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なにかとお金がかかるもんだなぁ

 昨日ユキを召喚して気を失ったせいか、日の出前に起きてしまった。ユキはいつの間にか消えていた。たぶん俺の中に戻ったのだろう。二度寝するには、微妙な時間なので、俺は今日の予定を考えることにした。


(俺の今の全財産が、銀貨79枚銅貨70枚。あと約銀貨20枚。余裕を見て30枚を目標にしよう。昨日みたいに、めいいっぱい薬草が採れる訳じゃないから半分だとして10日かかかるな。盗賊との戦闘を予定するなら、攻撃に使えるスキルが必要になるし。まずはスキルを学ばないと。剣術はエバさんに頼みこんで、教えてもらおう。遠見とかは・・・図書館かな?あと、召喚と魔法についてだけど、エバさんは使えないらしいしなぁ。こっちは魔法屋かな。情報は早い方が良いからな。今日は朝の薪集めと買い出しが終わったら、午後から休みを貰おう。そうと決まれば、素振りの練習だ!)


 俺は朝食を取った後、ネーロの元を訪れて午後休をもらった。幸い、警護の予定もないそうだ。ネーロは俺を怪しんだが、刃向えないと高をくくっていて、了承してくれた。俺はダッシュで郊外の森へ行き、他のキコリが来る前に薬草採取に励んだ。


 すると、久しぶりにゾクリと身体が震えた。俺はステータスを見ると【採取2】なんとスキルレベルが上がっていた。レベル2とは上級者級である。その後はスキルの効果か、良さそうな薬草の場所が分かるようになり、採取のスピードも上がった。全部で4袋の収穫である。キコリが来た後は、剣で木を切りつけながら、伐採を終えた。キコリには不審な目で見られた。だって剣じゃないと、【伐採1】が使えないんだもん。


 ギルドに行くと、クレーさんに薬草を渡した。半分が【採取2】取ったものだ。


「テルさん!テルさん!スキル上がりましたか?半分は品質が“良い”ですよ!これなら普通の1.5倍で買い取れます。ご祝儀も兼ねて、切り良く銀貨5でどうですか?」


“少し良い”で普通の1.2倍?の銀貨1枚なので、“良い”だと銀貨4枚とちょっとだろう。


「そうなんですよ。スキルが上がって、【採取2】になりました。採取の才能でもあるんですかねwやっぱり、スキルは使えば使うほど、レベルが上がるんですか?」


確実に固有スキルの恩恵なのだが、それは言えなかった。


「やっぱり!おめでとうございます。スキルは、おっしゃる通り、使う事でレベルが上がります。ですがレベルが上がるに従って、次のレベルに上がるのは難しくなります。レベル4や5というのは、選ばれた人くらいしか持っていません。」

「一般人でもレベル3には成れると言うことですか?」

「そうですね。レベル3で師範級ですので、凡人でもそれに打ち込めば取れると思います。」


 つまり、レベル3までだと人に見せても凄い人で終われる訳だ。偽装する時の最大はレベル3だな。


 俺はギルドから屋敷に戻ると、メイドと一緒に買い出しに出かけた。荷車を曳きながら、【鑑定】の訓練を練習をする。野菜、果物、建物に人等。いちいち剣を理由にしないといけないのは面倒であったが、関連付けの練習にもなった。レベルは上がらなかったが、焦る事は無い。


 買い出しが終わると、昼食もそこそこに、まずは魔法屋を目指した。ちなみに、ネーロ家の食事は俺が監修しているために、少しずつ改善されていった。代わりに食費が増えたそうだが、ネーロも認めているので問題ない。


 魔法屋は魔法道具屋の横にあった。利便性を考慮した配置だね。俺は魔法屋に入っていった。

「お邪魔しまーす。」

「邪魔するんなら帰ってー。」

「ほーーい。って誰が帰るか!って魔法道具屋の子じゃないか!?店を間違えた。」

「あははは。ここは魔法屋であってるよ。両方親父の店なんだ。あと、次からは違う、乗り突っ込みを希望するよ。」

「・・・善処します」

「私は店番なんだ。魔法は初級しか使えないからね。説明だけならできるけど、母ちゃん呼ぼうか?」

「うーん。魔法と召喚についての基礎知識が欲しくて来たんだけど。」

「じゃあ、あたしで大丈夫かな。自己紹介がまだだったね、私はウォルター・トロップフェン。宜しくね。」

「俺は、テル・キサラギ。宜しく。」


 赤い髪の少女ウォルターは、魔法道具職人の父と、魔法使いの母の娘だそうだ。隣の店とは裏で繋がっていて、店番と商品の説明をしているらしい。ちなみに母は妊娠中らしく、用事がある時だけ店先に出るそうだ。おめでたいね。


「魔法:古代から存在し、魔族が発祥とされている。当時は長い呪文と膨大な魔力を必要としたが、現代は体系化され道具さえあれば、スキルが無くとも、鍵言スペルを唱えるだけで発現できる。魔法は体内の魔力を消費し、現象として表すものであり、魔力そのものには、属性は存在しないとされている。道具に埋め込まれた術式およびスペルによって属性が決まる。代表的な属性は、火、水、風、土、光、闇。複合させると、氷や雷、空間等になる。初級魔法、ファイアーボールは金貨1枚から。」


「召喚:精霊や魔獣との、契約によりなされる魔法の一種。魔法であるために、魔力を消費するが、消費量は召喚する種族とレベルによって変わる。低位魔獣の場合、最低でも魔力30が必要。高位精霊になると、消費魔力によって行使できる力が変わる。契約者は身体の一部に特徴的な紋章を刻む。召喚に必要な魔法陣という説が有力。召喚獣は術者が死なない限り、不死となる。正確には紋章の中に非常時用の再生魔法が組み込まれており、死亡しても膨大な魔力と引き換えに復活する。具体的な契約方法、低位魔獣なら金貨100枚から。」


 相変わらず怖い。何も見ずに、空中に視線を向けたままスラスラ言葉を紡いでいく。まるで取り憑かれているいるようだ。説明が終わると、ウォルターはニコっと笑顔を向けてきた。俺もつられて、ニコっとする。俺の笑顔、引きってないよね?


「魔法もお金かかるんだね。生憎、まだ手持ちが無いからまた今度にするよ。先に魔法契約書の方が欲しいしね。情報ありがとう。」

「いえいえ。基本的な事なので、情報量もタダですよ。魔法を売る時は、魔法陣と詠唱、それとコツみたいなものがセットになってますので、御参考までに。」


 思いの他、早く魔法屋での用事が終わった。聞きたい事は全部喋ってくれたし質問もない。おそらく召喚に名前が必要、とかの情報にお金をかけているのだろう。俺は次の目的地である図書館へと向かった。


 図書館は、街の中央から少し領主の城へと行った、静かな場所に立っていた。入場するために、銀貨1枚を要求された。書籍は貴重品らしく、盗難と損壊時の保証金になるそうだ。何事も無ければ返金してくれる。身分証も兼ねて、俺は入口の受付にギルド証を提示して、入場する事を許可された。


「それにしても。なにかとお金がかかるもんだなぁ。」

どこの世界も同じなんだね。


■ステータス

テル・キサラギ 人族 男 18歳 レベル5

体力:60  魔力:30  筋力:35

速度:30  耐性:20  魔耐:15

召喚獣:氷の精霊【ユキ】

スキル:【オール・フォー・ソード】【採取2】【伐採1】【スラッシュ1】【二段突き1】


おかしい。スキルの話がまだ半分だなんて。

文章力の無さが悔やまれる。

次回は、引き続きスキルの話。の予定。

説明ばっかり。ごめんね。(:3冫 ノ)ノ

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