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情報収集と、ダンジョン攻略の準備だ。

勉強回です。人から学ぶのは、大切ですね。

やってきたのは、南門から馬車で2時間くらいの場所だ。王都の周りは、草が刈ってあり、草原の様だった。王都の憲兵さん曰く、王都に接近する魔獣を早く見つけるためだそうだ。ついでに、農地としても活用している。


「ここから先は、森が残っています。今日はこの森の魔獣をお願いします。」

「「「りょーかい」」」


いつもこの仕事をしているのだろう、冒険者達が応えていた。馬車2台に分かれており、俺達が相乗りしたのは、トカゲ族のチームと、鳥や亀などの混合チームだ。


「人族の冒険者さん達は初めてだよな?やり方はな、まず森の端っこに並んで、ゆっくり進んでいくんだ。魔獣に出会ったら、近くのチームで倒すんだ。倒した魔獣の盗伐報酬は、倒したチームがもらう。わかったか?」

「はい。ルールは分かりました。」

「そんなにかしこまんなよ。俺達ベテランが助けてやんよw」


なんとも心強い。話によると、トカゲさんグループは金ランクだが、もう長い間この仕事をしているらしい。もうすぐクリスタルに昇格できる権利が貰えるそうだ。


鳥や亀の獣人混合チームは、今回が5度目らしい。しっかりした役割分担があって、実直な戦闘に定評があるチームだそうだ。俺達は、この二チームに挟まれる形で、森を踏破する。


そして、目的地の森に到着した。半径500mほどの比較的小さな森だ。全員戦闘準備に入る。


「開始!」

「「「おー!!」」」


開始の掛け声と共に、一斉に森に入って行く。俺達もゆっくりと森へと脚を踏み入れた。実をいうと、魔獣が残っている森に入るのは、これが初体験だ。俺達は、【周辺把握】や【鷹の目】をフルに活用して、警戒に当たっていると、すぐに魔獣が襲いかかってきた。


「前方20m、ゴブリン2。俺がやる。」


俺はユキを召喚して、氷のナイフで一撃で仕留めた。


「おー!兄ちゃん魔法使えるんか!しかも変わった戦い方やね!」


話しかけてきたのは、鳥のお姉さんだ。しかも若干関西弁っぽい。方言だろうか?そんな話をしている間に、亀のお兄さんがとげのついた盾でゴブリンを串刺しにしていた。


「最近は、魔獣が多いんや。しかもちょっと強なっとる。気い抜きなや。」


やはりだ。これはもう、新しいダンジョンの発生が確実だろう。話を聞こうと思うが、また魔獣がやってきた。


「左前方30m、オオカミ3」

「俺とグラスで行く。テルは警戒!」

「はい!」


ウラガとグラスは【ステップ】で森の中を駆けていく。ウラガが盾で昏倒こんとうさせて、グラスが爪で切り裂いたり、足で蹴り倒していく。装備のおかげか、爪がより深く刺さっている。オオカミを倒すための攻撃回数も、かなり減っている。グラスも装備の実力に感動していた。


「あんたら面白いなぁ。みんな、かなりのスキル持ちみたいやし。若いのに頑張ってるんやね。」


鳥のお姉さんは、お喋りが好きみたいだ。だが戦闘には手を抜かず、顔は彼女の仲間へと向いている。


「ウラガ。グラス。敵もいいけど、きちんと見て勉強するんだぞ。」

「分かってるけどよー。敵が多いんだよ。おちおち観察も出来ないぞ。」

「それなら、順番に勉強しよう。まず俺とウラガで敵を倒す。グラスは他の人をよく見るんだぞ。」

「おう!」

「はい!」


そうしてしばらくの間、俺達で魔獣を刈り続けた。森の中は魔獣で溢れており、戦う相手には困らない。しかも、トカゲさんチームに、体術使いのおじさんがいたので、グラスは熱心に観察していた。殴る動作からの蹴り、重心の移動、足運びなど、見よう見まねで自分の身体を動かしている。


次のウラガは、亀のお兄さんを参考にしていた。仲間との連携なども、しっかり見ている。亀のお兄さんは、積極的に動くタイプらしくて、自分からも剣で戦っていた。要所要所で、仲間を守っている。そうしたタイミングや、仲間との位置取りなどを学んでいる。


俺はリーダーである、鳥のお姉さんと、トカゲのお兄さんを参考にした。二人とも、他のチームメイトが動いた後の、穴をカバーするように動いたり、仲間の体力や集中力を考慮して、的確に指示を出していく。サポートが多いが、仲間が全力を出せるように、日頃から考えている動きだ。


森は、だいたい1時間くらいで踏破できた。途中で、冬眠していた大蛇の魔獣や、カナブンが襲いかかってきたが、ウラガとグラスがなんなく倒していた。おれはカナブンが出た時は、本当に怖かった。だって、地面からモコモコって!ワサワサって!さっさと忘れよう。何も見てない。


その後も、近くの森を2か所回った。やっぱり魔獣が、わんさか潜んでいた。どの森も1時間程で、クリアした。怪我もなくレベルも上がって、勉強もできた。成果の多い一日だった。


街まで送ってもらって、街の憲兵さんにサインを貰ってから、ギルドへと向かった。


「おや。お帰り。」

「ブルさん。只今戻りました。これが依頼達成のサインです。」

「はいよ。じゃぁギルド証を借りるよ。」


「ところで、最近新しいダンジョンが発見されましたか?例えば、神の手の“ラマン”とかで。」

「おや。よく知ってるね。もう一カ月くらい前かしらね。“ラマン”の真ん中の山で、洞窟が見つかったのさね。でも高いところに入口があるから、今、道をつくってるそうよ。」

「あとどれくらいで、出来そうですか?」

「そうね。憲兵さんの話だと、もう1カ月かかるらしいわ。」


俺達は、ブルさんに御礼を言って、宿へと帰ってきた。そして夕食後に部屋で作戦会議をする。


「あと1カ月かかると、ボスがもっと強くなるぞ。」

「え?ボスってもともと強いじゃないですか?」

「新しいダンジョンのボスは、時間がたつにつれて、どんどん強くなるらしい。」

「へー!初耳です。」

「そんなことより、テル。俺は今すぐにでも、向かった方がいいと思う。」

「そうだよな。明日は、最初の発見者に会いに行っこう。情報収集と、ダンジョン攻略の準備だ。」



■ステータス

テル・キサラギ 人族 男 18歳 レベル36→37

体力: 469→476 魔力: 465→501 筋力: 344→351

速度: 235→239 耐性: 111→112 魔耐: 108→110

召喚獣:氷の精霊【ユキ】:【水神の加護】

神の秘宝:水の一振り

スキル:【オール・フォー・ソード】【採取2】【伐採1】【鑑定2】【スラッシュ2】【二段突き2】【地形把握2】【周辺把握2】【ステップ3】【遠見2】【夜目2】【交渉2】【鷹の目2】【甲羅割り1】【兜割り1】【魔力回復1】【魔力上昇1】【投擲2】【剣戟2】【水魔法2】【受け流し1】【カウンター1】【構造把握2】【はやぶさ切り2】【回転切り1】【生活魔法1】【解析1】【隠密1】【射撃2】


■ステータス

ウラガーノ・インヴェルノ 人族 男 19歳 レベル35→36

体力: 621→629 魔力: 369→373 筋力:411→415

速度: 132→135 耐性: 188→192 魔耐:191→195

召喚獣:水の聖獣【シズク】:【水神の加護】

スキル:【ハイシールド】【交渉1】【鑑定2】【構造把握2】【解析2】【ステップ2】【水魔法2】【大盾2】【バッシュ2】【受け流し2】【カウンター1】【周辺把握2】【生活魔法1】【魔力回復1】【魔力上昇1】【空間把握1】


■ステータス

グラス・フルール 獣人族 女 14歳 レベル17→19

体力:281→301 魔力:62→66 筋力:180→188

速度:411→430 耐性:52→56 魔耐:52→56

スキル:【竜力】【採取1】【伐採1】【周辺把握2】【地形把握2】【遠目2】【夜目2】【鷹の目2】【周辺把握1→2】【ステップ2】【地形把握1→2】


あんまり盛り上がらなかった。力不足!

ということで、修行するより先に進む事にします。

テル君は、何かつかめたのでしょうか?

(?ω?)

次回は、ダンジョンに入る予定。

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