表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/14

第13話 何も書かれなかった日の記録


戻ってきたのは、月曜日だった。


朝の登校時間。

構内測位が、反応を再開した。


一覧に、名前が復活する。

空白だった列に、位置情報が流れ込む。


委員会室が、少しだけざわついた。


「戻った」


それだけの言葉だった。


教員が確認に向かい、

保護者にも連絡が入る。


処理は、段階を下げて進む。

所在不明 → 未登校 → 登校。


制度は、正確だ。


午前中、その生徒は何事もなかったように席に着いた。

怪我はない。

表情も、変わらない。


昼休み、委員会室に呼ばれた。

形式的な確認だ。


「体調は?」


「問題ありません」


「何か、ありましたか」


少し間があって、

生徒は首を振った。


「特に」


それ以上は、聞かれない。

聞く規定がない。


例外記録は、解除されない。

解除条件は、満たされていない。


だが、新しい印も付かない。


午後、自己申告の期限が近づく。

その生徒の欄は、まだ空白だ。


私は、自分の端末を開く。

今日も、入力する。


──特に問題なし。


送信。


放課後、廊下ですれ違った。

目が合う。


何か言うような気がして、

私は立ち止まった。


生徒は、何も言わずに通り過ぎた。


呼び止めなかった。

理由は、ない。


帰宅後、最終確認を行う。


自己申告。

その生徒の欄に、短い文が入っている。


──特に問題なし。


それだけだ。


委員会室の一覧は、すべて埋まった。

空白は、どこにもない。


事故も、失踪も、

すべて処理済みとして並んでいる。


私は、端末を閉じる。


世界は、事実を残したがる。

だから、記録する。


だが、

語られなかった理由だけは、

どこにも残らない。


それで、この制度は、完成している。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


本作は、派手な結末や明確な答えを提示することよりも、

制度や記録の中で「語られなかったこと」「選ばれなかった反応」が

どのように残るのかを描くことを目的とした物語でした。


なお、本作の執筆にあたっては、

AI(ChatGPT)を補助的に使用しつつ、

構成・表現・最終的な文章の決定は作者自身が行っています。


AIの利用については、ChatGPTおよび「小説家になろう」の

利用規約・ガイドラインを確認し、

これらに反しない形で執筆・投稿しています。


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ