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【舞茸の小噺】其の参 舞茸の歴史

 舞茸は、いつから日本人に食べられてきたのか。

 舞茸は元々日本に自生していたと思われるため、具体的に、いつ、どこで、といった正確なことは断言できかねます。ですが、前の小噺に登場した平安期の『今昔物語集』には登場しておりますから、少なく見積もっても九百年ぐらいは日本人とつき合いのある食べ物ということになります。

 舞茸はブナ科の樹木にできるため、ブナ科の樹木が育つ地域であれば日本以外でも自生しているようです。ですが、日本ほど好き好んで食べている国というのは、見当たらない気がいたします。

 今ではスーパーで売られている手のひらサイズの舞茸が一般的ですが、天然物の舞茸はそれよりも遥かに大きく成長します。大人がやっと抱えられるようなジャンボサイズになることも珍しくなく、重さは十キロを超えることも。

 また、古くから経験則として、舞茸が一度生えた木はその後何度も舞茸が生じやすいことが知られており、かつて山で舞茸を取っていた人々は、自分だけが知る穴場の木というのを持っていたとか。

 さて、食材としての舞茸の歴史が大きく動いたのは、七十年代のこと。

 それまで栽培が不可能であった舞茸の栽培が成功し、年間を通しての安定供給が可能となったのです。

 実はそれまで、舞茸はそれほど全国的によく知られた食材ではなく、ブナの木が多い関東・東北地方以外ではそれほど一般的ではなかったそうでございます。

 それが今では、すっかり秋の味覚としての地位を揺るぎないものにしておりますから、舞茸の躍進?はこれからも続くのかもしれませんね。

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