第十三話 不条理で理不尽な現実
〜数時間前〜
「つ・い・に・!私とのトレーニングの時間ですよ〜!!マモちきゅーん!!」
ふざけたような口調でそんなことをいってきたのはニケさんだった
場所はいつもの共通部屋
そして、前日奏多さんとのトレーニングを終えたばかりなので今日からニケさんもとい第五部隊のトレーニングとなるのだ
「さぁさぁ!!たくさん可愛がってあげますからねー!!」
と、共通部屋なのにそんなことを大声で言ってくるニケさん
そうして、ニケさんは僕に抱きつこうとする
僕は正直、すごく恥ずかしかった
そんな中、急にジャスティアさんが中に入ってくれて…
「いや、今日はトレーニングしないぞ?今日はマモと出かけるんだよ」
「え?」
「…はっ!?!?!?」
初耳だった
それはニケさんも同じなようで目を点にしてすごく驚いている
そして、次の瞬間…ニケさんは叫んだ
「なんでぇ!?聞いてないんだけど!?」
「うん。今言ったし」
「ひどい…ひどいよぉ!!私がこの日をどれだけ待ち侘びたことか…!!」
「今日1日だけだから…その後の一ヶ月はもう好き勝手しちゃっていいから」
僕に拒否権はないのだろうか…ないか…
僕は聴く
「どこに行くんですか?」
と…
まぁ、そんな質問は当たり前で…何にせ僕は初耳なのだ
すると…ジャスティアさんはニヤリと笑い
「少し遠出をしてさ…うまいもの…食べに行かね?」
といってくるのだった
「ふんふんふ〜ん♪」
「上機嫌だな?マモ」
そんな事を言われる
そうだ僕は今、上機嫌なのだ
何故か?それは至って単純である
僕は食べることが大好きなのだ
故に…「美味いものを食べに行こう」などと言われたら断らざるおえない
ニケさんには申し訳ないが…こればかりは譲れない
だが、それにしても…それにしてもだ…
「何分歩くんですか!?」
そう、僕たちは少なくともこの薄暗い森を30分以上は歩いている
途中まではまだよくわかってないがジャスティアさんの光の能力で一瞬で移動してきたのに
ある地点から何故か歩いているのだ
何故、目的地まで一瞬でいかないのか…
それが疑問だった
まぁ、きっとそれにはもちろん意味があるのだと思うし、少なくとも一番初めに走った150kmとかいうバカみたいな距離よりかは遥かにマシなのだが…
「んもー。そんなぷりぷりしないで?もうすぐつくから」
果たしてジャスティアさん基準の“もうすぐ“とはどれくらいの距離なのだろうか
と…そんな事を考えていると
森の中にいる僕たちに一筋の光が差し込んだ
僕たちはその方向に向かってさらに歩いていき、やがて、森を抜けた
当たりが陽光と草原で埋め尽くされていた
そして、その真ん中に立っていたのは…
大きな村だった
中に入ればますます、その村の大きさがわかった
都会…と言うやつなのだろう
地面や家が石でできていたり、商店では様々なものが売っている
僕の村はほとんど木でできていたのに…ここは全く違うなぁ…
と今はなき、我が故郷を哀しく思いながら僕はその村を歩く
「んまぁ、もちろん。お前と美味いものを食べに来るのが最大の目的なんだが…それ以外にも少し圧気におつかいを頼まれててな…先にそれを済ませてからでいいか?」
「はい、別にいいですよ」
本来なら少し嫌だなぁと思うかもしれないが
圧気さんの料理はとてつもなく美味であるため何の問題もないのだ
「ありがと。えぇっと…買い物メモは…サーモンと…にんじん…あとは牛乳が少し足りないから買ってきてって書いてあるわ」
「なんの料理を作るつもりなんでしょうかねぇ…」
「なんかよくわからないけど…ロヒケイット?とかいっていたぞ」
聞いたことのない料理名だがなんだがうまそうである
僕は心の中で、「どんな料理なんだろうか」と今日の夕食に気持ちを膨らませて
ジャスティアさんと一緒にそのおつかいをするのだった
「ん〜!!」
おつかいを終えて、僕は早速、美味しいもの巡りをしていた
「うまいか〜?ハハ!!いい顔をするなぁ」
と…僕を見て微笑むジャスティアさん
薄い皮に包まれたイチゴと生クリームの食べ物
そうだ僕は今クレープを食べている
一口齧るごとにイチゴの甘酸っぱさと生クリームの濃厚さが口に広がる
「ジャスティアさんのも一つくださいよ」
一方でジャスティアさんが食べているのはネギと鶏肉が一つの串に交互に差し込んである
そう、焼き鳥である
「なんだ?俺と間接キスしたいって?」
「自意識過剰です。僕はただ焼き鳥が食べたいだけです」
「んまぁ!可愛い弟子に言われたら断れんわな!!」
「可愛くないです」
そう言って、焼き鳥を僕の口の前に差し出してくるジャスティアさん
僕はそれを食べる
焼肉のタレがとても濃厚で僕も次は焼き鳥を食べようと決心する
そんな時だった
「悪魔団だ!!」
そんな声が聞こえた
ジャスティアさんは眉間にシワを寄せる
そして、舌打ちをした後、残りの焼き鳥を一気に平らげ、その棒をポイっとそこら辺に捨てた
ポイ捨てなんてよくないなんて言っている暇はなかった
ジャスティアさんはその声の方向に走り出す
僕はそれを追って、ジャスティアさんについていく
やがて、大通りに出た
そこにはナイフを持って人々を脅している一つの影があった
間違いない。あれが悪魔団の団員だ
僕は首元を見る、緑だ。緑のペンダントをつけている
要するにあいつの階級は総裁。
僕は苛立っていた
何故か?それは僕の大切な大切なお楽しみお食事タイムを邪魔したのだから…
だから僕はそいつに対して告げる
『…放電!!』
「……!?やめろ!!よせ!!」
殺さないくらいの威力で打った
総裁クラスはその攻撃を喰らった途端気絶した
だが、どうして、ジャスティアさんは止めたのだろうか
そもそもの話…だ…ジャスティアさんは少なくとも僕よりも強い
ならば、これもジャスティアさんが片付ければ良い話なのだ
そんな事を考えていると
「…おい。逃げるぞ」
そう言った刹那、ジャスティアさんは僕の腕を引っ張りながら猛スピードで走っていく
その中でその街の人々の声が僕の耳を劈いた
「“異端者“め!!人の姿に化けやがって!!」
「お前たちの腑の奥底がドス黒いのはわかっているんだ!!偽善者め!!」
「2度と私たちの前に現れないで!!」
僕はポツリと呟いた
「なんだよ…これ…」
やがて、また、森の中に入り、ジャスティアさんは速度を落とした
そして…ホッと胸を撫で下ろす
僕はまだ胸が痛い
僕は問う
「なんなんですか!!あれ!!なんで…なんであんなに僕たちのことを!!」
もしかしたら…悪魔団の団員のことを言っているのかという考えが脳裏をよぎったこともあった
が…あの街の人々は僕たちのことを見ていたのを思い出して、その理想的な考えをするのをやめた
ジャスティアさんはため息を吐きながら言う
「…ごめん。言う必要はないと思ってた。いや、お前には知ってほしくなかった」
その前置きを置いて、ジャスティアさんは話し始める
「俺たち能力者は世間では“異端者“と呼ばれている。そして、俺たちは言うならば差別されてるんだ」
「なんで…なんでそんなことを…!!」
「悪魔団のせいだよ」
僕は眉を顰める
「悪魔団は…能力を使った、犯罪集団だ。世界ってのは良いことよりも悪いことの方が目立つ。そのようにできてるんだ。だから、俺たちがどれだけいい事をしても…どれだけ人を助けようとも…悪魔団という組織が存在し続ける限り…俺たちは差別され続ける運命にある。だから、俺たちは…悪魔団という組織を絶対に潰さなければならない」
悲しい顔をしてそんなことを言うジャスティアさんを見て、僕は改めて決心する
“僕は絶対に魔王…ギルティマを討伐する“
と…
どうも!!レイジネスです!!
今回は実はかなり大事な回です!
お願いです!この回の内容だけは絶対に覚えておいてください!!
今回の話では悪魔団のせいで全ての能力者は差別をされている…という内容の話でした
これ本当に大事です。実はこの物語の締め方は実はもう決まっているのですが…
この話の内容はこの物語の根幹に関わる非常に大事な内容となっています!!
なので…この回の内容は何がなんでも覚えておいてください!!
別に覚えることがそんなに多いわけでもないので…簡単でしょ?
まぁ、こんだけ言えば大丈夫でしょう!!
と言うわけで!!
是非、次の話の内容にもご期待くださいな!!




