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【鯛の小噺】其の伍 桜鯛と紅葉鯛

 鯛の旬は大きく分けて年二回、春と秋です。それぞれ桜の咲く時期、紅葉が見頃を迎える時期であることから、「桜鯛」「紅葉もみじ鯛」といった何とも雅な異名もございます。桜鯛の時期を過ぎると、麦の収穫期に当たるため「麦わら鯛」と呼ばれるようになります。名はこそそれなりに風流なものですが、産卵後で味の落ちる時期のため評判はよくございません。

 春も終わりの方までなると産卵期に当たり、卵に栄養がいくため身の方はやや味が劣ると言われております。そのため、春先のまだ若いやや小ぶりな二十センチ程度の鯛が最上品とされるようです。旬になると雌は鮮やかな桜色になり、加えて雄の身体には斑点が現れるようになります。産卵期を控え脂の乗った若い鯛は皮も美味であるため、皮を活かした調理法を選ぶことが多いようです。

 秋もまた、冬を目前にして鯛がエサをよく食べる時期に当たるため、鯛が美味しくなる時期でございます。この時期の鯛は丸々としており、夏に食べた甲殻類の影響で赤みが増すとも言われております。

 続いて、鯛の目利きと、天然と養殖の見分け方を。目利きの上でまず何よりも肝心なのが、魚の目を見ること。これは何も鯛に限ったお話ではございません。澄んだ綺麗な目は魚の新鮮さを表す何よりも重要なポイントです。これに加え、身が厚く体色が鮮やかな物、体の斑点が真っ青で鮮やかな物を選ぶのも肝要でございます。また、目の上にアイシャドウを引いたような鮮やかな青紫の鱗があるのも新鮮な証拠。最後にエラの赤みを見て鮮やかな赤色かどうかを確認することもお忘れなく。

 もっとも、スーパーでは切り身の状態で売られていることがほとんどかと思いますが、この場合は白身に透明感がありハリのあるものが新鮮な証となります。血合いの色が鮮やかな赤でなおかつパックの中に水が溜まっていなければ申し分ありません。

 時折天然物と養殖物の見分け方として、鼻の穴の数が違うといった方法が挙げられているのを目にします。天然のものは左右二個ずつ穴があり、養殖は左右一個ずつというものです。これも間違いではないのですが、他にも天然のものは上に挙げたような鮮やかな斑点や目の上の鱗がありますが、養殖の場合はそういったものがあまり現れません。また、養殖の方が全体的に体色がくすんだ色になりがちです。尾ビレも天然の場合はピンと尖っていますが、養殖の場合は擦り切れて丸みを帯びています。また、プロの中には「養殖は優しい顔をしてるが、天然の方は鋭い顔をしている」と言う方もいらっしゃいます。

 皆様も今度鯛をご覧になる機会がございましたら、是非ご自身の目で目利きをなさってみてはいかがでしょうか。

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