クソ!!心臓はどこにあるんだよ!【鑑定】でも分かんないぞ!
かなり短いです。しかもめっちゃ中途半端。
ごめんなさい。
やってきたのは地下6階の砂漠だ。前の階層まで続いた天井が低いという事はなく、十分に身体を伸ばせて、剣も振りかぶれる。最高だ。
「今回も階層が広いな。5km以上は確実だ。」
「砂場だから、踏ん張る時気をつけないとな。坂道だと、滑るぞ。」
「【ステップ】も使い難いよ。一気に足に力を入れると、砂に脚元掬われちゃう。」
グラスは本当に歩きにくそうだ。尻尾をせわしなく動かして、どうにかバランスをとっている。
「いつも通り、魔獣が出るまでは様子見だからな。慎重に行くぞ。」
「「りょーかい」」
俺達は、砂漠を当てもなく進んでいく。一面が砂漠なので、見えている砂の山が、近いのか遠いのか、いまいち分からない。まだそんなに起伏がないので、そこまで歩きにくいという事はない。
俺達が歩いていると、ズズズっという音と共に砂が盛り上がって、こちらに向かってきた。砂の中を移動しているのだろう。なかなかの大きさだ。
「前方砂の中、敵1!」
「「了解!」」
俺達は、戦闘にウラガを据えて、グラスと俺が反撃できる体制をとる。
「ギュギャアアアアアアアアアアア!」
砂の中から飛び出したのは、砂漠では有名なワームだった。体長10mはありそうで、顔というか口は、1.5mはあるだろう。今まで出会った魔獣の中で、最大だ。ワームはミミズの様に、身体に多くの皺があって、口には歯のかわりに、多くの棘が生えていた。the・ワーム!という感じだ。
「ワームだが、デカイな。普通でこんなもんか?」
「いえいえ!私が聞いたワームはこれの半分くらいです。このワームは特大ですよ。」
「ウラガ!防御頼むぞ!」
「任せろ!」
ウラガは【大盾2】でワームの体当たりを防いで、【バッシュ2】でワームを吹き飛ばそうとした。しかし、その体重差からか、ワームはちょっと押し返されただけで、再びウラガに攻撃してくる。
「ダメだ。今の俺だと、弾き飛ばせない。防いでる間にさっさと倒してくれ!」
ウラガが必死に防いでくれているので、俺達は脚元に気をつけながら、【ステップ】でワームの横に回り込んだ。グラスが先に殴ったり、蹴ったりするが、ワームのブヨブヨした身体に攻撃が吸収されて、あまり効果を出していなかった。
グラスは打撃から爪での攻撃に切り替えるが、身体の大きなワームには致命傷にならない。
「もーー!!なんでこんなにデカイのよ!いくら爪で裂いても、致命傷にならないじゃない!」
グラスは自分の攻撃が、ほとんどダメージを与えられない事に、苛立っていた。
「次は俺の番だな。」
俺は“水の一振り”に魔力を通して、より攻撃力を切れ味を増して攻撃する。俺の“水の一振り”の刃は約60cmあるので、直径1.5mあるワームの身体の三分の一以上を切り裂ける。
「ギャギャ!」
「よし。俺の攻撃は通るな。グラスはワームの注意を俺に向かないようにしてくれ。無理はするな!」
「はい!」
グラスが爪で何度も刺して、ワームの注意をひいている間に、先ほど切りつけた箇所にさらに剣を刺していく。先ほどと合わせて、3回切り裂く事で、やっとワームの身体を引き千切ることに成功した。
「ふぅ。大きいけど、簡単に倒せたな。」
「まだです!!ワームには心臓が3か所あるんです!切り離しただけでは倒せません!」
グラスがそう注意を発すると同時に、切り離した頭の方と、砂に埋まっていたお尻の方が、別々に俺達に襲いかかってきた。
「クソ!!心臓はどこにあるんだよ!【鑑定】でも分かんないぞ!」
明日は、もっと書けるはずなので・・・。
テル君は虫はダメなのに、ミミズは平気なのでしょうか?
(?ω?)
次回は、ワームと地下6階以下の予定。