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俺はお前に会いたかったから、頑張ったんだよ。

急に友達に会いたくなる事ってありますよね?

 翌日はまた雨だった。ネーロは情報収集と商売で忙しく、今日は俺に用事が無いようだった。エバさんは、馬車の旅がたたって、腰痛が悪化していた。俺に体力作りと素振りを命じると、後は自由行動になった。屋敷の雨漏りも無し。ラッキー。


 俺は雨の中、薬草を取りに出かけた。ゴブリンのおかげでレベルアップもしており、いつもよりたくさんの薬草を摘むことができた。


「へへへ。大量だぜ。これでまたお金が増える。」


 体力や筋力等の上昇量から、身体を鍛えるとステータスもアップするようだった。魔力はどうやって増やすんだろう?俺はギルドに行くと、薬草をお金に換えた。そしてクレーさんに、ステータス等について質問した。


「当然じゃないですか。レベルアップすると全体の基礎能力が上がりますよね。身体を鍛えると、体力や筋力、速度が上がります。魔力は、魔力を使うと上がります。耐性は毒や麻痺などにかかると上がる事があります。魔耐は魔法ダメージを減らすものなので、魔法攻撃を受けると上がります。耐性と魔耐のトレーニングは危険なので、薬草やポーションを準備してから、他人が横について、行ってくださいね。」


 俺は屋敷に帰ると、とりあえず着替える事にした。汗と雨でびしょ濡れである。身体を拭いていると、以前よりさらに筋肉が増えている気がする。おそらく剣を振りやすいように、俺の固有スキルが作用しているのだろう。お手軽にマッチョになれる。


 俺はふと胸にある雪のマークに目を向けた。あれから白いフワフワに会ってない。会いたくなった俺は裸のまま考え込んだ。


(どうやって召喚する?召喚だとやっぱり魔法屋か?でも剣に関わらないと魔法も覚えられない。つまり召喚も剣を経由しないと無理だろう。じゃあ、氷の精霊と剣をどうやって結びつける?属性剣があるから剣に宿らせるか?でもそれだと、精霊の力だけしか、現れないかもしれない。一度召喚して実体化してから、剣に力を借りる方向にしよう!よしやってみるか!)


(精霊が実体化した後、剣に力をもらう!力をもらうために、まず召喚する!)と念じる。


「出でよ!白いフワフワ!」

・・・

「白いフワフワ召喚!」

・・・

「氷の精霊よ!出てこい!」

・・・

「お願いします。出てきて下さい。」

・・・


 下手したてに出ても無理だった。Web小説だと簡単に出るのになぁ。そこで俺は、とある知識を思い出した。名前付けである。web小説の知識だと、召喚は契約でもあり、両者の名前が大事だと聞いたことがある。試しに名前を付けてみる事にした。あまり長い名前だと、不便だろうから、安直に“ユキ”と名付ける事にした。


「なぁ、氷の精霊さん。俺はお前の名前を付けたいと思うんだ。“ユキ”とかどうかな?」


 俺は自分の胸に向かって語りかける。すると胸の紋章が白く輝いた。俺はいけると思い、再び声を出した。


「出てこい!ユキ!」


 胸の紋章が輝くと、そこから白いフワフワ、ユキが出てきた!やった。成功だ!と思った瞬間おれは床に倒れた。


「キュ♪キュー?キュキュキュ!」


 元気に現れた雪は、俺を見つけると、慌てて駆け寄ってきた。俺は、何がなんだか分からなかった。ユキは相変わらずキュッキュ言っている。何となくだが、ユキの言う事が分かる気がした。


 ユキが言うには魔力が無いらしい。人は魔力が切れると、頭痛や吐き気、倦怠感を起こして倒れるそうだ。死にはしないが、かなりつらい。目を開けているのがやっとだったが、それも限界になり、俺は眠る様に意識を手放した。


「ゴーーン♪ゴーーン♪」


 俺は鐘の音で飛び起きた。日没直前の鐘の音だった。俺は記憶をたどりながら、ベットに腰かけた。今日は何したっけ?薬草摘んでギルド行って・・・召喚だ!俺は思い出して声を出しながら、周りを見た。


「ユキ!?」

「キュ?」


 ユキは俺の頭の上に乗っていた。冷たいと思ったら、そんなところにいたのか。さすが氷の精霊。まだ頭がふらふらするが、ユキを手のひらに乗せた。ユキは申し訳なさそうに、うつむいているようだった。魔力を自分が全部奪ったと、感じているのだろう。


「お前のせいじゃない。俺が無茶したんだから、気にするな。俺はお前に会いたかったから、頑張ったんだよ。」


 ユキは理解したのか、嬉しそうにキュッキュ良いながら、俺の周りを飛び回った。俺は召喚についてきちんと学ぼうと決心すると、またベットに倒れるようにして、眠った。


■ステータス

テル・キサラギ 人族 男 18歳 レベル5

体力:60  魔力:25→30  筋力:35

速度:30  耐性:20  魔耐:15

召喚獣:氷の精霊【ユキ】

スキル:【オール・フォー・ソード】【採取1】【伐採1】【スラッシュ1】【二段突き1】


ユキちゃん登場ですね!スライムとかと迷ったのですが、独自性が必要だと思って、氷の精霊ちゃんです。

水の精霊より、上位の存在という認識なのですが、それが今後活きてくるかは不明。ビバ、見切り発車w

次回は、資金集めとスキルアップのお話の予定。

(*´ω`*)


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