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第一章 一日千秋(7.5)
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話終わった頃には、すっかり夜も更けてしまった。
月が、丁度真上にある程の時間。私が今もぐっているふかふかの布団からは、窓から月は見えない。隣では、アミちゃんが、すうすうと寝息をたてている。
「寝つきがいいのは相変わらず、か…」
しかし、眠りが深いのは、やっぱりこの世界のお陰なのかな、と思ってしまう。
「…アミちゃん、無理してないかな…」
そう呟いて、私はアミちゃんの寝顔を見つめる。
「…お母さんだけど、アミちゃんは、アミちゃん…。なんだか、よく分からなくなってきちゃったな」
いけない、くだらないことを考えないで、ちゃんと寝ないと。
ゆっくり眠れるのは、多分、ここだけだから。