【蓮根の小噺】其の弐 蓮根の産地
蓮根の産地というのは、正直茨城県が圧倒的な一位。
日本の蓮根の何と半分が茨城で作られているのでございます。それもここ数年のことではなく、もうかなり長いこと茨城の独占状態となっております。
茨城の強さの秘訣は、ズバリの地形。
蓮根は沼地で栽培されますから、広大な霞ヶ浦を有する茨城が有利になっているという訳でございます。
さて、ここでお話を終わりにしてしまうのも面白くありませんから、他の産地のこともお話いたしましょう。
確かに蓮根の圧倒的な一大産地というのは茨城県なのですが、それ以外にもいくつか産地がございます。生産高の統計を見ますと、その他上位にくるのは、佐賀県、徳島県、愛知県、山口県といった顔触れ。
多少順位の上下はあれども、だいたいこの辺りが蓮根の主要な産地であると申せましょう。中でも、茨城、徳島、愛知の三県は「蓮根の三大産地」などとも称されます。
この他にも各地で地域固有の蓮根というのもございます。こちらは石川県の「加賀蓮根」がその筆頭なのではないのでしょうか。その他に山口県の「岩国蓮根」もよく知られている気がいたします。どちらもその土地の根差した種であったり、その土地ならでは特徴があったりと中々に面白いものでございます。
加賀と岩国は、次の項でお話させて頂くことにいたしましょう。
このお話では最後に、徳島の蓮根について少しだけ。
関東に暮らしておりますと蓮根は茨城の物を多く見かけますが、関西では鳴門を中心とした徳島県産の蓮根が多く出回っているのだそう。
徳島の蓮根の特徴は、色白で歯切れがよく、柔らかい口触りであること。
そして、茨城の物よりも「すらりとしている」こと。
蓮根は関東蓮根と関西蓮根の二種に大別され、関東の物はだるまのようにずんぐりと節間が短いのが特徴であり、対する関西の物は節間が長めですらりとしているのが特徴。
なお、現在は関東優勢ですが、歴史的には関西の物の方が古いとも言われております。
徳島県は全国的にも珍しい、関西蓮根の一大産地としてその名が知られている土地なのでございます。




