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7:繁殖力

「なんか、色々とおかしくない?」


「私とマスターの認識に多少のずれがあるようです。私にはマスターの違和感が感じ取れません」


「いやいや増えすぎでしょ!!! 俺が少し寝てた間になんでこうなった!」


 飼育されていた動物達は、谷山が帰還した後にすぐさま繁殖行動へ移り、1にして出産したのだった。


「倍は増えてる!! ゴブリンも増えとる!」


「世話をするゴブリンを新たに召喚する手間が省けましたね」


「確かに! って違う! あってるけど違う!! このままじゃあっという間にキャパオーバーじゃないか。二酸化炭素濃度が高まって、健康問題になるぞ」


「ダンジョンにはモンスターや、進入してくる人間への体調を考え、換気システムや、濃度管理を行える装置があります」


 ビル管理衛生法では室内の二酸化炭素濃度が1000ppm以下でなければならないと定められている。この数値を上回った場合、倦怠感、頭痛、耳鳴り等の症状を訴える人が出てき始める。狭い密閉された空間で、大人数で作業する場合は季節、場所関係なく定期的に換気を行うのが好ましい。


「牛のメタンガスの量しってるか? あいつら温暖化の原因にされてるんだぜ。人間って本当にエゴだよな」


「それで、消化のいい餌が開発されたとか」


「そうそう、って俺の同期化された情報じゃないか。ってか濃度調節できるんだったら、侵入者を簡単に撃退できるのでは?」


「確かにこの世界の人たちに、空気の成分などの概念がまだ不足している為、可能ではありますが、そうなると誰しもが怖がり、ダンジョンへ挑まなくなってしまう恐れがあります」


「そうだよな~いきなり人が倒れたら毒か、得たいの知れない魔法だと思うよな」


「そうです。ダンジョンとは、お互いWinWinの関係でなければならないのです。一部凶悪なダンジョンも存在しますが、そこまでのレベルになると、ダンジョン自体で自給自足できるほどマナ製造の環境が整っているということですね。それで、マナが多いということは取得できる資源の質もあがり、欲張りな人間が集まってくるのです」


「そういう経営マネジメントの話はマリに任せるよ。俺は施設のマネジメントを頑張るよ。さて、動物の解体所を作りに行かないとだなこりゃ。マリ、教えてくれい」


「はい、マスター」

建築基準法でもシックハウス症候群を予防する意味で、換気扇の設置が義務化されているようですね。寝室で換気扇を回さないと、1000ppmを越えます。寝起きが悪い人や、疲れが取れない人。栄養バランスや睡眠時間もありますが、意外と二酸化炭素が原因だったり?

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