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最強の剣の継承者〜その剣、俺が超えてやる  作者: 元始名
序章 谷底から這い上げたもの
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誕生会前日

創魔暦 300年 一月

季節は春、その春の始まりである。


今 王都レギオン の離れにある ソリュウス 男爵家に一人の男の子の誕生会を開く準備が進んでいる。

その男の子の名前はリオン、男爵家の次男坊だ。成年していない彼は ソリュウス の名を名乗ることはできない。だから今はただのリオンだ。


この国 魔法王国マルキアス の人々、平民は別として 貴族は5歳の誕生会の一ヶ月前に魔法の才能有無について測定が行われ、その人の価値を決める為だけに。


丁度一ヶ月前 創魔暦 299年の年末、リオンは測定を受けた。

測定の結果、リオンのマナの保存量が高かった、マナの保存量は後天的に増やすことが出来るがリオンの今のマナ保存量は既に父親であるジュリオに近付いている。それ程莫大のマナを保存しているが、それを魔力に変換することもそれ体の外に放出することも出来なかった。つまり、魔法を使えず、魔法の才能はまったく無いて言って良いのだ。


この国 魔法王国マルキアス の貴族の中、子供たちの魔法の才能を重視している。優れた才能を持つ子供はもてはやされ、家の継承が優先される。そしてそれを持たない子供は例外なく厳しい 英才教育 という名の調教が施され、将来的に寄り良き政治の道具にする為に。


そんな国の中でも、リオンの両親はその結果を知ってからリオンに対して何一つ変わらなかった。


リオンの誕生会に滞りなく準備が進んだ。


本来、平民から成り上がったジュリオは贅沢を好まず、しかしながら貴族になった以上それなりの準備をしなければならにが、参加する人数は最小限にしているのであった。


リオンの誕生会に参加するのは、リオンの家族 父親のジュリオに母親のマリア 一つ年上の姉クリスティナに三つ年上の兄レクス そしてリオンを入れて五人と屋敷で働らいていた執事と侍女の数人だけなのだ。


これはもはや ソリュウス男爵家 の誕生会の仕方になっていて、毎回の如く同じ人達でお祝いをしていた。


そんなリオンの誕生会開催日前日、リオンは母親と一緒に誕生会用の服を取りに行く為、共に馬車に乗って王都に向かった。


リオン達の目指す目的地は 王都レギオン にある国営の大商会、ルーアス商会。


ルーアス商会、衣服の類に家用品それから魔道具に魔装具まであらゆるものを扱っている。


リオンは母親と共にルーアス商会に向かって行った。二人は入って直ぐに二手に別れ、リオンは自身の服を見立てで服装のエリアを回っていた、そして母のマリアはリオンに内緒でリオンに送るための贈り物を探していた。


互いの探し物を買い、二人は気分良く帰宅の馬車に乗った。帰りの馬車の上 リオンは母であるマリアと買ったばかりの物について話を咲かせていた、マリアはプレゼントーのことを隠しうまく誤魔化せた。


しかしこの仲のいい親子の乗った馬車に近付く影があること、馬車内の二人は気付で居ない。

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