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ゴホン。すいません取り乱してしまいました。

「おーい。朝飯にするぞー」


 俺は暖かい毛布にくるまれながら、目を覚ました。ネーロさんは、日の出と同時に動き出したようだ。


 気前の良い商人のお兄さん(30歳らしい)ネーロ・パスコロさんから借りた毛布を慌てて畳みながら、ネーロさんの馬車に近寄った。昨日の夜は、干した鶏肉と小麦粉を焼いたパンみたいなもの、少しの野菜が入ったスープをもらい、毛布を借りたのだ。


 馬車はあいにく、他の人が乗っていて満員だったので、街頭近くで寝たのだ。ネーロさんは、荷物だけでなく人も運ぶのだそうだ。カワイイ女の子が多かったけど、出稼ぎなのかな?


 朝食は、昨晩と同じ内容だったが、暖かいスープをもらえたので、体温があがっていく。心にしみる味だった。ちなみに白いモフモフは街頭の上で休んでいた。


「悪いんだけど馬車が満員だから、乗り降りするためのステップに座ってもらうことになる。代わりにクッションを貸してあげよう。」

「乗せてもらえるだけで感謝ですよ。宜しくお願いします。」

「任せなさい。日が沈む前には街に着くだろう。」


 うん。良い人に出合えたなぁ。灌漑かんがいにふけっていると、西へと馬車がゆっくりと動き始めた。そして、めちゃくちゃ尻が痛いのに悩まされた。クッションと言っても、布を数枚重ねたものだから、ダメージがあんまり軽減されない。しかも道が悪いからめっちゃ揺れる。これが約10時間か。はっきり言って辛い。でも我慢だ、我慢。


 休憩と昼食の為に、同じような街道横の広場で一度止まったけど、他はノンストップで馬車は進んだ。特に何事もなく、無事に街の入り口らしき大きな門に並ぶ列に着いた。身体を左腕だけで支えているから、かなりしびれていた。馬車酔いもしたが、幸い吐く事は無かった。マッチョになっても痺れるし酔うんだなぁ。当り前か。


「テル。ちょっと来てくれ。」


 ネーロさんに呼ばれて行くと、兵隊風な人が待ち受けていた。この街の門番さんだろうか。


「君がテル君だね。ようこそ湖の街ゼーへ。ところで君は記憶喪失なんだってね。事情聴取しないとダメだから、詰所まで来てくれるかな?」

「わかりました。」


 本当は記憶があるんだけど、しょうがないか。怪しい奴を街に入れるわけにはいかないからな。


 街に近付くと、その大きさに驚いた。門番さんによると、ゼーの街は半径10kmに近い円状の街らしい。ちょうど、東京の有名鉄道環状線が半径10kmだった気がする。その町を覆うように城壁ができていた。そして人の国“メンシュ国”最大の湖である“トレーネ湖”に東端に位置しているのだそうだ。


 トレーネ湖とは、面積でいうとおよそ150万平方kmあるらしい。モンゴルと同じ大きさくらいかな?もうスケールがおかしくなっている。なので誰も湖の全容をつかめていないそうだ。そりゃそうだ。


「じゃあ、この水晶に手を置いてくれるかな?ステータスを確認するから。」

「ステータス!?ステータスってあのステータスですか!?」

「??うん。どれを言ってるのかわかんないけど、普通のステータスだよ。」


(まじか。色々驚いてきたけど、ステータスが存在するなんて。でもこの世界では普通のことみたいだし、明らかに怪しまれてしまっている。なんとか誤魔化さないと。)


「ゴホン。すいません取り乱してしまいました。」


誤魔化すためには多くを語らない。なんだったんだろう?で済んでくれれば御の字だからだ。僕はさっさと、水晶に左手を置いた。すると水晶が輝いて、空中に文字が浮かび上がる。SFみたいだった。


■ステータス

テル キサラギ 人族 男 18歳 レベル3

体力:16  魔力:16  筋力:20

速度:16  耐性:16  魔耐:10

スキル:【オール・フォー・ソード】



ステータス系にしてみました。後々、管理が面倒になりそうな予感。

そして話が進まない。

(・ω・。)

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