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~平和を望んでみる~

~平和を望んでみる~


 翌日の昼食時に水クラスの校舎近くにある中庭を抑えたことをシャーリーンに伝えた。


「いいですわよ。それではお昼は花を見ながら食べましょう」

「そうですね。こちらも侍女に準備させておきますわ」


 私は昨夜のうちにクロエに話していたので準備は終わっている。


 クロエはお茶を沸かすための場所の確認は終わっているみたいだ。そういうのはゲームには出て来なかったからわからないんだよね。


 私の知識は所詮ゲームの中でのこと。この世界とゲームは同じようで違う所も多い。


 そして、水クラスで私とシャーリーンが話しているのを遠巻きで見ている人たちもいる。


 まあ、公爵令嬢二人が仲良くしているのだ。通常公爵同士はそこまで仲が良くない。というか、ある程度権力を有しているもの同士だから距離が出来てしまうのだ。


 セギュール公爵は国内で取れる鉄鉱石大半を排出する領地がある。国内での消費、国外への輸出など各方面と調整をした上で事業を行っている。


 きょろきょろ様子を見ているのは、子爵や男爵といった階級の低い貴族の子息子女だ。親から公爵令嬢が同じクラスにいるのなら仲良くなるようにと言われているはずだ。


 けれど、その公爵令嬢が二人して仲良く話しているから間に入れないのだ。


 まあ、今後人柄に問題がなければ声をかけて見てもいいかも。一人でいるより誰かと居る方がアリバイも得られるしね。


 授業の移動などはシャーリーンと一緒に行動している。


「ねえ、良かったらシャーリーと呼んでもよろしいかしら?」

「もちろん、こちらもオディと呼んでも?」

「もちろん」


 そう言った時につい笑ってしまった。


「オディって面白いですのね。今まで父からはコンラディン公爵は冷血だと聞いていたので」


 う~ん、あの子煩悩な父が冷血なのだろうか?


「家だと娘大好きなただの子煩悩パパだけれどね。セギュール公爵の方が理知的で切れ者と聞いているけれどどうなのかしら?」


 父から聞くセギュール公爵は切れ者で油断ならないというものだった。このスミュール王国には公爵位は2家しかいない。


 まあ、その2家が同じクラスになるのだから面白いものだ。


「ふふふ、あの私の顔色をいつも見ながらご機嫌を取っているパパが切れ者ですか。そういう風に他では見られているんですね」


 シャーリーがそう言いながら笑っていた。この時は楽しかった。



 中庭は青い花をメインにしているが、白、赤、ピンクなどきれいな感じだ。少し離れた所には噴水もある。目の前にいるシャーリーとアフタヌーンティーを楽しんでいたら、少し離れた回廊を集団が歩いてきた。


 その集団の先頭は赤髪のアルベイン・フォン・スミュールでその横を赤い髪をした主人公の『しフ・レイリ』が歩いている。更にその後ろに水担当の青い髪、土担当の黒い髪、風担当の緑の髪の美男子が歩いている。


 そりゃ、チート級だし、親密度も高いからこういうハーレム的な流れはわからなくもないのだが。なんて、そう思っていたらいきなりアルベイン王子が私の方に向かって歩いてきた。


「オディよ。お前がしフ嬢の悪い噂を流しているのは知っているぞ。今すぐ辞める様に!」


 ん?悪い噂って何?てか、まだ入学して2日目なんだけれど。


「それは何か証拠でもあるのでしょうか?正直、昨日入学してこの中庭の利用申請を行い、本日のお茶会を開くだけで私は精一杯ですのよ」


 私はそう言ってクロエが淹れてくれたお茶に口をつけた。うん、おいしい。


「そんなどこのだれかもわからぬ女子とのお茶会など公爵位を盾にすれば簡単に実現できるでしょう。言い訳ですね」


 後ろにいた風担当の緑の髪の男。確かセドリック・フォン・スカルポンと言った青年がそう言って来た。セドリックはメガネをかけたクールキャラでちょっとナルシスト的で自分が優秀だと信じきっているのだ。


 だが、こいつはバカだろう。


「スカルポン侯爵家は我がセギュール公爵家をどこのだれかもわからぬものと判断しいるのですね。かしこまりました。お父様には向こう3年。卒業するまでスカルポン侯爵家に鉄鉱石を卸す必要はないと伝えておきますわ」


 シャーリーがそう言って笑顔でセドリックにそう話す。


「な?なんで公爵家同士がお茶を飲んでいるんだ!お前らの家は犬猿の仲だろうが!」


 それは違う。仕事上の対立することはあるが、それはお互いの仕事を理解し、尊重しているからだ。


 そういうこともわからないのだろうな。まだまだセドリックもステータスは低く育ちきっていない。


 セドリックは沈黙した。いや、他の男たちも同じだ。


「え~私は難ししことはぁ、わからないのですがぁ、オードリーヌさんは悪役令嬢なのだから、私に悪さをすることは決まっているんですよねぇ。まあ、いいですわ。今日は帰ってあげますわよ。皆さん。行きましょう」


 チート主人公の『しフ』がそう言うと皆は小言は言っていたが去って行った。


 でも、私は主人こうのこのセリフを聞いて思った。このチート主人公の『しフ』は転生者だ。知識を持って確実に私を狙ってきている。それがわかったのだった。


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