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~アルベイン王子の主張を聞いてみる~

~アルベイン王子の主張を聞いてみる~


 アルベイン王子は第一王子である。王妃様の子は第一王子の第三王子だ。


 第二王子は王妃様ではなく、妾の子である。王位継承権は返上はしていないが、この第二王子が王位につくことはないだろうと言われている。


 ただ、悲しいか第二王子は優秀なのだ。そして、『ハナコイ』のシーズン2で出てくる攻略キャラでもある。


 どうしてこういうことを思ったかと言うと王妃の後ろからこの第二王子である『ベルリート・フォン・スミュールが現れたからだ。


 王妃の表情は微妙な顔になっていた。私は『ハナコイ』のシーズン2をしているからわかっている。


 シーズン2だと、このベルリート王子は第一王子を押しのけて王太子になるイベントがあるのだ。まあ、ちょっとアルベイン王子は残念な感じだしね。


 ちなみに、ベルリート王子とアルベイン王子は1歳しか違わない。


「な、なんでお前がここにいるんだよ。しかも壇上から俺を見下すように!」


 アルベイン王子がそう怒っていた。


「兄さん。残念だよ」


 ベルリート王子は残念な生き物を見るような目でアルベイン王子を見ていた。


「アルベイン。君の主張を聞こうではないか」


 国王はそう言って笑っていた。横にベルリート王子を座らせている。


「な!父上。なぜここにベルリートを呼んだのですか?ベルリートは隣国の学園に通っているはずですよね!」


 アルベイン王子がそう言って来た。


「その理由もわからないのか?そんなことはないよね?話すことがないのなら、そこにいる女の首もはねるだけだね」


 国王はにやにや笑っている。絶対に思う。国王はサイコパスだ。


「それとも、自分の手でその女の首をはねたいのかい?」


 国王は名案を思い付いたような顔でそう言った。ずっと笑っている。


「貴様!」


 土担当のリッテン・フォン・ハルーが腰に下げている剣の柄を握りしめた。


「剣を抜いた瞬間に君の首は飛ぶよ。ハルー侯爵。君の首を飛ばすことは想定してない。息子を死なせたくなかったらどこかへ連れて行ってくれないかな?」


 国王の言葉づかいは丁寧だったけれど、有無を言わせない感じだった。


「かしこまりました。ご配慮感謝します」


 ハルー侯爵はリッテンの顔面を2発殴ったかと思うと、そのまま首根っこを掴ん引きずっていった。


 息子の首を守れるのだから頑張るよね。


「それで、オードリーヌが誰を、どのように、騙したと言うのかね?わかっているのか。証拠もなく公爵令嬢を批判するということが何を意味するのかということを」


 国王から笑顔が消えた。それと同時に感情も消え、たんたんと話している。


「証拠はありません。けれど、確実にオードリーヌが何かを行ったから、しフ嬢が捕えられているのです。今の状況はオードリーヌの嫉妬から来ることです。わかってください」


 感情に訴えてきたけれど、それだと誰にもひびかない。


「嫉妬ね~。コンラディン公爵令嬢からはアルベインとの婚約を破棄したいと言ってきているんだよね。まあ、もう見限られているだよ。それなのに嫉妬か。ありえないとおもわないかい?」


 国王が楽しそうに話している。王妃にアルベインと婚約破棄のことを話したからその情報が広まっているんだろうな。


「な、なんでだ。オディはずっと俺のことを想ってくれていたじゃない。嘘だ。嘘だ。嘘に決まっている!」


 アルベインが壊れた。私にはそうにしか見えなかった。


 声を出して罵ってやりたい。こんな感じで。


「学園では、レイリ男爵令嬢にばっかりかまけ、私と話しをすることもなく、プレゼントもされることもない。夜会があってもエスコートをしない人が、いまだに想われているとはびっくりですわ」


 でも、実際は心の中で押しとどめる。私は礼儀知らずじゃないんだ。国王が私に発言を求めていないのに、勝手に臣下である私が発言することはできないもの。


 こういう当たり前のことができないからチート主人公はダメなんだろうね。まあ、ゲームではこういう設定はなかったからかもしれないけれど。


「見苦しいぞ。では、証拠もないのならこれで終わりだ。その女は連れて行け。それとアルベイン。お前にも沙汰を下す。今回空席となったレイリ男爵領の領主を命ずる。男爵として余に仕えよ。以上だ」


 流石に息子の首ははねなかった。でも、レイリ男爵領か。あそこってルルド族との交易くらいしか本当に利益がでない狭い領地なのよね。


 それも、レイリ男爵家がルルド族と血縁関係にあるから良い関係が築けていたはず。ということは、アルベインはルルド族の女性と婚姻するのだろう。


 まあ、もうどうでもいいことだ。


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