下さい。私はどうなっても構いません。どんな罰でも受けますから)


【遺跡】


「ガォー!」


「2人共!ヒーリングするわ!」


「来るな!」


言って聞くようなコリアンダーではない。


階段を下りて来た。


「ガォー!!」


ミストラルが私達と海竜の間に入り、奴を威嚇する。


「ガォー!!」


風のブレス。



「おい、君達。生きて帰れるんだろうな」


階段の上の方で学者が言う。


「ガォー!」


ミストラルは、海竜の頭目掛けて体当たりする。


コリアンダーのヒーリングで復活した私達も参戦。


ローズマリーのエネルギーを感じている。


コリアンダーにヒーリングされている間も、まるでその力を強めるかのように温かかった。


こんな所で死ぬわけにはいかない。


私には、全てをかけて愛する人が居る。


「おい、君達!水が引き始めたぞ!」


「本当だ」


水が引くにつれて海竜の動きが鈍くなってきた。


「地面が見えてきたぞ」


私とバジルは、地面に下りて戦う。


私は、海竜の正面に立ち、胸から腹にかけてランスで攻撃した。


「ガォー!」


ミストラルは上空から、頭を蹴る。


バジルは、気を練ってぶつける。


「ガォー!!」


「キーン」


ミストラルに頭を噛まれ、海竜が悲鳴をあげた。


今だ!


「でぇゃー!!」


私は、ランスで突進した。


ランスは、海竜の腹に突き刺さった。


ドスーーン!!!


海竜は大きな音を立てて倒れた。


〈飛び散る水しぶき〉


「やったか?!」


私は、海竜から使えそうな素材を剥ぎ取った。


「バジルったら、また肉を焼いて食べてる」


「美味しいの?」


「タイムも食うか?」


「おお、鶏肉のようでも有り、ワニのようでも有るな」


「爺さんも食ってみるか?」


「食べてみよう」


学者は、バジルが肉焼き機で焼いた海竜の肉を食べた。


「やはり、ワニのようじゃな」


「小舟は、奇跡的に無事」


タイムが小舟を引っ張って来た。


【修道院】


(終わった…のかしら?あの人のエネルギーが、穏やかになってゆく…)


〈崩れるように膝をつくローズマリー〉


「ローズマリー、少し休んだ方が良いわ」


「ありがとうフェンネル。大丈夫よ」



【遺跡】


「本当に持って帰るの?」


「ああ、島の子供達の大事なタンパク源だからな」


バジルは、海竜を縄で縛った。


「ガォガォ」


ミストラルが縄を咥えた。


「運んでくれるのか?」


「良い子だねミストラル。ちょうど水が上がって来たし、傷つけないで運べそうだよ」


「良し、今のうちに遺跡を出よう」


私達は、小舟に乗り込んだ。


【遺跡の外】


外に出ると、数人の子供達が来ていた。


「帰って来たぞ!」


「俺、皆んなに知らせて来る」


子供が走って行く。


「海竜だ!」


「ね、お爺さん。海竜は本当に居たろ?俺達嘘は言わなかったろ?」


「ああ、嘘じゃなかったよ」


バジルは、ナイフで肉を解体している。


「私も手伝おう」


「ああ、頼む」


私は、剣で肉を切り刻んだ。


子供達が集まって来た。


解体した肉を、皆んなで村まで運ぶ。


【村】


「まあまあ、こんなに沢山…ありがたいね」


「お婆ちゃん、どうしよう?」


「塩水に漬けて、干しておくかね」


「お兄ちゃん連れて来れば良かったわ」


「そうだね、何か保存する道具を作ってもらいたいね」


【ギルド・レ・シルフィード】


「マスター、王宮からの呼び出しでしょう?」


「ああ、行くとするか」


「その重い腰を上げなさいよ」


「はい、礼装。お屋敷から届いてますよ」


「本当いつも嫌そうだよね、王宮や騎士団に行くの」


「お偉い王族や貴族と居るより、俺達と居る方が良いんだろう」


【王宮】


〈礼装で叙勲を賜るアッサム〉


「待ちなさい」


下がろうとする私を国王陛下が呼び止められた。



「お手柄の竜は、元気にしているか?」


「はい、陛下」


「竜への褒美は食料にしたが、そなたは何か欲しい物は無いか?」


「恐れながら国王陛下。私へ何か褒美の品を頂けるのでしたら、南の島の孤児達の村を正式に認めて頂きたく存じます」


「そなた達は、どう思う?」


「調査の結果問題無いかと」


「すでに村として成り立っておりますので、私からもお願い申し上げます」


あの何かと文句をつけていた学者までもが、国王陛下に取りなしてくれた。


「では、アッサム。その村の名前をそなたが決めるが良い」


【ギルド・レ・シルフィード】


「出来たよ~食料保管箱」


「これはまた、まんまなネーミング」


「乾燥装置で乾燥させた食料を入れておけば、もっと長持ちするよ~」


「それじゃあ皆んなで、この装置を子供達の村に運びましょう」


【南の島】


私達の船が着くと、子供達が走って来た。


「バジル兄ちゃん!」


「ワーイ、またお姉ちゃん達も来てくれた」


「今日は、皆んなにプレゼントが有るのよ」


「え?何?早く早く」


「これだよ~」


セージが作った装置を船から下ろした。


【村】


「この乾燥装置で、茶葉を乾燥させればお茶も出来るよ~」


「変な名前」


子供達にまで言われている。


「この食料保管箱に入れておけば、長持ちするんだね」


そう言うと、お婆さんは野菜や肉などを箱に入れた。


「魚は、天日干しすれば同じじゃん」


「ま、まあ、そうだけど…早く出来るからね~」


「国王陛下が、この村を正式に認めて下さったって?」


「ああ、そうだ」


「やったー!」


「それで村の名前は?」


「ハバネラはどうだ?」


「ハバネラの村!」


「ワーイ、ハバネラの村だ!」



【武具屋】


「ご注文の鎧、出来てますよ」


海竜の鱗で作った鎧だ。


「どうです?綺麗なブルーでしょう?」


「ああ、気に入った」


「ありがとうございます」


奥からオレガノが出て来た。


「今、ギルドに行こうと思ってたんだよ。ちょっと待ってて」


奥から何やら引きずって来たが…


「待っていろ、バジルを呼んで来る」


【ギルドの魔獣の小屋】


3人がかりで、大きな箱を運んだ。


「いったい何なの?その大きな荷物」


「ミストラルも立派な大人の竜になったからね、胸飾りを作ったんだ」


オレガノは、ミストラルの胸に胸飾りをつけた。


「わー、カッコいい」


「ガォガォー」


「カッコいいだけじゃなくて、ちゃんと胸を保護出来るからな」


「ガォー」


「ガゥー」


「ルナちゃんのも有るぞ」


ルナの胸に胸飾りをつけた。


「カワイーい」


「ガゥガゥ」


「ルナって、大きくなっても可愛いままだったりして」


この可愛い姿のルナが、あんな恐ろしい力を秘めているのだからな…


怒らせたら怖いのは、人間の女性と同じか。


【ロンドの港】


「やあ、ミューズ。林檎食べるかい?」


「すまんな」


「良いんだよ」


「ヒヒーン」


「どうした?ミューズ」


【港から町への道】


〈ローズマリーとフェンネルが歩いている〉


「あっ」


〈ローズマリーは、フェンネルの手を引っ張って横道に入る〉


「どうしたの?」


(白い馬…あの人だわ。もう会ってはいけないの)


〈アッサムを乗せたミューズが、通り過ぎる〉


(こんなにドキドキするの、私…)


(もう忘れようと思うのに…エネルギーが離れてくれないの…忘れたい、忘れないといけないのよ)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ