【舞茸の小噺】其の伍 舞茸の料理帖 ※10/24一部加筆しました。
最後に、本作に登場した舞茸料理の作り方を。
【五十一膳目 焼き舞茸】
・舞茸
①天然物を用いる場合は、必ず先に「虫出し」をする。舞茸を小房に分け、表面のゴミや枯れ葉を取り除く。塩水に二十分程漬けて虫を出し、再度流水で表面を掃除する。ここまで処理を終え、水気を拭き取った物を用いる。(以後の料理も同様)
②舞茸を適当な大きさに割き、魚焼きグリルで焼く。
※補足※
お好みですだちを絞って。
【五十二膳目 舞茸酒】
・舞茸
・燗酒
◎塩
①舞茸は適当な大きさに割き、塩を振って魚焼きグリルで焼く。
②酒を少し熱めに燗につけ、その中に舞茸を入れてしばらく置く。
【五十三膳目 舞茸とネギのぬた】
・舞茸(小房に割いておく)
・ネギ
・出し汁
◎白味噌
◎酒
◎砂糖
◎米酢
◎辛子
①米酢は火にかけて酸味を飛ばしておく。白味噌を小鍋に取り、酒と砂糖を少量加えて火にかけながら練っていく。
②十分に混ざったら火から下ろし、辛子を加え、用意しておいた米酢でのばしていく。
③舞茸とネギは出し汁で別々サッと煮て火を通し、粗熱を取ったら味噌と混ぜ合わせる。
※補足※
出し汁は下味をつけるものなので何でも。
【五十四膳目 舞茸の胡桃和え】
・舞茸(小房に割いておく)
・生胡桃
・ほうれん草
・人参
・出し汁
◎醬油
◎味醂
◎砂糖
①胡桃はオーブンで焼き、粗熱を取ったら表面の渋皮をキレイに取り去る。
②ほうれん草は湯がいてからざく切りにし、水気を絞って出し汁につけておく。人参は極細の千切りにしておき、舞茸はサッと出し汁で煮て粗熱を取っておく。
③胡桃はすり鉢で丁寧にすり、ペースト状になったら醬油、砂糖、味醂で味を調える。ほうれん草は汁気を絞ってから和え衣の中に入れ、人参と舞茸も加える。
※補足※
少しえぐみが出るが、胡桃の渋皮を取る工程を省いて作ることも可能。ほうれん草を出し汁でなく、醬油を入れた水に入れておく方法もある。
【五十五膳目 舞茸と菊の煮浸し】
・舞茸(小房に割いておく)
・食用菊
・水菜
・出し汁
◎酢
◎醬油
◎味醂
①水菜はサッと湯がいてざく切りにし、出し洗いをする。食用菊は花弁をむしり、酢を加えた湯で十秒ほど湯がく。
②舞茸をサッと出し汁で煮て、粗熱を取っておく。
③別の出し汁に醬油と味醂を加え、その中に水菜、舞茸、菊を入れて混ぜ合わせる。
※補足※
菊は省いても。
【五十六膳目 舞茸と牛肉のみぞれ煮】
・舞茸(小房に割いておく)
・牛肉(薄切りのもの)
・大根
・出し汁
◎酒
◎味醂
◎米酢
◎醤油
◎一味唐辛子
①鍋に煮立てた出し汁の中に牛肉を加え、酒を入れてアクを取り除いておく。
②味醂と酢を少量加え、舞茸を入れて火が通るまで煮る。大根おろしを作っておく。
③舞茸に火が通ったら大根おろしを加え、一煮立ちさせて辛味を飛ばす。仕上げに醬油と一味唐辛子を加える。
※補足※
大根おろしは入れ過ぎないように。全体的に薄味を心がける。
【五十七膳目 舞茸汁】
・舞茸(小房に割いておく)
・里芋
・人参
・鶏もも肉
・芹
・出し汁(昆布で取ったもの)
◎醬油
◎味醂
◎酒
①鶏もも肉は一口大に切り、里芋は皮をむいて適当な大きさに、人参は千切りにしておく。
②鍋に出し汁を入れ、鶏もも肉、里芋を入れる。出てきたアクをすくい、酒を加える。
③人参と舞茸も加え、味醂と醬油で味を調える。芹は洗ってざく切りにしておく。
④舞茸に火が通ったら仕上げに芹を加える。
※補足※
芹は食感が活きるように火を通し過ぎない。供する直前に加える。
【五十八膳目 舞茸のホイル蒸し】
・舞茸(小房に割いておく)
・玉ねぎ
◎酒
◎有塩バター
①ホイルを敷き、その上に薄切りにした玉ねぎ、舞茸の順に乗せる。
②少量の酒と有塩バターを加えたら飴の包み紙のようにホイルで包み、フライパンで十五分程度蒸し焼きにようにする。ポン酢や醬油と共に供する。
※補足※
魚焼きグリルを使う方法もある。
【五十九膳目 舞茸おこわ】
・舞茸(小房に割いておく)
・人参
・油揚げ
・もち米
◎醬油
◎味醂
①もち米は洗い、水に二時間程度漬けておく。
②人参と油揚げは千切りにし、醬油と味醂で炒め煮のようにしておく。
③沸騰させた蒸し器に蒸し布を敷き、まずはもち米だけを二十分程蒸す。ムラのないよう、途中で上下を返す。
④少し芯が残る程度まで蒸し上げたら一度取り出し、煮て置いた人参と油揚げ、舞茸を切り混ぜて再び十分程蒸す。この時も、途中で上下を返す。
※補足※
手軽に作るなら炊飯器を使っても。
【六十膳目 舞茸の薄衣揚げ】
・舞茸
・銀杏(殻をむき、煎るなどして火を通したもの)
◎油(可能ならば、香り、クセの少ない白絞油のような物を用いる)
◎小麦粉
◎卵
①舞茸はやや大きめに割いておき、銀杏は串に刺しておく。
②衣は天衣と同じ要領で、溶き卵に水を加えて卵水を作り、それを小麦粉に少しずつ加えていく。ただし、天衣より少し緩めに作る。
③揚げ油を火にかける。舞茸は小麦粉をまぶしてから衣にサッとくぐらせ、高温の油で短時間揚げる。銀杏は素揚げにする。
※補足※
舞茸を一番美味しく味わえる調理法といっても過言ではない。舞茸の持ち味を活かすためにも、是非とも油にまでこだわりたい。銀杏は殻がむかれた調理済みの市販品を使うと楽。




