表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/37

11:酪農の戦士

「さてさて、とりあえず怪我の手当てか。救護道具があったと思ったんだけど」


「こちらですね。常備薬は揃っております。外傷に即効性のあるポーションや、魔力切れの際の不快感を和らげるものなど、こちらの世界ならではのラインナップで常備しております」


「ポーション! こいつを振り掛けとけばいいのか?」


「飲ませても、傷口に振りかけても大丈夫です」


「どれどれ」


 谷山の振りかけた蒼いポーションは、ゴブリンの体にある無数の怪我を治していった。


「は、はわぁわぁ」


「大丈夫? 痛くない?」


「はい、もう痛くありません。マスター」


「いや、君までマスターと呼ばなくてもいいんだよ」


「いえ、マスターはマスターですので」


「所で君はどうしてあそこで傷だらけだったの?」


「えっと、私も最初は皆と同じゴブリンだったのですが、いつも通り作業をやっているうちに、体が光初めて、この姿に。いきなり姿が変わったものだから、皆私だと思わず攻撃してきたのです」


「その作業というのは?」


「うんと、家畜の動物を止め棒で気絶させる作業です」


「マリ、進化の原因はこれか?」


「家畜を叩いて進化するまでの経験値を稼ぐとなると……現実的には厳しいですね。鑑定を行ってみましょう」


「鑑定って?」


「個体の名前や種族、ステータスやスキルを確認できます。ちなみにマスターの鑑定はマスター権限の範囲の及ぶ物に限りますが」


「なるほど。まぁ、自分の召喚したものが何なのか分からなかったら、ダンジョン作れないしな。で、どうするの?」


「目で確認して、知りたいと強く思えば浮かんでくると思います」


「よーし」


「ひっう」


 ゴブリンの少女は突然睨た事に少し反応してしまうが、大人しく鑑定結果をまっていた。結果はこの通り。


      種族:ハイゴブリン

      名前:なし

      性別:メス

     管理者:谷山

      LV:30

      体力:250

      魔力:100

      筋力:280

      俊敏:150

     

      スキル一覧

       一般

       棒術LV3

       根気LV3

       剛力LV2

       体術LV1

       指揮LV1

       

       レア

       経験値増加LV5

 

       称号

       追われし者


「どうやら彼女だけ経験値を多く貰えたんだね」


「マスター。情報をもらいますね……これは凄い結果です。保護できて良かったです」


「やっぱレアな個体なの?」


「レアどころではありません。レアスキルを所持して召喚される事は珍しい事ではありますが、無い事はないのです。ですが、いきなりレベルが5

というのはありえません。どういう要因でスキルのレベルが上がったのかは不明ですが、とても珍しいことです」


「作業は交代でやってなかったの? 指示しなかったっけ?」


「うぅ、マスターや皆の為に頑張りたくて……」


「なんというブラック戦士。君の思いもありがたいし、素晴らしいけど、そんな事では君の体が壊れてしまうよ。会社というか、君のように優しく思いやりのある子は、このダンジョンで長く働いてもらいたいんだ」


「あ、有難うございます!」


「今は、病み上がりだしゆっくりここで休んでね」


「はいっ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ