第十五話 魔術
魔術…という単語は聞いたことがあった
「マモ〜見てこれ〜」
そう言いながらジャスティアさんは真っ黒な一冊の本を見せてきた
本と言ってもかなり年代物でひどく汚れてり、破れていたりした
ジャスティアさんは片手で本の上の部分を掴み、もう片方でページを指差している
「えぇ〜っと?『ヒトナラズ“カミモドキ“。ソレハ ボウトク ト ミナシ シンジャ ガ イカル。 ダガ アラソイニモナラズ “カミモドキ“ ハ イチコク ヲ ホロボシタ』…ってなんですかこれ?」
この時、この意味深な文章を読まされたのでこの出来事はよく記憶に刻み込まれている
「いや〜実は俺“不老“なんだよねぇ…」
「…はい?」
「…で、その“カミモドキ“っていうのが俺のこと」
「はい!?」
なんかとんでもないことを2回言われた気がする
ちょっと待って…ということは…
「え、てことはジャスティアさん一国滅ぼしたんですか?」
「うん。その国の人間…大体100万人くらい?を皆殺しにしちゃった☆」
僕はドン引きして後ずさる
その間を埋めるようにジャスティアさんは歩いてくる
何!?怖いんだけど!?
「や…やめて…殺さないで…」
「なんか…すごい勘違いされてない?」
勘違いも何も人を殺してるんだから怖がるのは当然だろう
「いやぁ…よく考えてみ?俺だって反抗になきゃ殺されたんだぜ?」
「そ…それはそうですけど…」
その通りではあるんだけど…怖いものは怖い
「でさ…俺その時すごい感動したことがあったんだよ」
「…人を殺す快感とかですか?」
「ちげぇよ!!俺をなんだと思ってんだ!!」
そう言いながら、ジャスティアさんは続けた
「初めて会った時、魔術の話を少し出したけど、話してなかったな〜って思ってさ」
「ああ、確かに言ってましたね。すっかり忘れてましたよ」
「実は多分それ、俺が起源なんだよね」
「…はい?」
この人は本当に突然大事なことを言ってくる
そんなことを考えているとジャスティアさんは能力と魔術の仕組みを話し始める
「能力ってのはさ能力者が持っている術式にエネルギーを流し込んで発動する。でさ、生身の人間が能力者に勝てるわけないだろ?だから、相手も能力を使おうとしたんだが…能力を使う奴なんて限られてる。そこで考えたのがその術式を“人工的に再現する“ことだった。それが魔術ってわけ」
「なるほど…でも、それだったら魔術が現代に普及しててもおかしくないですけどね」
「いや、俺が魔術使える大半の人間を皆殺しにしちゃったんだもん。今、魔術の存在を知っている人はごく僅かだと思うよ」
そういやそうだった。この人やばい人だった
「僕も魔術使えますかね?」
「うん?あーマモは魔術の適性が皆無だから無理だよ」
僕は肩をがっくしと落とした
魔術…人工的に作った術式にエネルギーを流し込む技術。
それをニケさんは次々と使ってくる
きっと僕と違いその適性とやらがあったのだろう
「来ないならこっちからいくよ?マモち?」
「言われなくても僕からも攻めますよ…!!」
そう言いながら僕は能力を発動する
『アイスロード!!風突!!』
魔術ってのはなんとなく遠距離のイメージがある
だから、せめてしまえばいいと僕は考えた
まずは能力“冷気“で氷の道を作る
そしてお馴染み、“風“の能力で加速する
その速度に氷の道の滑る速度をさらに上乗せする
氷の道のせいで本来はバレバレだが…ニケさんは動かないという条件を出してくれた
故にこれでも大丈夫だろう
「なっ!?」
どうやら、ニケさんでも反応できないほどの速度だったらしい…
このまま、殴れば…勝てる!!
『エクスプロージョン!!』
突然、その場に火の玉が出現する
まじか…この状況で反応できたのか…!?
そうして…僕はその火の玉を直撃してしまった
「やば…」
私はそう呟いてしまった
“エクスプロージョン“
爆発系の最高練度魔術
咄嗟に放ってしまった
死んで…ないだろうか…
そう思いながら私は煙が晴れるのを待つ
そして…やがて…煙が晴れていった
「…マジ?」
思わずそう呟いてしまう
だって、そこには…エクスプロージョンを無傷で耐えるマモちの姿があったんだから
エネルギー量は元々800万くらいだったのがごっそり減って、100万程度になっている
が、エクスプロージョンという魔術を直撃してたかが、700万程度のエネルギー量で済むはずがない
「何をしたの?マモち?」
私は気付けばそう呟いていた
そんな質問にマモちは
「ちょっと踏ん張っただけです」
“アンビータブル“
体の状態を一切変えなくする技。
僕はその技を使い、この状況を乗り切ってみせた
もちろん、全身への適応
その消費量はとてつもなかった…が…なんとか持ち堪えてくれたみたいだ
僕は少しずつ、ニケさんに近づいていって…
彼女の肩に触れる
僕は告げる
「僕の…勝ちですね?」
「はは…なんじゃそりゃ…能力なのかな?動体視力とか結局使ってないじゃん」
ニケさんは膝から崩れ落ちて、やがて、地面に倒れ込んだ
「悔しいなぁ…でも…まぁ、勝ちは勝ちか…おめでとうね!マモち!!」
そう宣言される
僕は思わず、顔に笑みを浮かべてしまい
「やったー!!」
そう叫んでしまった
舐められていたとは言え、初めて最高責任者に勝ったのだ
なんだか、自分の成長を感じるような
そんな気分だった
「これにて第五部隊でのトレーニングは終了ね。下で色々な人と戯れてきなよ。私はちょっと疲れちゃった…ガンちゃ〜ん。癒して〜」
「えぇ〜嫌です」
「そこをさぁ〜!!なんとかぁ〜!!」
「…はぁ…膝枕でいいですか?」
「エクセレント!!最高だぜ!!」
ガンマさんも膝枕とかするんだなぁ…
そんなことを考えながら僕は階段を下る
次は第一部隊…ついにジャスティアさんのところか…
僕は明日が少し楽しみなのかもしれない
「負けちゃったよ…ガンちゃん…」
「仕方がないと思います。だって、明らかにニケ様明らかに“能力“使ってなかったじゃないですか」
「それはそうだけど…悔しいものは悔しいんだい!!」
「何を悔しがるのか私にはわかりませんが…少なくとも能力使えば圧勝だったんですから…それでいいじゃないですか」
「負けたという事実が悔しいの!!もういい!!寝る!!」
「ちょっと…私の膝の上で寝るのは勘弁してくださいね?」
「スゥー…スゥー…」
「…あぁ」
ガンマは天を見上げる
そうして、その本当に困ったような言葉を吐露した
「どーしよ。これ」
こんにちはレイジネスです!!
いやぁ…本当に申し訳ないです!!リアルが忙しくて…
なので、また結構期間開く時あると思います!!
まぁ、リアルの話は置いておいて…
今回は最後にナレーション?天の声?をつけてみたんですよ。
これをこれから多用していきたいなって思ってるんですよね
以上、天の声の話終了!!
今回の話についてはまぁ、特にないですね
ジャスティアさんが大量殺人したことくらい?
正当防衛だしね。仕方ないね
あとは単純にニケもガンマと同じく能力疲労の瞬間がなかったっすね。
まぁ、これも同じくお楽しみってことで…!!
次の回も是非!!お楽しみくださいな!!




