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神の業  作者: 魔手麿
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「お、おれ??」

シグマは自分の顔を指差して驚嘆した。

「勿論です。勇者というのは転生者が代々、その時代の最強の転生者がなる最高の栄誉ではありませんか。その自然に生まれる事のない青色の髪と目、言い逃れはできません。ですので勲章をあ返し下………」

その瞬間、少年の左の方からバゴッという金属から発せられたものとは思えない音が堂内を響き渡らせながら聞こえてきた。

そこには紫色の肌をし、眼にはそれぞれ三つの角膜をを持ち銀色の髪をしたカルマが何かの力で掴む手は触れられる事なく砂漠の砂のようになるほど粉々に粉砕された。

「なんだーこいつぁー?」

片足を指の破片の上に置き、首をのけぞらせて言った。

少年は文字通り粉砕された腕に目もくれず、また巨大な左手でその男を握り潰す勢いで手を伸ばした。

その時、横からアイニスの死鎌鼬(エアログローブ)が飛んできて、その手を若干弾き、軌道をずらした。

「カルマ!」

「あ”あ?」

男の声が一気に低くなり首を反りアイニスを強く睨みつけた。一つの眼球に収まる三つの瞳孔がアイニスを恨むように見つめた。

アイニスの体からブワッと冷や汗が溢れ出し、その数秒で死の覚悟を迫られたように心の底から恐怖した。何メートルも男から離れているのに、すぐ目の前に立っているかのような以上な気配が押し寄せた。


その時、男は足元に突き刺さる、巨大な武器が突き刺さっていることに気がついた。そう、それはさっき吹き飛ばされたノヴァのてから放れた鎚器槓振りだった。男は目の前に敵がいることを忘れたように、ゆっくりとその武器を手に取った。そしてパシパシと右手から左手、左手から右手へとジャックナイフのように投げた。

そして、丁度少年が左手を動かそうと踏み込んだ瞬間、今までその武器で遊んでいた男がスッと消えた。

だがその消えた情報を脳が処理する前に眼前に突如現れた男に蹴り上げられた。

少年の体は一直線に上昇した。男は手に持つ槓振りを上昇する少年に向けぶん投げた。投げた槓振りはフリスビーのように空中で何度も回転し少年に直撃し二階席と天井を繋ぐ太い柱に共に深々とめり込んだ。

だが男は止まらない。

いつのまにかシャンデリアに捕まっている男は何かを思いついたように微笑し、体を揺らし、その古く大きなシャンデリアをギシギシと鳴らしながら前後させた。そして、その揺れが最高潮に達した時、片足を大きく上げ、前方にある大きな柱の天井との根本に振り下ろした。途端に粉砕された大理石は土煙のように周囲に噴霧した。だが反対側の二階席に横たわるノヴァは見えていた。振り下ろされた左足は重力と男の意思によって柱は縦に粉砕されていった。

その柱は3秒前に少年が正にめり込まされたものである。煙が落ち着き大きな左手ととに瓦礫の上で倒れる少年が見えた。それと同時にその少年の胸ぐらを掴み上げる男が見えた。


「楽しくねぇなああああ!なぁガキ!すぐ終わっちまってよお!って聞こえてねえか?」


少年は首をグデッとさせ反応を見せない。


「チッ……出てきたらすぐこれだよ」


男はペッ少年を放り投げ、アイニスやシグマがいる方を向いて不穏に笑った。


「まだ遊べそおだからなあああ!お前らすぐ死んじまってくれるなよなあああ!!」


その瞬間アイニスとシグマの背筋が凍った。

アイニスはジザイの殺気溢れるその三つの眼光に睨みつけられ、死の危険をまた直に触れたからだ。

シグマはジザイの背後、放り投げられた少年が空中で男を見ていた。バックにシャンデリアで多少明るいはずなのに何故だろう。少年の目を見ると背後の全てが真っ黒に見える。


ジザイもその殺気気づいたのだろう、振り返り拳を打ち込んだ。だが背後には誰もいなくなっている。

ジザイが瓦礫の影を目で探すが動く影もない。


その時、気が付いたノヴァが最初に見た光景は、少年の手に真っ黒な左腕とほぼ粉と化した金属がハラハラと集まってできた右腕だった。

ジザイはようやく頭上の少年を見つけにやらと笑った。

「生きてたかあああああ!ガキイイイイ!!」


「ジャーナーの言った通り、ヤベェガキだな。

おいカルマとか言うやつ、ちょっとだけキツいぞ」

急に少年の口調がさっきまでの紳士的なものから変化していた。そして、巨大な両の手を広げた。

シャンデリアの前で浮きながら両手を広げる姿は横に広い十字架のように映った。

「――死海の贖罪(ソドムとゴモラ)

パンと両の手が合わさり、手のひらの真下にいたジザイに宇宙のような青い光が降り注いだ。

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

中が全く見えないその光の中でジザイがどんな姿になってしまっているのか分からないが人が中に入っていいものではないという察しはついた。

叫び声と光は約2分間止むことはなかった。

そしてその光が手の中に収束していき光が消えると直立して気絶するカルマがいた。

肌も人並みに戻り、髪の毛もいつもの黒。瞼をグッと伸ばして、黒目を無理やり見てみたが常人のそれである事が分かった。

その後のことはすぐ済んだ。

最初にした話はカルマにジザイをださせる嘘であり、

自分はカルマの師匠の友人だそうだ。これは目が覚めたカルマに必ず言えと釘を刺された。

外に出て見るとあたりはすっかり暗くなっていた。

行きにいた紳士風の男が関所までまた案内してくれた。そのタイミングでカルマも起きて、近くの森で火をつけた。


「そうだったのかー、なら良かったよ」

カルマはため息をつくかのような声で、リュックに入っていた二週間前の牛乳で作ったホットミルクを啜った。


「もしさ、俺がまたああなって近くに強い奴がいなかったらとりあえずシグマに……」

そう言って今日何もしてないのに一番乗りで寝たシグマを指差した。


「アイツに助けてもらえ。」


アイニスはホットコーヒーを断り、白湯を飲み干した。

「は〜?シグマに?疑ってるわけじゃないけど、あの人ほんとに強いの?」


「勿論!俺の弟だぞ。それに神様のお墨付きときてる。何なら俺より強いから」


「それはない」

「それはない」

背後で一緒の寝袋で寝ていたノヴァとシグマが同時に起き上がって言った

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