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おまえ、精霊だったのか

若干の下ネタ発言があります。

ご注意ください。

「金貨1枚ってどういうことですか。」

「契約書に書いてあったでしょ?お金を払えないと奴隷になるって。」

「でも借りたお金は銀貨8枚じゃないですか。」

「どんな計算してるのかな?君が、出会った当日の夕食と街までの輸送で銀貨1枚。入場料、身分証、治療費での銀貨8枚だと思っているんだね。」

「そうですよ!それで合ってるんじゃないですか!」

「僕は当日の夕食を約束したんです。他の食事は有料ですよ。それに街中での輸送費と、馬車での宿泊。武器屋の紹介料。それに利子だね。占めて金貨一枚になります。契約書にもきちんと書いてあるよ?」

「そんな・・・。詐欺じゃないか!憲兵に突き出してやる!」

「おいおい。何を怒っているんだい?君は契約書にサインしたじゃないか。しかも魔法契約書だ。たとえ領主でも君を救う事はできないし、破れば君を地獄が襲うよ。」

「糞野郎が・・・」


そこで、街の中を正午を告げる、大きな鐘の音が響き渡った。


「約束の正午だ。さあ、金貨一枚出してくれ。」

「・・・無い」

「じゃあ、奴隷になってもらうね。毎度ありがとうございました。」


 俺は地下へと連れられて行き、教会同様に魔法陣と石台のある部屋で奴隷の魔法をかけられた。首には黒いチョーカーが巻かれた。奴隷の証らしい。街中でもチラホラ見かけていたが、奴隷だったなんて。Web小説でよく見るじゃないか!なんで気付かなかったんだ。後になって知ったが、ネローさんは塩と奴隷商で財をなした人物らしい。様々な手段で奴隷を集めてくるそうだ。俺は記憶喪失な設定と、細マッチョの身体を買われて、罠に嵌められたらしい。


奴隷として約束させられたのは3つ

・主人に対しての敵対行動を禁ずる

・主人からの逃亡を禁ずる

・主人の命令を絶対遵守すること


 3つ目があれば、上二つはいらないのではないか?と考えられるが、実は抜け道があるらしい。例えば他の人を攻撃するふりをして、主人も巻き込んで殺してしまう等。魔法使いによくある手だそうだ。これさえ守れば、衣食住を保証するのが主人の義務らしい。もちろん給金なんて出ないが、自分で金を稼ぐのは許されている。休憩中に薬草を摘むとかだ。最初にネーロから指示されたのは、身を綺麗にして、まともな服を着る事だった。俺は庭の井戸近くに出されたタライの上で全裸になり、冷水で身体をふく。季節は春だが凍えそうだ。


 ちなみに、身体が細マッチョになったのと同様にお尻や足腰も逞しくなっている。伸長も185cmになっており、まさに巨漢だった。さらに、息子の方も立派になっていた。ムケムケのブランブランである。かなり嬉しい。前世ではあんまり使わなかったんだよね。この世界では期待してくれよ、マイサム!


 そして今までスルーしてきたが、この世界での年齢は18歳になっていた。前世は27歳で死んだので、9歳も若返っている。世界を救うために神様が設定したのかもしれない。粋な計らいである。


 顔の方も若干イケメンというよりハンサムと言った方が良い、堀が深くなっていた。まぁ、ベースが日本人顔だからそこまで変わらないのだけどもね。上の下といったところだろう。水に映る自分を見て驚いたものだ。


 俺が身体を拭いて、用意された服に着替えていると、空から白いフワフワが下りてきた。


「今までどこ行ってたんだよ。寂しかったじゃん!」


うん。すっごく寂しかった。得体のしれないフワフワだけど、最初に良くしてくれたのはお前だもんね。水とか出してくれたしね。


「キュー。キュ、キュ?」


 何言ってんのかさっぱり分からない。質問されている気はするから、とりあえず頷こう。


「うん。俺はお前と一緒にいたいと思ってるよ。」


 すると、白いフワフワは突然光り輝くと、俺の胸に飛び込んできた。俺は避けきれずに、フワフワにぶつかると思ったら、胸の中に消えてしまった。急いで服を脱ぐと、心臓のある場所付近に、雪の模様が浮かび上がった。俺はその模様を食い入るように見つめてから、急いでステータスを確認した。


 ちなみに、ステータスは自分だけなら、念じるだけで見えるらしい。城壁の門番さんが教えてくれた。ありがとう。


■召喚獣:氷の精霊


「おまえ、精霊だったのか。」


俺は、異世界で初めての友達を得たのかもしれない。人外だけどもね。


次話から奴隷生活が始まります。

色々とお勉強もできる、恵まれた奴隷のようです。

よかったね。(・ω・。)

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