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最強の剣の継承者〜その剣、俺が超えてやる  作者: 元始名
序章 谷底から這い上げたもの
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万魔の谷

魔法王国マルキアス の王都 レギオン、其の離れには多くの山が存在し。其の山々は一つの聖地を囲むように綺麗な円を描くのであった。


其の聖地はかつてまだ魔法が存在すらしていない時から、絶好の修業場所として広く知り渡っている。


其の名も 聖天の谷 といわれている。其の谷に入るには綺麗な円を描く山々の唯一の隙間、そこに広がる森を抜けるか、または其の山々から降りるかのとっちがだ。


しかしながら、森の方には凶悪な野獣に強い魔獣が数多く生息していて、そこを抜けることは至難と言われ、挑む者達を苦しめる最初の関門に成る。


そして山々から降りようとすると千と数百メートルの崖を降りるしかない、それだけなら森よりは簡単 とそう思いこっちを選ぶ者が多い。

だが、数百メートルを降りてから、空を飛べる魔獣が徘徊している。その魔獣達は降りて来る者を容赦無く撃ち落す。


そんな魔境すら言える場所を聖地と称え、来る者は後が断たないのは原因がある。


聖天の谷、其の谷の中、そこに居る者達は外の者達と別々の時を送ってる。

谷の中に居ると体の時間と精神の時間がズレル。外の時間で一年を過ごすと中に居る奴も一年が過ぎたように変化し、しかし中に居る奴が実際に感じた時は其の十倍で、人によれば十数倍、数十倍にもなる。


其の上、其の谷の中の空気は人にとって霊薬の効果を発揮し。癒えぬ傷を癒し、頭の中をクリアにする。更に谷の中に居る時、物を覚え易く、鍛錬の効果も倍増する。


まさに強さを求め、最強に成らんとする者達の聖地であるのだ。



しかし、そんな聖地はある時期を境に改名し、文字通りの魔境、万魔の地 万魔の谷になった。


その原因は一人の男だ、数多の男同様最強を目指す一人の男だ。


かの男は己を鍛え、強くなった。並の強さではない、世界の中の猛者を数えると五本の指に入ると類稀な強さだ。


しかし、最強を目指す男はそれで止まることはしない。男はかつての聖地 聖天の谷 に向かい、その道中 挑みたい者は 聖天の谷 に来い と言う言葉をばら撒いた。


男が 聖天の谷 に 着いてからは己の修業に明け暮れていながら、挑戦者を待っていた。



それから数多くの挑戦者が男に挑むが為、聖天の谷 に向かった。しかし、それに挑み帰っで来る人は一人もいない。

その人達の中の一部はかの男に挑み破られた、そしてもう一部の人は全部 聖天の谷 に入ること叶わずに散って行った。


それから百と数年の時間が過ぎ、中で待ち続けたかの男は寿命が尽き朽ち果てた。しかし、挑んで来る者の後が断たない、だが 聖天の谷 は来る者を一人として返す事が無かった。



そして更なる時が過ぎ、いつからか人々はかの地をかつての聖地である事を忘れ、万魔が群れ棲みつく地と言われ 万魔の谷 と称した。

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